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十日町市は新潟県の南部にあり、冬には2mから3mの積雪がある日本有数の豪雪地帯である。
市域内に流れる信濃川と渋海川沿いには水田が広がり、雪解け水を使った良質の米が収穫できる。いわゆる魚沼コシヒカリの産地である。
また、十日町市街は昔から織物や着物の産地で、越後縮(えちごちじみ・・・テレビの水戸黄門の仮の姿は「越後の縮緬問屋の隠居」)や十日町絣(かすり)が知られている。
近年、着物の伸び悩みによって工場閉鎖が相次ぐなど不況の嵐に見舞われている。
市域には新潟県を代表する温泉の一つである「松之山温泉」があり、文化面では、縄文時代の遺物として初めて、また新潟県で初めて国宝に指定された火焔土器が笹山遺跡から発掘されている。
古代史が好きなのでこれは写真で幾度ともなく見たが、これが縄文時代に作られたとは信じられないダイナミックで複雑な構造の土器だ。
越後三名湯・日本三大薬湯の一つ、日本有数の豪雪地帯の北越にある松之山温泉。ここの登録有形文化財の宿で日本秘湯を守る会の宿・凌雲閣に立ち寄った。
松之山温泉周辺、のどかな中山間地の風景。右下は市域内で発掘された国宝の火焔型土器
長野県との県境、天水連峰に囲まれた松之山市の中央に位置する松之山温泉。
昔から妙高温泉・湯沢温泉と並ぶ越後三名湯の一つに数えられ、出典不明だが、草津温泉・有馬温泉と並ぶ日本三大薬湯の一つとされている。
源泉は複数あるが、温泉街の中心は湯本地区で、県道80号線から少し外れた渓流沿いに伸びる道に10軒ほどの温泉旅館が建ち並んでいる。
昔ながらの湯治場の雰囲気を残す温泉街には、露天風呂もある共同浴場「温泉センター鷹の湯」がある。
毎年1月15日にここで行われる2つの奇祭がテレビで放映されるなどして全国的に知られている。
その一つが、前年に結婚した男性を3mほどの崖の上から雪の中に投げ落とす行事・ムコ投げだ。
前日宿泊した日光湯元温泉から、国道で3番目に高い金精峠を越えて群馬県に入り、吹割の滝を観光、近くの老神温泉で入浴、その後関越道に乗って六日町ICで下りた。
この日に宿泊する北信の名湯・野沢温泉に向ったが、若干時間的な余裕があったので、途中で新潟県側の松之山温泉に方向転換した。
入浴する凌雲閣は日本秘湯を守る会の宿、昭和13年建築の本館は木造3階建て、国の登録有形文化財になっている。
凌雲閣は上記の温泉街に入らず、そのまま県道80号線を1kmほど進んだ小高い丘にあって、その威容を誇っている。
この宿をある程度まとまった記事にするなら、宿泊してアンティークな館内各所や凝った造りの客室(16室すべての造りが違う)をレポしなければならないが、今回は立ち寄り湯なので風呂のみしか記事に出来ない。
(宿泊料金は2人1室で13,650円〜17,850円・・・2010年2月現在)。その風呂は、内湯2(男女交代制)と貸切風呂のみで、近年建てられ新館の方にある。
木造3階建ての本館は登録有形文化財。
歓迎の案内板
磨きこまれた床、フロントと玄関
間違えないように籠ごとに異なるマークがついている。とてもいいアイディアだ。
家族風呂は循環無しの掛け流し。
左側が源泉で飲泉が可能。右側から循環湯が注がれている。温泉はやや緑がかっている。
内湯は2ヶ所で男女交代制(宿泊の場合)。床は石板・浴槽はタイル、10人ほどが入れる程度の大きさ。。
当館はナトリウム・カルシウムー塩化物泉をの自家源泉を持つ。
口に含むと濃厚な塩味と渋味がし、5日間の温泉で傷んだ皮膚がひりひりした。
温泉は加温・加水して循環・掛け流し併用。
但し、無料の家族風呂は源泉掛け流しにしている。
日帰り入浴料金は大人600円、時間帯は12時〜15時までとなっている。
施設名 : 凌雲閣 (入浴日:2009.5.15)