筍飯
岩魚塩焼き
カニ爪クラッカー揚げ
お品書きに無いサービス料理
牛石焼き
揚げそばスッポン餡かけ
ナス・合鴨・湯葉冶部煮
白馬豚角煮(青味マスタード)&女将の一品(きのこ)
お造り 三種盛り
信州サーモンカルパッチョ
再開直後、無料で開放していた「白骨温泉野天風呂」で入浴(2005年5月)。この色なら着色しなくてもよかったのに・・。
乳白色の温泉で人気が高かった白骨温泉だが、2004年7月、週間ポストが、白骨で温泉に着色がなされている、と最初に取り上げ、翌日からは新聞・テレビがこの事件を大々的に報道し始めた
その後、各地で温泉偽装問題が発覚し、全国の温泉に対する信頼が大きく揺らいだ。これをきっかけに、温泉愛好家はもとより一般の人々も温泉の品質、掛け流しに注目するようになった。


各地の温泉地も自主的な対応を取り始め、例えば白浜温泉(和歌山県)では、旅館の風呂毎に、掛け流しか循環か、加水加温・消毒・着色の有無などを表示している。

この事件発覚のとき、白骨温泉では共同浴場の野天風呂と旅館3軒が白濁になるよう着色していた。
これにより一時は客が激減した白骨温泉だが、その後の温泉組合・宿の必死の対応により、どうやら客足は回復してきたようだ。
施設名 : 泡の湯 (宿泊日:2008.4.26)
所在地 : 松本市安曇(あずみ)
温泉名 : 白骨(しらほね)温泉
 白骨温泉 泡の湯 (長野県)
   
500湯記念
住 所 長野県松本市安曇白骨温泉4181
電 話 0263(93)2101
交通機関 (東京から)長野自動車道松本ICから国道158号線等で約40km
(大阪から)東海北陸道飛騨清美ICから(高山経由)国道158号線等で約90km
松電新島々駅から松電バス白骨温泉行きバスで55分、終点下車
施 設(日帰り) 日帰り用の施設特になし 湯上りはロビー利用  駐車場(50台)
敷地内に日帰り専用温泉施設あり。
宿 泊 和室24室(BT20) 
平日2人1室 15,330円(本館)〜33,180円
年末年始・GW・紅葉時期は6,300円増し、土曜日・連休の休日は4,200円増し、金曜・日曜は1,050円増し
(2008年8月現在 最新及び詳細な料金は下記HP参照下さい)
泉 質 含硫黄−カルシウム・マグネシウム−炭酸水素塩温泉 (源泉温度37.8℃ 1667リトル/分pH6.5 )
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間〔立ち寄り) 午前10時30分〜午後1時30分
別に日帰り専用の「泡の湯外湯
があるが、営業が不定期なので事前に問い合わせが必要。
定休日 日帰り入浴については不定休
入浴料金 大人 1000円
入浴施設 内湯男女各1 露天風呂男女各1 混浴露天風呂1
浴室備品
(日帰り)
シャンプー、ボディソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 温泉街周辺(天然記念物の噴湯丘跡、中里介山文学碑)
上高地、乗鞍高原、乗鞍岳、安曇野、奥飛騨、高山、松本、木曽路
お土産・食事 館内で食事不可。食事&温泉は斉藤旅館が経営する「煤香庵(0263−93−2917)」で。
但し、不定休なので事前確認)
近くの温泉 乗鞍高原温泉さわんど温泉坂巻温泉中の湯温泉、上高地温泉、奥飛騨温泉郷(平湯福地・新平湯・焼岳・栃尾新穂高)・
松本市HP
旅館組合HP

泡の湯HP
http://www.city.matsumoto.nagano.jp/
http://www.shirahone.org/
http://www.awanoyu-ryokan.com/
雑記帳 白骨温泉は着色問題が起きたが、湯量が豊富でほとんどの宿が白濁した源泉の掛け流しであること、白樺林が続く標高1400m〜1500mのロケーションなどからして、信州を代表する温名湯・秘湯であることには間違いない。私の好きな温泉地であり、機会があれば別の旅館でもう一泊したいと思っている。
データ (データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
松本市の西方に位置する安曇は岐阜県に接し、槍ヶ岳・穂高岳・乗鞍岳などの山岳地帯から標高660m〜1、500mの乗鞍高原に及んでいる。
もともとは安曇村で、日本を代表する山岳観光地である上高地や乗鞍高原・白骨温泉等を村域に有していたが、2005年4月、松本市に吸収された。

