草津温泉 千代の湯 (群馬県)
   

草津温泉18ヶ所の共同浴場、その内の一つである千代の湯は、湯畑の近く二つの老舗旅館、大阪屋旅館と日新館の間にある。そのロケーションの良さから白旗の湯ほどではないが、観光客の入浴が多い共同浴場である
ここでは、地蔵湯とともに草津の伝統温泉文化である時間湯が行われている。
所在地 : 吾妻郡草津町 

草津町は群馬県の北西部に位置し、北と西には三国山脈の2000m級の山々が聳え、東と南は海抜1200mの高原が開けている。
上信越国立公園に含まれる草津白根周辺は、1年間の平均気温が7℃と低く、夏でも25℃を越えることが滅多に無い。

草津町そのものは人口約7,600人と小さな町だ。群馬県の西北部、標高1,200メートル前後の高原地帯にあり、町の北西、大パノラマが開ける志賀草津道路(国道292号線)沿いにはコバルトブルーの神秘的な湯釜を持つ白根山、南には日本一の避暑地軽井沢そして鬼押し出しで有名な浅間山がある。
この二つの活火山に挟まれた草津は、日本で一、二を争う実力派の大温泉地である。

草津町には「天然温泉・掛け流し指向」の追い風が吹いている。これを可能にする日本一の自噴温泉湧出量、さらにすべて掛け流しの大小の旅館ホテル群、独特の温泉文化、そして軽井沢ー浅間山ー草津ー白根山ー万座ー志賀高原と特色の異なる観光地・保養地とのリンクが構築され、男女を問わずいかなる世代のニーズにも答えられるからだ。

朝風呂で入浴した千代の湯。まだ完全に湯が張られていなかった。白旗の湯ほどでなないにしてもロケーションが良いので、混雑していることが多い共同浴場だ。

草津温泉が日本一の温泉と言われる背景には、次のような事実が挙げられる。

*毎分23,300リットル/分(草津町全体で約37、000リットル/分)は、ダントツの自噴温泉湧出量日本一であり、近年の「天然温泉志向」に胸を張って応えられる数少ない大温泉地であること。

*主要源泉がすべて加温が必要ない自噴高温泉で、泉質が1円硬貨が1週間で溶けてしまい、五寸釘が10日間で針金状になってしまう強烈なpH2の酸性泉、という特色ある泉質なこと。

*これだけの大きな温泉地で、宿泊・温泉施設のほとんどがが掛け流し、という温泉地は、日本広しとも言えど草津だけ。

*温泉文化の原点である共同浴場が18ヵ所(しかも無料)、「西の河原」「大滝乃湯」など個性ある有料のものが6ヶ所あり、すべて源泉掛け流しであること。さらに「湯もみ」「時間湯」「合わせ湯」といった温泉文化が継承されていること。

日本で一二を争う巨大な露天風呂・西の河原露天風呂。

草津のシンボル・湯畑

草津温泉の源泉は全部で10数ヶ所、これ以外に旅館など個人が所有しているものも多い。
代表的な源泉は、湯量が最も多い万代源泉、温泉街の中心に湧出し草津のシンボルである湯畑源泉の他、白旗源泉、地蔵源泉、煮川源泉、西の河原源泉の6ヶ所である。

一方、草津温泉には18ヶ所の共同浴場があり(男女別)、これらはすべて無料で開放されている。
中でも賑わっているのは湯畑に面する白旗の湯で、草津独特の時間湯を行っているのが地蔵の湯とここ千代の湯である。

湯畑から徒歩1分、老舗の大阪屋と日新館の間にある千代の湯は、1998年(平成10年)に建て替えられたので施設は新しい。
時間湯のための浴室も併設されているが、こちらに一般の入浴はできない。浴室は天然石が敷かれた床に3〜4人程度が一度に浸かれる浴槽がある。

使用されている湯畑源泉は55℃程度なので、風呂の湯はそれほど熱くなく、自分にとっては適温の42℃前後と判断した。
源泉は湯畑源泉で、pH2の強酸性、強いレモン味がする。
温泉名 : 草津温泉 
施設名 : 千代の湯  (入浴日2009.10.22) 
住  所 群馬県吾妻郡草津町(番地不詳)
電  話 0279−88−3642(観光協会)
交通機関 関越道渋谷伊香保ICから国道353・145.292号線で60km
上信越道碓井軽井沢ICから県道43・国道146・292号線で55km
(道路状況・景色などから、軽井沢経由が断然お勧め)
JR長野原草津口からJRバス(25分)
JR軽井沢から草軽バス(80分)
施  設 付帯設備特に無し、駐車場は湯畑前にあるが常に満車。温泉街周辺の駐車場を利用。
宿  泊 不可
入浴時間 24時間(清掃中は入浴できない)
定休日 年中無休
泉 質 含硫黄-アルミニウム- 硫酸塩・塩化物温泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴料金 無料
入浴施設 内湯男女各1
浴室備品 シャンプー類無し、ロッカー無し
観光スポット 湯畑、西の河原、熱の湯(湯もみショー)、ベルツ記念館、片岡鶴太郎美術館(ホテル経営)軽井沢、白根山(湯釜)
草津から万座・志賀高原に続く国道292号線・志賀草津道路は、雄大な山並みを縫うように走る快適な高原ルート。途中、有毒ガスが発生して立ち入り駐車禁止の殺生河原、日本百名山の一つである白根山(コバルトブルーの湯釜が素晴らしい)、国道の中では最も高い「渋峠」を通過して行く、日本有数の大パノラマ山岳道路だ。
お土産・食事 温泉街に食事処・土産物屋多数
近くの温泉 草津温泉の数多い外湯・共同浴場巡り(西の河原、大滝乃湯、白旗の湯煮川の湯等)
万座温泉尻焼温泉沢渡温泉
湯の平温泉、川中温泉(日本三美人湯の一つ)など多数
草津町HP
観光協会HP
旅館協同組合HP
http://www.town.kusatsu.gunma.jp/
http://www.kusatsu-onsen.ne.jp/
http://www.yumomi.net/
雑記帳 草津の共同浴場18ヶ所の内、入浴したのは白旗の湯・翁の湯・煮川の湯と今回の千代の湯の4ヶ所。
まだ残りが14ヶ所、年齢を考えると完全制覇には赤信号が灯り始めた。
データ (データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

大阪屋と宿泊した日新館の間にある。

いろいろ通知・連絡等が貼られた入口。