みなかみ町は、２００５年１０月、同じ利根郡の月夜野町・水上町・新治村が合併した町で、群馬県で最も広い町域を有する。
群馬県の最北部、谷川連峰を境に新潟県と接し、町の大部分は山林原野である。
その中央を日本有数の大河、関東地方の水瓶である利根川の最上流部が流れている。

谷川連峰は、群馬県・新潟県の県境を成す三国山脈の山であり、日本百名山の一つ谷川岳（１９７７ｍ）を主峰に、周辺の万太郎山・仙ノ倉山などを含めた総称である。

何れの山も標高が２０００ｍに満たないが、急峻な岩壁（剣岳・穂高岳とともに日本三大岩壁）、複雑な地形、中央分水嶺のための急変する天候等が相乗して、遭難者の数が、８０００ｍ級１４座の合計を上回り、登山死のワースト記録としてギネスブックに登録されている。

町域の温泉には、利根川に沿って数多くの温泉が湧出し、これを総称した水上温泉郷の他に、法師温泉など秘湯の一軒宿を含む猿ヶ京温泉郷等があるる。

湯テルメ・谷川の駐車場から見る谷川連峰の爼�ｰ（まないたぐら１，８９０ｍ）。

谷川温泉と湯テルメ・谷川の案内案。撮影は夜間降雪後の翌朝に。

施設名　：　湯テルメ・谷川　（入浴日：２０１２．３．１４）

水上温泉郷の一つで谷川連峰の爼�ｰ（まないたぐら１，８９０ｍ）を正面に見る山間の小さくて静かな谷川温泉。宿泊した檜の宿　水上山荘から徒歩５分ほどの距離にあって、三つの源泉をかけ流しで楽しめる町営日帰り温泉施設の湯テルメ・谷川に立ち寄った。

ロッジ風の建物で２階に休憩室、４０台分の大きな駐車場がある。

料金は大人５５０円、営業時間は１０時〜２０時３０分、７〜１０月は９時〜２０時３０分（入場は２０時迄）。

定休日は第３木曜。
毎週木曜日は１５時から清掃のために露天風呂は使えない。

３月中旬、遅まきながらまだ雪が見られる温泉地に列車で行こうと思い立ち、長い間の懸案だった水上温泉郷に決めた。
谷川温泉に決めたのは、宿泊した水上山荘の口コミ評価が高かったのが第一の理由だが、もう一つ、３種類の源泉に浸かれる湯テルメ・谷川がすぐ近くにあったからだ。

湯テルメ・谷川は、上駅から４ｋｍほど離れた谷川岳を望む谷間にある町営施設である。
谷川温泉の入り口に位置し、この先に数軒の旅館や民宿がある。
また１ｋｍほど先には、ホワイトバレースキー場がある。

ここは３つの源泉を使用しているのが売り物で、不動の湯はアルカリ性単純温泉、河鹿の湯はカルシウム・ナトリウムー硫酸塩・塩化物温泉、蛍の湯は単純温泉だ。
皮膚に感じる感触がどう違うか、入り比べるのも楽しいだろう。

風呂は男女別に内湯と露天風呂、２階に無料の休憩室があるが食事処は無い。

水上温泉郷の一部はかって奥利根温泉郷と呼ばれていたことから分かるように、利根川上流やその支流である湯檜曽（ゆびそ）川、谷川沿いに湧出する水上、谷川、うのせ、湯檜曽、向山、宝川、上の原、湯ノ小屋の８ヶ所の温泉の総称である。

谷川岳の南麓から東麓にかけて点在し、どの温泉からも渓谷と谷川連峰の山々が見晴らせる。

谷川温泉は谷川岳の南麓、水上温泉から北西へ４ｋｍほど入った山峡にある。
４軒の旅館と１０数軒のペンション・民宿のみで、温泉街は形成されておらず、水上温泉と異なって歓楽的雰囲気が皆無の静かな温泉地だ。
正面には、谷川岳から南に連なる爼�ｰ（まないたぐら１，８９０ｍ）がどっしりした山稜を見せて迫って来る。

小さな温泉地だが、眺望が素晴らしい露天風呂を持つ日帰り温泉施設「湯テルメ・谷川」があり、登山やスキーの後に気楽に入浴出来る。

列車が水上駅に到着する寸前の風景。白銀の谷川連邦が見渡せた。