これらの山岳スポットは、(松本)市にあるより(安曇)村にある方が感覚的にフィットするが、行政の効率化を考えれば止むを得ないところだろう。

一時、古代史に凝ったときに知ったが、「安曇」は歴史的に興味深い名前だ。
古代、同じ海人族の宗像族(宗像神社)は大和朝廷に帰属し、反抗した安曇族は戦いに破れて
各地に散った。
安曇族の後裔が移り住んだ安曇、阿曇、安津見、渥美、渥見などの地名の一つが、ここの安曇という説があるからだ。
上高地・大正池から見る穂高連峰。元々、上高地は「神垣内」と書かれ、安曇族の祭神「穂高神社」の神域だったという説がある。
グリンデルバルド、左は有名なアイガーの北壁(駐在中に撮影)
(旧)安曇村は、スイスの山岳観光地グリンデルバルド村と姉妹都市(村?)を結んでいた。
この村は、アイガー・メンヒ・ユングフラウ・ベッターホルン等の巨峰が背後に聳え、前方に美しいアルプスの村が広がるスイス一の美しい山岳風景だ。


標高に1000mの差があるので、スケールはグリンデルバルドの方が遥かに壮大だ。
しかし、上高地の大正池や河童橋・明神池から仰ぎ見る穂高連峰や焼岳の風景は、観光客が行ける山岳スポットとしては日本一と言っていいだろう。
「白船」の由来の白い風呂
白骨温泉は明治時代の大日本地名辞典では「白骨温泉または白船の湯ともいう」と書いてあるそうだ。
「白船」の由来は、温泉成分が付着し、風呂が白くなる状態から来ている。
大正2年、中里介山の長編小説「大菩薩峠」(白骨の巻)」で、白骨温泉を「五彩けんらんたる絶景」と描いたことで、世に知られ、以来、白骨温泉が通称になった。

白骨温泉は乗鞍岳の北東、標高1400m〜1500mの山腹に13軒の宿(日帰り施設2)が点在している。
旅館数が多いので、世間的には名湯とは呼ばれても秘湯と呼ばれることが少ないが、周囲の地形・自然やアクセスの不便さからすれば、まさに秘湯と言っていいだろう。

白骨温泉へは、国道158号線から分岐する2本のルートがある。

松本方面からだと、前川渡から県道84号線(乗鞍岳線)で乗鞍高原に出て、そこから乗鞍スーパー林道で白骨温泉へ。
高山方面からだと湯川渡から県道300号線(白骨温泉線)で白骨温泉へ。
冬季に通行止めとなる後者は、距離的には短いが隘路だ。
詳しくは白骨温泉組合HPを参照。
高山方面からだと利用する県道300号線は、距離的には近いが、隘路で冬季は閉鎖される。
松本方面から利用する県道84号線は乗鞍岳を見ながらの快適な2車線、その先の林道も狭くない。(通年通行可能)
2000年10月、東京の実家に向かう途中、南信州の信州まつかわ(松川)温泉清流苑に立ち寄って入浴をした。
これが温泉巡りの第1号だ。

以来7年半、500湯を迎えることになり、これを祝うに相応しい温泉宿に泊まろうと思い、選んだのが白骨温泉「泡の湯」だった。

乗鞍岳の北東、白樺林が続く標高1500mの深い山間(やまあい)、湯量豊富でいずれの宿も掛け流し、いかにも温泉らしい白濁した湯。上記の通り問題を起こした白骨温泉だが、それでも温泉大国・信州を代表する名湯の一つだ。
ここには以前、新宅温泉に泊まってホンモノの白濁した温泉を楽しんだ。
今回は500湯記念、少々料金が嵩むが、白濁した温泉の大きな露天風呂で知られる泡の湯に思い切って予約を入れた。(新館平日2人1室1人25,200円・・・税込)


泡の湯全景。大正元年(1912年)、近くの笹薮の中で温泉が湧きだしているのが発見されたのが宿の始まり。
アルを離して思いっきり走らせた。
白樺林、散策に絶好だ。
部屋から撮影。雲が低く見えて正に標高1400mの風景だ。
泡の湯から徒歩2〜3分の小梨の湯笹屋。
白骨温泉には旅館や土産物屋・食事処が並ぶ温泉街は無い。
高低差のある山間、白樺林に囲まれて旅館がぽつんぽつんと点在している。

泡の湯は白骨温泉の中心から少し離れた林道沿いにある。
左に昭和10年築・木造3階建ての本館、右手に瀟洒な鉄筋3階建ての新館がある。

周囲には乗鞍岳の前衛の山々が迫り、白樺林が続くが、未だ芽吹いていなかった。
大気は清浄・冷涼、朝晩の愛犬との散歩はとても心地よかった。

泡の湯から小道を2,3分ほど進むと「小梨の湯笹屋」に至る。
ここは温泉を着色していた旅館3軒の一つだが、温泉はもともと掛け流し。
10室だけの小さな宿だが、洒落た館内は女性に人気があるようだ。
客足が回復していることを願って、遠くから建物を眺めて引き返した。

フロント周辺はなんとなく雑然として湯治宿の雰囲気だ。
一方、ロビーは高級感が漂う。
高級感がある303号室、12畳+3畳の踏み込み+広縁。洗面所・浴室・トイレがすべて独立していて、使い勝手がいい。
100ヶ所以上で宿泊したが、初めて出会ったダブルシンクの洗面所は広々として気持ちいい。
これも初めて見たリストバンド付きの金庫のカギ。これなら安心して入浴できる。部屋のカギも2本、何れも行き届いた気配りだ。
風 呂
料 理
名物の混浴露天風呂は宿泊棟の前、一段低い所にある。
部屋からも部分的に見え、駐車場の端から覗き込むと風呂の全貌が掴める。

