住  所 群馬県吾妻郡草津町433−1
電  話 0279−88−3251
交通機関 関越道渋谷伊香保ICから国道353・145.292号線で60km
上信越道碓井軽井沢ICから県道43・国道146・292号線で55km
(道路状況・景色などから、軽井沢経由がお勧め)
JR長野原草津口からJRバス(25分)
JR軽井沢から草軽バス(80分)
施  設(日帰り用) 湯上り処、ロビー、駐車場(50台)
宿  泊 43室(和室BT26/T11 露天風呂付きBT4 洋室BT2)
12,600円(平日プラン)〜36,750円(2008年10月現在)
季節・曜日・1室人数・プラン・利用する客室等により変動するので、予約時には下記HPを参照下さい。

チェックイン:午後2時〜 チェックアウト:午前10時
入浴時間 立ち寄り入浴:午後2時〜午後7時(予約不要)
宿泊:午後2時〜翌日午前10時
定休日 年中無休
泉 質 万代源泉:塩化物・硫酸塩温泉(源泉温度96℃ pH1.5)
西の河原源泉:含硫黄ーアルミニウムー硫酸塩・塩化物温泉
(源泉温度49.5℃ pH2)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴料金(日帰り) 大人 1000円
入浴施設 内風呂:男女交代制3 露天風呂:男女交代制3 (貸切風呂は無い)
浴室備品(日帰り) シャンプー、ボディソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 湯畑、西の河原、熱の湯(湯もみショー)、ベルツ記念館、片岡鶴太郎美術館、軽井沢、浅間山(鬼押し出し)、白根山(湯釜)

草津から万座・志賀高原に続く国道292号線(志賀草津道路)は、雄大な山並みを縫うように走る快適な山岳道路。途中、有毒ガスが発生して立ち入り駐車禁止の殺生河原、日本百名山の一つである白根山(コバルトブルーの湯釜が素晴らしい)、国道の中では最も高い「渋峠」を通過して行く、日本有数の大パノラマ山岳道路だ。
お土産・食事 温泉街に食事処・土産物屋多数
近くの温泉 草津温泉の数多い外湯巡り(西の河原、熱の湯、大滝乃湯、白旗の湯、千代の湯等)
万座温泉、尻焼温泉、花敷温泉、湯の平温泉、沢渡温泉、川中温泉(日本三美人湯の一つ)など多数
草津町HP
観光協会HP
旅館協同組合HP

望雲HP
http://www.town.kusatsu.gunma.jp/
http://www.kusatsu-onsen.ne.jp/
http://www.yumomi.net/
http://www.hotelboun.com/
雑記帳 草津温泉は今回を含めて2度宿泊、3回の立ち寄りがあったが、これまでに18ヶ所ある無料の共同浴場の中で入浴した共同浴場は白旗の湯のみ。今回、宿泊した望雲の横にある翁の湯に入浴、ようやく複数になった。
その最大の理由が、単純に大きい露天風呂に感動する自分なので、西の河原露天風呂を優先するところにある(今回も入浴して4回目)。
データ (データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
デザート
施設名 : 望雲 (ぼううん 宿泊日:2008.4.25) 
所在地 : 吾妻郡草津町
温泉名 : 草津温泉 
草津温泉 望雲 (群馬県)
   
草津町は人口が約7,600人、群馬県の北西部に位置し、東西9km・南北8km、北と西には三国山脈の2,000m級の山々がそびえ、一方、東と南は海抜約1,200mの高原となって開けている。

町の北西、大パノラマが開けるスカイライン国道292号沿いにはコバルトブルーの神秘的な湯釜を持つ白根山、南には日本一の避暑地・軽井沢そして鬼押し出しで有名な浅間山がある。

この二つの活火山に挟まれた草津温泉は、日本で一、二を争う実力派の大温泉地である。

上信越国立公園に含まれる草津白根周辺は太平洋と日本海の分水嶺となっている。
1年間の平均気温が7℃と低く、夏でも25℃を越えることが滅多に無い。
草津から志賀高原へ通じる志賀草津道路(国道292号線).。国道としては最も高い峠(渋峠2172m)を通過し、冬季は閉鎖される。
意外と知られていないが、草津温泉は標高約1200mの高所にある。
その草津だが、温泉力という視点では日本一の温泉地と言っていいだろう。その理由として次のようなものが挙げられる。

