浜坂温泉に近隣の七釜温泉・二日市温泉を合わせて浜坂温泉郷と称する。
何れの温泉も、最寄駅は山陰本線浜坂駅である。

湯量豊富なため、旅館・民宿の他に、近隣の家庭にも配湯されその戸数は全国一位であり、1981年には国の省エネルギ―事業全国第一1号に指定された。
また、1991年には国民保養温泉地にも指定されている。

七釜温泉の源泉は、1955年、兵庫県北西部の岸田川河畔に発見された天然湧出の温泉で、1961年に本格的なボーリングが行われた。

その結果、深度500メートルで、湯温49度、湧出量480リットル/分の湯量豊富な温泉湯脈に当たった。
1962年9月に七釜温泉公衆浴場が開設され、これを期に旅館・民宿が次々に開業した。

この公衆浴場が老朽化の為に閉鎖され、替りに2005年7月に七釜温泉ゆ〜らく館がオープンした。

以前の「七釜温泉公衆浴場」は民宿街のほぼ中央にあったが、ゆ〜らく館は、ここから南へ300m離れた田園地帯に建設され、宿泊客には少し不便になった。

以前の素朴な、これぞ共同浴場と言う雰囲気だった公衆浴場と比べ、敷地・施設とも格段に立派にかつ広くなった。これに伴って入浴料金も以前の大人200円から500円へ大幅に引き上げられ(地元の方には別料金が設定されているかもしれないが)、もはや共同浴場とは言い難い。


風呂は男女日替わりの内湯+露天風呂が2ヶ所、それに多目的風呂と称する有料貸切風呂が2ヶ所設けられている(夫婦と10歳未満の子供、介助入浴はOK、カップル不可)。
幸い公衆浴場の時と同じく、源泉かけ流しになっている。

泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩温泉(源泉温度50・4℃ pH7.42 湯量420リットル/分 )で、湧出時は無色透明だが、時間の経過とともに薄い鶯色に変化する(数値は館内表示)。
皮膚への感触は石膏泉特有のキュキュ感、口に含むと若干の苦みがあった。

解禁ともなるとズワイガニ(松葉ガニ)一色となる浜坂温泉郷の一つで湯量豊富な七釜温泉。
以前あった「公衆浴場」の代替日帰り施設で、関西では貴重なかけ流しのゆ〜らく館に、前日宿泊の虹岳島温泉(福井県)からこの日宿泊の湯村温泉(兵庫県)に向かう途中に立ち寄った。

データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

施設名 : ゆ〜らく館 (入浴日:2012.4.19) 

平成17年10月1日に両方とも温泉を有する浜坂町と温泉町が合併し、人口およそ17、000人の新温泉町が誕生した。

町は兵庫県の北西部に位置して鳥取県に接し、内陸部は1000m級の山が連なり、山陰海岸国立公園、氷ノ山後山那岐山国定公園、但馬山岳県立自然公園等、自然公園指定区域が46.3%を占める海と山と温泉を包含する自然に恵まれた町である。

町名が示すように温泉に恵まれた町であり
旧温泉町には、旅館が20軒弱あって、関西では有馬・白浜・城崎南紀勝浦等に続く大きな温泉地である湯村温泉がある。

一方、旧浜坂町には、高温泉が湧出する浜坂温泉・七釜温泉・二日市温泉の3つの温泉がある。
これらを総称して浜坂温泉郷と言い、国民保養温泉地に指定されている。

また浜坂は、冬の味覚の王様・ズワイガニ(松葉ガニ)の水揚げ量(浜坂港)が兵庫県全体の40%を占める。
11月上旬から3月末迄の解禁期間には、これを目当ての観光客、温泉客で大変な賑わいになる。

七釜温泉公衆浴場から引き継いだ釜風呂が露天に使われていて8年ぶりの再会となった。

美しい鶯色。泉温は心持高めで42℃位。

温泉名 : 浜坂温泉郷七釜(しちかま)温泉

七釜温泉の温泉民宿に泊まった際、多すぎて翌朝に食べ残したズワイガニ。

のどかな田園地帯にひっそり佇む七釜温泉民宿を中心に15軒余りが営業している。

所在地 : 三方郡新温泉町七釜(しちがま)
住 所 兵庫県美方郡新温泉町七釜524
電 話 0796-83-1526
交通機関 北近畿豊岡自動車道和田山ICから約65km
中国自動車道福崎ICから播但連絡道、国道9号線等で約110km
山陰本線浜坂駅からタクシーで10分
浜坂駅から湯村温泉行バスで15分、「栃谷・七釜温泉口」下車徒歩5分。
施 設(日帰り)
研修筆(32畳・・・休憩室として無料使用と思われるが確認していない)
ロビー休憩、、駐車場20台
宿 泊 不可
泉 質 ナトリウム・カルシウム-硫酸塩温泉(源泉温度50・4℃ pH7.42 湯量420リットル/分 浴槽には熱交換(非加水)で、熱湯消毒(非塩素消毒)し適温で浴槽へ
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(宿泊) 9時00分〜22時00分(受付最終21:15)
定休日 毎月第一、第三水曜日
入浴料金 大人(中学生以上)500円、小人(2歳以上)300円、小人100円
多目的風呂2,100円(大人3人迄45分)・・・要運転免許証など提示。夫婦(10歳以下の子供帯同可)、介護入浴などはOK。
入浴施設 男女別内湯:各1、露天風呂:男女各1 (日替わり男女交代)、多目的風呂、足湯
浴室備品(宿泊) シャンプー、ボディソープロッカー、ドライヤー
観光スポット 周辺は山陰海岸国定公園内にあり、天然記念物「但馬御火浦、旭洞門」等の名勝を但馬海岸遊覧船で観光できる。余部鉄橋、加藤文太郎記念図書館、浜坂町先人記念館
鳥取砂丘
お土産・食事 松葉蟹、ホタルイカ、海産物、浜坂ちくわ
近くの温泉 浜坂温泉、二日市温泉、湯村温泉、香住温泉城崎温泉久美浜温泉木津温泉岩井温泉鳥取温泉
新温泉町HP
浜坂観光協会HP
ゆ〜らく館HPHP
http://www.town.shinonsen.hyogo.jp/
http://www.hamasaka.com/
http://7kama.jp/
雑記帳 関西地方では冬ともなると日本海側のずわいが(松葉ガニ)一色となる。旅行代理店・温泉地・温泉旅館のパンフレットや広告も温泉・風呂は脇に追いやられて、カニ・カニ料理の写真が全面を飾る。
他地域では考えられないカニ主役のシーズンである。


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露天風呂は広い敷地に2つの浴槽、開放感は十分だった。
浜坂温泉郷 七釜温泉 ゆ〜らく館 (兵庫県)

昔の面影はない瀟洒な作りのゆ〜らく館。

今は無い「公衆浴場」は、館内外ともマニアを感激させる雰囲気だった。

多目的風呂。運転免許証などの提示が求められる。