水菓子(山形産ラ・フランス白ワイン煮・岡山産苺)

食事(強蒸し 香の物)

台物(鮑の源泉しゃぶしゃぶ)

データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

チェックイン時の茶菓

美作三湯の中で最も俗化されていない奥津温泉は、吉井川の清流沿いにひっそりと湯煙を上げている。
奥津荘は昭和8年の創業、津山藩主専用の風呂であった鍵湯があった地に建つ。風呂の岩盤の間から透明度の高い温泉が自然湧出し、加水加温無し源泉かけ流しの温泉に身を浸す至福の時を過ごせる。

夕食・朝食ともテーブル席の食事処で取る。我々が最も好む食事スタイルだ。

夕食は品数を少なくし、その分、高級食材を使用している。
カロリーは抑え目でこれも嬉しい。
お造りの他、香の物・デザートの食器までが冷たくしてあった。


鮑、これほどの量は初体験。

御飯の強蒸しがとても美味だった。

昭和8年の創業、約80年の歴史を経た本館は、外観・館内とも風格が漂う。

部屋数は、和室4室・洋室2室・露天風呂付離れ2室、合計でわずか8室の小さな宿。
和風庭園を囲む様にして建つ木造の棟のどこの部屋も、和風であれ洋風であれしっとりした風情が漂う。
大人の宿として、小学生以下の宿泊は受け入れていない。


奥津荘のHPでは、すべての部屋の紹介と料金が掲載されているので、これを見ながら予約をすることをお薦めする。


宿泊料金は平日・2人1室1人18,900円〜26,250円(税サ込−2011年8月現在)だが、宿のHPでは、じゃらん・楽天・一休などのインターネットより、電話や所定フォームから予約するのが10%程度安くなる可能性があると注記されている。

泉の湯

日帰り温泉施設の「花美人の里」。
苫田ダム建設に伴う地域振興対策として建設されたので、巨額な資金が投じられ、静かな奥津温泉には似合わない箱物施設だ。

旅館で聞いたところ、こちらは足湯と言われた。2回確認したので間違いないと思うものの、左の写真の足踏み洗濯用風呂の方が足湯かもしれない。
ここで入浴しようと思ったが、折からの雨で衣服が濡れるので断念した。

かっての奥津温泉の風習だった「足踏み洗濯」の観光用実演が、3月下旬〜12月上旬の日曜日と祝日のAM8:30から約15分間行われている。右側の建物が洗濯場兼の共同浴場。一時的か恒久的か不明だが利用禁止になっていた。

所在地 : 苫田郡鏡野町(とまたぐんかがみのちょう) 

鏡野町は苫田郡唯一の町で岡山県の北西部にあり、南部は津山盆地の西端に位置し、北は鳥取県、東南は津山市、西は真庭市に接している。

中部から北部にかけては1000m以上の山岳が連なり、中国山地の一角をなしている。
人口が13,000人余り、2005年3月に鏡野町・奥津町の2町と2村が合併したが、町域全体に著しい過疎化が進んでいる。

市域を県下三大河川の一つ、吉井川が南北に縦貫し流域に平地が開けている。
その上流の奥津川沿いは、奥津渓として国の名勝に指定されており、花崗岩で出来た渓谷には天然記念物の甌穴が沢山見られる。
その吉井川沿いには、奥津温泉が湯煙を上げている。

町の主な産業は、米・果樹・野菜などを中心とする農業と林業で、温泉、キャンプ場、スキー場などの観光資源も有する。

先付(湯葉とろろ)、前菜(蟹のお浸し、とこぶし旨煮・子持ち若布)

造里(平目・瀬戸内貝柱)

名物・薯用蒸し(源泉使用)

脱衣所からさらに階段を下った地下にあり、7〜8人が入れる大きさだが、底が石でごろごろしているので実質3〜4人しか入れな。温度は42℃位の適温。

施設名 : 名泉鍵湯(めいせんかぎゆ) 奥津荘 (宿泊日:2010.12.8)

温泉名 : 奥津(おくつ)温泉

吉井川を跨ぐ奥津橋から見た3つの旅館。右がら宿泊した奥津荘・東和楼河鹿園

奥津温泉は、湯原温泉湯郷温泉とともに美作三湯の一つであるが、その中でここはもっとも俗化度が低い小さな温泉地で、民宿を含めてわずか8軒の宿が、吉井川を跨ぐ奥津橋の周辺に点在している。

江戸時代、津山藩主・森忠政がこの温泉を愛し、幾度となく湯治に訪れ、後に藩主の別荘もここに建設された。
忠政は、ふだんは浴室に鍵をかけさせて一般の入浴を禁じたので、この湯は「鍵湯」と呼ばれた。(現在の奥津荘の位置)。