●万代・湯畑・西の河原・白旗など、周辺を除く温泉地内だけで日本一の自噴湧出量があり、しかもすべて加温不要の高温泉である。
(草津が約23,300リットル/分、続く別府は15,200リットル、3位の奥飛騨温泉郷が13,900リットル・・・因みに別府は動力湧出79,900リットルを合算するとダントツの日本一)
●湯畑・西の河原等の豪快な自噴源泉を間近に見られる。
●温泉街内のすべての旅館の風呂が源泉掛け流し。
●1円玉が1週間で消滅するというpH2前後の強酸性温泉とその効能。
●さまざまな形態の宿が150軒もあり、予算・好みに応じて幅広い宿選びが可能。
●すべて掛け流しで無料の共同浴場が18ヶ所もある。
●日本で1,2位を争う強大な露天風呂がある。
●時間湯・湯もみといった温泉文化が継承されている。

草津町は「天然温泉・掛け流し指向」の追い風が吹いている。
日中の温泉街はどこも閑散として人影がまばらなものだが、草津は平日の昼間でも観光客が目立ち、土産物屋も店先に人がいて営業している。

草津温泉のシンボル・湯畑
西(さい)の河原源泉
万代源泉を使った巨大な西の河原露天風呂
湯畑前の旅館街風景
無料共同浴場・白旗の湯
無料で温泉饅頭を配る土産屋
天下の草津温泉だが、私は友人と西の河原に近い草津ホテルに一度宿泊しただけ、家内は泊まったことが無かった(他に立ち寄り3回)。

丁度500ヶ所入湯達成をしたばかり、これを記念して、東京からの帰途に2泊して自宅に帰ることにした。
1泊目は早々に決まってここ草津温泉、2泊目は散々迷ったが最終的に白骨温泉泡の湯に予約を入れた。


草津の宿をどこにするか、何かの名目がないと予算的になかなか泊まれない「ての字屋」や「つつじ亭」も考えたが、やはり身分不相応の料金だ。
次に草津独特の「せがい出し梁造り」や「すきや造り」などの古きよき時代の風情を残す「大阪屋旅館」「山本館」「奈良屋」なども候補に挙げた。しかし、膝の調子が悪い家内には不向きな階段の上り下りがありそう(イメージ的に)。それに車に泊まる愛犬のために駐車場が近いのが条件だが、ロケーションからして、これらの宿の駐車場はどうも離れているようだ(電話で確認していないが)。
以上の消去法により浮上したのが「望雲」だった。

望雲は、草津温泉にあっては料金がまあ手頃、温泉街の中心(湯畑)からそれ程遠くない、毎回行く西の河原露天風呂も近い、近辺に無料共同浴場の幾つかがある、創業も慶長4年と歴史がある、そして万代源泉と西の河原源泉の2種類の温泉を利用している。

さらに少々へそ曲がりだが、あまり温泉ガイドブックにも取り上げられていない、という理由も加わって、ここに予約を入れた。

結果、宿の選択に間違いは無かった。
望雲は湯畑から西へ徒歩5分ほど、傾斜の緩やかな望雲坂を上りきった先にある。
純和風の外観に相応しく、館内に入ると木材がふんだんに使われ、廊下には木板を寄木細工のように斜めにしてはめこんだ美しいフローリングもあった。

木材は今流行の黒褐色に塗るのではなく、ニス塗りで木肌や木目をしっかり浮かせている。敷いてある絨毯もベージュ系で、館内はシンプル、かつ上品な雰囲気を醸し出している。
平成17年に木造2階建ての本館を全面改装、鉄筋4階建ての新館も同年に新築されたので、どこもピカピカで真新しいのは無理もない。

客室数は全部で43室(すべてBT又はT)、和室の他に洋室が2、露天風呂付きが4室ある。最近は寝起きが楽なツインを頼むことが多いが、ここでもこれを予約した。
宿泊料金は年度・季節・平日/休日前・プラン・宿泊人数・客室などによって大きな幅があるので下記HP参照を参照されたい。
宿泊棟への廊下は吹き抜けになっている。
ロビーから宿泊棟・浴室への廊下
廊下の一角、シルエットが美しい
シンプルだが上品なロビー
風 呂
食 事
浴室は「万代の湯」「遊山の湯」「西の湯」の3ヶ所があり、それぞれに露天風呂が付属している。
時間による男女交代制なので、宿泊するとすべての風呂で入浴出来る。
 

