渋温泉は石畳の細い道に沿って、小規模・木造の温泉宿と9つの共同浴場が建ち並び、信州のみならず日本でもトップクラスの温泉情緒漂う湯の町だ。
湯田中・渋温泉郷にあって、以前に「湯田中温泉 よろづや」に宿泊したが、今回は「上林温泉 塵表閣本店」に宿泊し、渋温泉の9つの外湯の代表格で、唯一、日帰り入浴が出来る大湯に立ち寄った。
八番湯・神明滝の湯
低層木造の宿が多い。
車1台が辛うじて通れる狭い石畳(一方通行)。
山ノ内町は長野県の北東部に位置し、上信越高原国立公園の中心にある。
西は高社山(1,351m)を境に中野市に、北は木島平村に接し、南は笠ケ岳(2,076m)を境として上高井郡高山村に接し、東は志賀高原を挟んで群馬県と県境をなしている。
町域の93%が山林原野であり、その内、志賀高原が7割余りを占めている。
河岸段丘や扇状地には集落・田のほか、リンゴ・ブドウ・モモなどの耕作地が斜面に広がっている。
河川流域には火山活動の影響により温泉地が広がり、長野県を代表する温泉地の一つ湯田中・渋温泉郷を持つ。
上信越高原国立公園の中心部を占める志賀高原は、21ヶ所のスキー場を有し、日本を代表するウインターリゾート地でる。
また、昔の火山活動によって出来た数多くの湖沼や湿原を巡り、高山植物を愛でる23のトレッキングコースを持つ高原リゾート地であり、さらに標高が1000m以上と高いために、熱帯夜になる事はまず無い避暑地でもある。
横湯川対岸、上林温泉方面から見る湯田中・渋温泉。背景の山は高井富士(高社山 1351m))
施設名 : 大湯 (入浴日:2010.10.30)
住 所 | 長野県下高井郡山ノ内町大字平穏 |
電 話 | 0269-33-2921(渋温泉旅館組合事務所) |
交通機関 | 上信越自動車道信州中野ICから約13km 長野電鉄湯田中駅からバス5分、和合橋下車。 |
施 設(日帰り) | 特に無し。 駐車場は渋湯橋を渡った対岸の渋温泉有料大駐車場を利用(乗用車100台、バス20台) |
宿 泊 | 不可 |
泉 質 | ナトリウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物温泉 源泉温度:59.6℃、pH4.5の弱酸性泉。 |
適応症 | 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間 | 立ち寄り湯の場合は10時〜16時 |
定休日 | 不定の清掃日は入浴出来ない。 |
入浴料金 | 大人500円 入浴手続きは上記参照。 |
入浴施設 | 男女別内湯、蒸し風呂 |
浴室備品 | 特に無し |
観光スポット | 志賀高原・奥志賀高原・小布施(北斎館・岩松院、中山晋平記念館など)・白根山(お釜) 善光寺、妙高高原、黒姫高原、戸隠高原 |
お土産・食事 | 温泉街、道の駅(北信州やまのうち) |
近くの温泉 | 湯田中・・新湯田中・上林・安代・角間・穂波・星川・地獄谷温泉 信州高山温泉郷、志賀高原の温泉、仙仁温泉、須坂温泉 |
山ノ内町HP 渋温泉HP 観光HP |
http://www.town.yamanouchi.nagano.jp http://www.shibuonsen.net/ http://www.town.yamanouchi.nagano.jp/kankojoho/index_kanko.htm |
湯田中・渋温泉郷は志賀高原から流れ出る横湯川・夜間瀬川の両岸に沿って湯煙をあげる湯田中・新湯田中・星川・安代・渋・穂波・角間・上林・地獄谷の9つの温泉の総称である。
(因みに地元で得た温泉郷のパンフレットでは、猿の入浴で有名な地獄谷温泉は「番外」となっていた。)
それぞれに特色があるが、温泉郷の中心は湯田中温泉と渋温泉の2ヶ所だ。
・湯田中温泉は長い歴史を誇り、草津街道の宿場町として栄え、松代藩の藩湯でもあった。江戸時代創業の旅館も多い。
・渋温泉は、1300年前に僧行基によって発見されたと言う伝承があるが、これは事実かどうかは別として、石畳の細い道に沿って、小規模・木造の温泉宿と9つの共同浴場が建ち並び、いかにも長い歴史を感じさせる情緒たっぷりの温泉地だ。
この石畳が安代温泉まで続いているので、、渋温泉の境がどこまでなのか分からないままに通り過ぎてしまう。
鶯色のナトリウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物温泉。源泉温度は59.6℃、pH4.5で弱酸性泉。
鉄の臭い、口に含むと土の味、渋味が残る。この日は、幸いにも湯温が42℃前後で適温だった。
男性用の入口。女性用は反対側にある。大湯のすぐ傍には、数百年の歴史を誇る老舗宿「金具屋」「古久屋」がある。
緩やかなカーブを描く600mの石畳の小道に、部屋が5室〜30室(10室前後が一番多い)の小さな宿が30数軒と9軒の共同浴場が軒を連ねる。日本で有数の温泉情緒漂う湯の町だ。
渋温泉には、9つの外湯(共同浴場)がある。
一番湯(初湯)、二番湯(笹の湯)、三番湯(綿の湯)、四番湯(竹の湯)、五番湯(松の湯)、6番湯(目洗の湯)、七番湯(七操の湯)、八番湯(神明滝の湯)、そして九番湯(大湯)で入浴して総仕上げ、スタンプを押した手拭いに高薬師で印受すると満願成就、九(労)を流すことが出来ると言う。
これらの外湯は宿泊者限定で、宿で鍵を借りれば無料で入浴出来る。
但し、唯一、温泉街の中央にあり、最も大型の大湯だけは、やや煩雑な手続きを我慢すれば、宿泊しなくても入浴出来る(10時〜16時・・・通年・清掃日等は不可)。
先ず、
(1)観光案内処(和合橋付近 昼休憩有り)
(2)渋温泉有料駐車場管理事務所(昼休憩有)
(3)大湯近くの「金具屋」「古久屋」など8軒
の何れかで大人500円を支払い、入浴券を受領する。
これの裏面に記載されている10軒の宿・商店の何れかで入浴券を表示すると、大湯まで案内してくれて鍵を開けてくれる(出るときは自動閉鎖)。
床も浴槽も木造で情緒満点、仕切りで熱湯と温湯に分けられるが、それほどの温度差が感じられなかった。浴室内には檜の蒸し湯、外には足湯もある。黄色いケロリン桶が良く似合う。