本格的な温泉旅館が建ち始めたのは大正時代からで、昭和に入って、歌人の与謝野鉄幹・晶子夫妻や版画家の棟方志功などの多くの文化人が訪れている。


直木賞作家・藤原審爾が、奥津温泉を舞台にした「秋津温泉」を著作。

住 所 岡山県苫田郡鏡野町奥津48
電 話 0868−52−0021
交通機関 中国自動車道院庄ICから国道179号線で約28km
JR津山線津山駅から中鉄バス奥津温泉行きで約60分で終点下車
施 設(立ち寄り 喫茶、湯上がり処、駐車場(10台)
宿 泊 8室(和室4・洋室2・離れ2室)
平日2人1室1人18,900円〜26,250円(税サ込−2011年8月現在 詳細・最新情報は宿のHP参照)

休前日は2100円アップ
8月11月はオンシーズンにより前日休日加算
GW・お盆・年末年始は特別料金
泉 質 アルカリ性単純温泉(42.6℃)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
外来入浴時間 午前11時〜午後2時
定休日 無休(不定休)
入浴料金 大人1000円
入浴施設 内湯:男女交代2 貸切風呂2(無料・予約不要) 風呂は離れの露天風呂を含めて全部かけ流し
浴室備品 シャンプー、ボデイソープ、ドライヤー、ロッカー
観光スポット 奥津渓谷、奥津湖、森林公園、足踏洗濯(週末のみ)、岡山市(後楽園等)、倉敷
お土産・食事 温泉街すぐ近くの道の駅「奥津温泉ふるさと物産館」や花美人の里にて可
近くの温泉 般若寺温泉、大釣温泉、上斎原温泉、湯原温泉
鏡野町HP
観光HPHP
奥津荘HP
http://www.town.kagamino.lg.jp/
http://kanko.town.kagamino.lg.jp/
http://okutsuso.com/
雑記帳 奥津温泉の3軒の旅館、奥津荘・東和楼。河鹿園は何れも日帰り入浴を受け付けているが、けっこう受付をしない日にぶつかった。奥津荘2回、河鹿園1回だ。立ち寄る際は一応電話をして確認をしておいた方が無難だ。

川の湯

透明度が非常に高い。浴室の床と風呂の縁どりは独特の紋様だ。

シャンプー類はポーラ製。

風格ある木造2階建ての本館。

昭和20年代に度々宿泊した棟方志功の版画が出迎える。

ラウンジ桂は、7時30分〜14時と15時〜22時の間利用できる。

これが昭和37年に岡田 茉莉子がヒロインを演じて映画化されて、奥津温泉は一躍全国に知られることとなった。

現在の温泉は、地下150mから汲み上げる40℃を超えるアルカリ性単純温泉で、1分間に1000リットルの湯量を誇る。アルカリ性なのでしっとりした優しい感触、奥津では美人の湯と宣伝している。


奥津橋の近くには洗濯場を兼ねた共同浴場があったが、現在は外来の利用は出来ない。
また、吉井川の両岸に露天風呂があるが、同じような場所にある鳥取県三朝温泉の露天風呂のような積極的なPRしておらず果たして入浴してよいのかどうか迷ってしまう。

日帰り施設としては、苫田ダム建設に伴う地域振興対策として、旧奥津町が総事業費38億円を投じて整備・建設した「花美人の里」がある。

吉井川と国道179号線の間の旧道にひっそり佇む温泉街。左の写真の表側。手前から奥津荘・東和楼・河鹿園。

手の込んだ玉子焼とか鯵ではなくて鰈?の干物、野菜たっぷり、果物や牛乳もつくといった心配りがある



食 事

貸切風呂は無料、予約不要。空いていれば自由に入れる。

吉井川を望む川の湯。唯一、外光が射す明るい浴室。温度は温めだった。

小さな泉の湯、温度はここが一番高い。

立 湯

鍵 湯

浴室は地下にあり、風呂の底から温泉が自然湧出する「鍵湯」「立湯」と貸切風呂の「泉の湯」と「川の湯」の4ヶ所がある。
貸切は無料、予約無しで空いていれば自由に利用できる。
温泉は透明度が高くさらさらした42.6℃の単純温泉が加温・加水無しでかけ流し。

鍵湯の名の謂われは、約400年前、津山藩主が専用の風呂とする為に、番人を置いて鍵を下ろしたことで村人からこう呼ばれた。その風呂があった位置に奥津荘が建つ為に、この名称を付したのだろう。

日帰り入浴は、午前11時から午後2時、料金は大人1000円で予約不要。

2〜3人用の小さな風呂だが、肩近くまで浸る深さなので立ったままの入浴となる。底の湯筒から勢いよく湯が舞いあがって来た。夜の8時に鍵湯と男女」が変わる。



風 呂

昭和8年建造のままの玄関。

鍵湯・時間帯によって男女が変わる。

食事はテーブル席、料理は一品毎に供される。

風呂は温泉が湧出する地下に降りて行く。

本館1階の「梅」。創業時のままの10畳和室(T)で内庭に面する。平日2人1室1人18,900円(税込)。

さりげなく違うタイプの枕が置いてある。

天然記念物の甌穴が見られる奥津渓。

立ち湯は浴室の隅にある小さな浴槽。底は石がごろごろしているので入浴時注意。

奥津温泉 奥津荘 (岡山県