すべての内湯に共通しているのは、強酸性の温泉に対処するためだろう、柱・壁はもとより窓に至るまですべて木造、高い天井にはむき出しになった梁が縦横に渡されている。
床と浴槽はタイルまたは自然石が敷かれ、風呂の縁は石か檜が使われている。

浴室・風呂の雰囲気・設計は風呂ごとによって異なるが、共通しているのは清潔感があり品格があることだ。

内湯に続く露天風呂すべてについても同様なことが言える。

客室は新館3階の8号室(平日2人1室@17,850円・税込)、中庭に面していて14畳ほどの広さだった。
窓枠まで木造の万代の湯は風情があった。
万代・西の河原の2種類の源泉が楽しめる遊山の湯
西の河原源泉で満たされた風呂
西の湯
西の湯露天風呂
遊山の湯露天風呂
万代の湯露天風呂
万代源泉は草津の源泉の中で湧出量が最も多く、日本で1、2を争う巨大露天風呂・西の河原露天風呂に使用されている。
泉質は塩化物・硫酸塩温泉、源泉温度が96℃と高温なので加水してあるが、それでもpH1.5という強酸性のために入浴すると肌がピリピリする。
口に含むとレモン味がした。

一方の西の河原源泉は、pH2の含硫黄ーアルミニウムー硫酸塩・塩化物温泉、泉温が49.5℃なので、加水をしていないと推測する。

かなりの高温の温泉と覚悟していたが、すべての風呂で入浴できたので、最高でも43℃くらいであろう。


外来入浴は午後2時から7時まで、入浴料金は大人1000円で事前予約は不要だ。
品のある色合いの浴室入口
清潔・豪華なドレッサー
湯上りどころが野外・室内両方にある。
● 立ち寄り湯(写真をクリックすると記事へ)
望雲で入浴後、すぐ横にある共同浴場・翁の湯で入浴。
翌朝7時、巨大な西の河原露天風呂を独り占め。日本一豪儀な朝風呂だった。
蜆と山菜ごはん
蒸し物(甘鯛)
上州もち豚しゃぶしゃぶ
上州牛ステーキ
煮物
お造り
パイスープ
先付・八寸
夕食は部屋のテーブルで(椅子に座れるので快適!)、朝食は食事処で取った。
,夕食は和洋折衷で手間をかけた料理もあり美味だったが、肉料理が2種類出るなど我々にはカロリーオーバー気味、でも完食した。
唯、ステーキが焼きすぎ、食器・盛り付けにもう一工夫して欲しかった。

写真撮影を忘れた朝食だが厚くて美味な卵焼き、それに豚肉までついて、これまたボリュームたっぷりだった。
これなら若い人でも、夕朝食とも量的に不足は無いだろう。
望雲の創業は慶長4年、前年に豊臣秀吉が死去し、徳川家康の時代に移り始めた時代だ。
望雲七代目と俳人小林一茶の親交が深く、宿で読んだ句も残っている。
元々は湯畑の前にあったが、現在はそこから徒歩5分、望雲坂を上がりきった小高い所にある。

本館正面から見ると分からないが、3000坪の敷地を有し、3000本の石楠花が咲き誇る庭園もある。温泉街の中心にある宿には望めないゆったりした駐車場があり、楽に車を停められる。

時代を経た昔ながらの純和風の宿、素朴な浴室・風呂を好む方、あるいは食事にウエイトを置かれる方からは注文が出るかもしれないが、先ずは大多数の方が料金に見合った満足感を得られる宿と考える。
湯畑からの5分、ゆるやかな望雲坂を上りきった所にある。
500湯達成記念、白骨温泉・泡の湯とともに草津温泉の老舗旅館・望雲に宿泊した。
平成17年に本館改装・別館新築、廊下もフローリングなど木材をふんだんに使用した館内は品があって洒落た雰囲気、2つの源泉を楽しめる3ヶ所の内湯・露天風呂も素晴らしく、料理も美味だった。