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富貴畑高原温泉 ホテル富貴の森 (長野県)
   
所在地 :  木曾郡南木曽(なぎそ)町
温泉名 : 富貴畑(ふきばた)高原温泉
施設名 :  ホテル富貴(ふき)の森 (宿泊日:2009.4.27)
南木曽と書いて「なぎそ」と読む。
長野県の南西部、木曽谷の南に位置し、面積の94%が森林、県下で最も人口が少ない町である。

町の中央を木曽川の急流が流れ、60kmに渡るV字谷状地形を造り上げ、木曽の桟・寝覚めの床などの景勝地がある。
木曽川に流れ込む支流の上流には、木曽を代表する渓谷美を誇る柿其渓谷、日本の滝100選の田立の滝などの名勝がある。

町域には、旧中山道の宿場町として栄えた「妻籠(つまご)宿」と「三留野宿」がある。
特に妻籠宿は、南側にある馬篭(まごめ)宿とともに、木曽路最大の観光スポットとして多くの観光客が訪れる。

中山道と飯田街道の分岐点にある妻籠宿は早くから地域ぐるみの町並み保存が展開され、他に先駆けて国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された。
重要文化財の脇本陣奥谷をはじめ、江戸の風情を残す数多くの民家や店が軒を連ねている。

町域には富貴畑高原温泉郷・南木曽温泉郷それに柿其温泉と3つの温泉がある。
坂道に沿って整備された島崎藤村縁の馬籠宿。ここで食べたきのこ蕎麦が美味しかった。
南木曽町の町域にあって、旧中山道沿い、江戸時代の風情を強く残す「妻籠(つまご)宿」
住 所 長野県木曽郡南木曽町吾妻4644−7
電 話 0264−58−2288
交通機関 中央自動車道中津川ICから国道19号線・256号線で約30km
JR中央本線南木曽駅からタクシーで15分
施 設(日帰り) ロビー、売店、駐車場(50台)
宿 泊 14室(12BT 2T)
2名1室 平日16,800円 休前日19,950円 特別室 平日22,050円 休前日25,200円

2009年11月現在 人数・年度・特別日などで変わるので下記HP参照)
泉 質 単純硫黄泉(18.7℃)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 11時〜20時 予約不要
定休日 不定休
入浴料金 大人900円 
入浴施設 内湯男女各1、露天風呂男女各1、貸切風呂2(宿泊者専用 有料)
浴室備品 シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 妻籠、馬篭、花桃(4月下旬〜5月上旬 季節で変動)、柿其渓谷、寝覚めの床
お土産・食事 予約で昼食付き入浴可 土産館内に有り昼食は近所の日帰り施設・あららぎ温泉湯元館で取れる。
近くの温泉 滝見温泉、南木曽温泉、柿其温泉、あららぎ温泉、中津川温泉、苗木温泉、昼神温泉
南木曽町HP
観光協会HP
富貴の森HP
http://www.town.nagiso.nagano.jp/
http://www.nagiso-town.ne.jp/
http://fukinomori.com/
雑記帳 「木曽路はすべて山の中である」の一節から始まる名作「夜明け前」の舞台となった木曽路は、正確には中山道の一部である。
南木曽町にある妻籠宿は、木曽路十一宿の中でもとりわけ江戸時代の面影を色濃く残している宿場で、ここに足を踏み入れると江戸時代にタイムスリップした気持ちになる。

馬篭宿
は、島崎藤村の生地、急な坂道に沿って、藤村生家の本陣・記念館、食事処や土産物が並ぶ。
木曽地方の南部、国道19号線を吾妻橋で右折して昼神温泉方面に向う国道256号線に乗り換え、妻籠宿から南木曽温泉郷を通り過ぎ、その先、案内板に従って国道から左折して山道を進んだ先、標高1000m前後の高原に富貴畑高原温泉がある。
中央道中津川ICから約30kmの距離だ。
地元では、2つの宿「ホテル冨貴の森」「床浪荘」がある富貴畑高原温泉と1軒宿の滝見温泉と合わせて富貴畑高原温泉郷と称している。

伊那谷と木曽谷を結ぶ国道256号線の南部は「はなもも街道」と呼ばれている。
昼神温泉から北上、南木曽町の富貴畑高原温泉・南木曽温泉から阿智村に至る国道沿いには、数千本の花桃が植えられ、4月下旬から5月上旬にかけて、赤・ピンク・白の華やかな花が咲き誇る。