大きさは70畳というから200u以上ある。
周囲は大きな庭石を配置したり、庭木を植えたりせず自然を留めているので、とてもワイルドな雰囲気だ。
硫黄分を含むカルシウム・マグネシウムー炭酸水素塩泉の温泉はもともとは透明だが、経時とともに美しい青味を帯びた白濁に変化している。


前日宿泊した草津温泉から走ってきて3時少し前にチェックイン、荷解きもそこそこに先ずはここに駆けつけた。
幸い無人、先ずは広い風呂を歩き回って、色々な角度から撮影する。
それからゆっくりと浸かるが、広いのでどこに体を沈めるか迷ってしまう。自噴する源泉は38℃なので湯温はぬるめ、長時間心行くまで浸かっていられる。

ベースは重曹泉だが、ここではヌルヌル感はない。
駐車場から見下ろした露天風呂の全貌。
木造の湯筒から温泉が豪快に注がれる。風呂はかなり深い。混浴で女性専用タイムは無い。
露天風呂は宿泊棟の下にある。湯に浸かると目線が下がり、風呂の大きさが実感できる
湯温がかなり低いので冬は出にくくなるだろう。温泉は地下100mからの(おそらく掘削)自噴、湯量は1667リットル/分という膨大なものだ。
左側が女性用の出入り口。風呂が大きいこと、白濁していること、タオル巻きOK,、入口手前まで湯が来ているので、身を沈めたままで移動できる、などからあまり抵抗感無く入れるだろう。
手前にあるもう一つの露天風呂。誰もここには浸からない。
露天風呂もいいが、こと温泉そのものに関しては内湯が断然素晴らしい。
床も壁も風呂もすべて木造、高い天井を見上げると湯気で黒くなった太い梁が豪快に渡されている。

風呂は2つに分かれ、左側は乳白色、加温あるいは時間が経っている為か露天風呂と同じ色になっていて、温度も高目になっている。

もう一方の湯舟は36℃くらいで透明、時間の経過による変色が無く湯が新鮮な証拠だ。
飲泉が可能で弱い酸味がした。
風呂は底も木製でとても心地よい。すぐに気がついたのが、湯がとても滑らかでやさしい感触なこと。露天風呂とは泉質が明らかに違う極上の湯だ。

温泉が出てくる湯口が無いのでしばらく探したら、風呂の中に設置されたパイプから、空気に触れることなく注がれているのに気がついた。周囲は細かな泡がたち、それが体に付着していく。
全て木造の浴室。右が新鮮な源泉風呂。
浸かりながら見る浴室、すべて木製がいい雰囲気だ。
床も木製の風情ある洗い場。
空気に触れないように風呂の中の筒から温泉が注がれ、気泡が周囲に飛び散っている(防水デジカメを沈めて撮影)。湯の華も舞っていた。
デザート
食事処から帰ってきたら、部屋に夜食のオニギリが女将自筆のメッセージ(達筆)と共に置いてあった。
心憎いサービスだ。
夕食・朝食とも3畳ほどの立派な個室、脚が伸ばせる掘り炬燵方式が嬉しかった。
食事は、信州の食材を使用した(派手さは無いが)滋味に富んだ料理が一品毎に供される。量も適当、とても美味しく完食した。
黄色味を帯びた温泉粥はとても上品な味、おかわりしたかった。
女将が作った漬け物はセルフサービスで好きなだけ。
The朝食だ。牛乳・リンゴジュースもついて嬉しかった。
500湯達成記念として3つの旅館を宿泊候補に上げたが、最終的にここ「白骨温泉泡の湯」を選んだ。通常の宿泊料金をかなり上回ったが、風呂・温泉・料理・部屋すべて良し、達成を祝うに相応しい宿だった。
2003年9月、このホームページを公開、その時点で50ヶ所ほどの温泉を紹介していました。
5年後の本日(2008年8月17日)、500番目の温泉としてここに「白骨温泉泡の湯」を掲載しました。

思い起こせば、定年後、独学でパソコン操作・ホームページの作成方法を学び、途中、数知れないトラブルに遭いながらどうにか公開にこぎつけたときは、まさかこの数に到達するとは夢にも思いませんでした。

これは偏に、相互リンクさせて頂いている温泉サイトの皆様、掲示板にお便りをお寄せ頂いている方々、そしてこの拙い温泉サイトにアクセス頂いている皆々様からのご厚情・ご支援のお陰です。
今後、いつまでこのサイトを管理できるか定かではありませんが、今しばらくお付き合いくださいますよう、心からお願い申し上げます。

管理人・奈良の隠居
入之波温泉山鳩湯(奈良県)
500湯達成御礼
日帰り入浴は午前10時30分から午後1時30分。大人1000円。
日帰り専用「泡の湯外湯」が隣接して営業しているが、営業が不定期なので事前問い合わせが必要。