これは電力会社の社長だった福沢桃介(福沢諭吉の娘婿)が、ドイツのミュンヘンで一本の木から三色の花が咲く花桃を見かけ、その美しさに魅せられて3本の苗を購入、これを木曽の発電所に植えたのが始まりと言われている。
華やかな花桃
近になってよく走っている国道19号線だが、未だ木曽谷で宿泊したことが無い。
どこかいい宿はないかと物色中に、「花桃=4月下旬〜5月上旬開花」という花情報にぶつかった。

これに加えて、馬籠・妻籠観光に便利な宿を条件に探したらホテル富貴の森が浮上した。
電話で予約を入れてる最中に、なんとこのホテル周辺に花桃が1000本以上植栽され、宿泊する4月27日頃が多分満開ですと聞き、この幸運に喜んだ。

当日到着してみると、話に違わずホテルの周辺・敷地内は白とピンクの花桃が満開、思わず歓声を上げてしまうほどの見事さだった。
左:部屋の窓からの風景。
中:一本の木に白・ピンクの花が咲く花桃。
右:8畳+広縁+デッキ+BTのシンプルな和室
宿泊料金は上記の16,800円。部屋が8畳であることからして強気のの料金だが、満開の花、風呂を含む施設・料理もよく、料金相応の満足は得られたように思う。
周辺は1000m級の山に囲まれた高原、建物は花桃に囲まれた丘の上に立ち、絶好のロケーションだ。部屋数は14室(12BT・2T)、標準室の2人1室で平日16,800円、休前日は19,950円(税・サ込み)となっている(2009年11月現在)が、宿泊人数・年度などで変わるのでHPを参照ください。
館内は直線的・機能的な設計だが、木曽の木材がふんだんに使われているので温もりも感じられる。
風 呂
露天風呂付き浴室が男女交代になるので、すべての風呂で入浴出来る。
また、隣接する姉妹館「床浪荘」の風呂も無料で利用出来る。

何れも特産の木曽檜がふんだんに使われ、木の温もりが伝わる一級品の浴槽である。
これに木曽谷の眺望や木曽樹林の森林浴が相乗して心地よい入浴が楽しめる。
他に貸切の眺望露天風呂と内風呂がある。(確認しなかったがガイドブックでは有料)。

温泉は泉温18.7℃、pH8.78のアルカリ単純硫黄冷鉱泉で加温しており、循環だが一部の風呂はオーバーフローさせている。

日帰り入浴は11時〜20時(予約不要)、料金は大人900円。
1985年(昭和60年)、木材会社会社会長の志水豊次郎さんが、本家が所有する山の標高1200m地点の山林で500m掘削したところで100リットル/分の温泉が噴出した(掘削費用5,700万円)。

同氏は滝見にある自宅に温泉を引き込み、滝見温泉として日帰り施設を開始。
その後、旅館・床浪荘を開業、1995年に床浪荘新館として、今回宿泊した「冨貴の森ホテル」をオープンした。
現在は亡くなった豊次郎さんのお孫さんが社長に就任して経営を引き継いでいる。
木曽に相応しい風呂桶・腰掛
売店で木曽木材を使った漆塗りの風呂グッズが販売されていた。
とても欲しかったが、最後は値段を考えて購入を断念した。

湯 桶:5、300円、手付き桶:6、000円、腰 掛:5、500円
9種類のシャンプー・リンス・ボディソープ!
姉妹館の床浪荘の風呂に無料で入浴出来る。
デッキに造られた総檜の風呂、眺望も良く一番気に入った。手前はジャグジー付きの寝湯になっている。
これも総檜の瓢箪型の露天風呂、目隠しがしてあるので眺望が悪いのが難点。
真新しい檜の内湯は見晴らしがいい。
こちらは木枠がいい味を出していた。硫黄分のせいか、若干白濁しているように思えた。
料 理
富貴畑高原温泉は、馬籠宿と並び木曽路最大の観光スポット、妻籠宿に程近い標高1000mの高原にあって、ドイツ原産の華麗な花桃が咲き誇るホテル富貴の森に宿泊。
本場の檜をふんだんに使った風呂と思いがけず上質な料理に満足した。
夕食・朝食とも食事処となる。
木曽の山中、食事はあまり期待していなかったが、この予想が良い意味で外れた。

地元に拘らず、山海の高級食材が使われ、例えばお造りは高級な貝尽くし、桜肉(馬肉)は2種類の部位が出され驚くほど新鮮、ビーフも霜降りの上質の肉だった。
ボリュームは抑え目、見栄えの良い盛り付け、いかにも女性に好まれそうな料理が供され、最後のご飯も家内が美味しいと声を上げた。
別注の手打ち蕎麦は美味だった。
朝 食
フルーツ5点盛
初めての経験、お造りが貝づくし。
今まで食べた桜肉で最上の一品。