左の風呂の湯口。

2階宿泊者専用の貸切風呂(40分無料)。

館の外にあるもう一つの内湯。湯が新鮮なためか、僅かに青味がかっている程度。

住 所 大分県由布市湯布院町川上1270−48
電 話 0977−85−2226
交通機関 大分自動車道由布院ICから約6km
JR久大本線湯布院駅下車タクシーで5分
施設(日帰り用) 食事処(ラストオーダーPM2:00)、売店、駐車場
宿 泊 19室(露天風呂付き離れ8、露天風呂付き和室4 トイレ付き和室7)
宿泊料金:平日2人1室で1人18,000円〜26,000円程度だが、休前日や特別日は別料金なので、最新詳細情報は泰葉のHPを参照されたく
泉 質 ナトリウムー塩化物温泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(日帰り) 21時迄(開始時間不詳)
定休日 不定休
入浴料金 小浴場(内湯) 500円 貸切風呂 1,500円〜2,000円 詳細はこちら
入浴施設 内湯:男女各1 2階宿泊者専用男女各1
露天風呂:男女各1、貸切風呂7(宿泊者は割引)
浴室備品 シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 由布院温泉街・金鱗湖・九重高原・耶馬溪・国東半島
お土産・食事 いずれも館内で可だが、湯の坪街道などの温泉街に多数。
近くの温泉 湯平温泉・塚原温泉・別府温泉郷壁湯温泉川底温泉・生竜温泉・宝泉寺温泉・九酔峡温泉・筌の口温泉など多数
由布市HP
観光協会HP
旅館組合HP
泰葉HP
http://www.city.yufu.oita.jp/
http://www.yufuin.gr.jp/
http://yufuin-ryokan.com/
http://www.yasuha.co.jp/heya/index.htm

由布院温泉 杜の湯 ゆふいん泰葉 (大分県)

歴史の長さでは近くの湯平温泉や塚原温泉の方が古い由布院温泉だが、高度成長期に多くの困難・反対を乗り越えて、大型化・歓楽型を排して自然と「田舎」を守り、今や全国トップクラスの人気温泉地となった。
以前に「ほてい屋」に宿泊したが、今回は九州在住の温泉仲間、プースケさんが泉質面で推薦下さった「杜の湯 ゆふいん泰葉(やすは)」に宿泊した。

強肴:豊後牛石焼・・・特上の牛肉

吸物:海老真蒸・京菜

座付:桜豆腐(土筆花弁添え)

膳菜:別掲

お造り:別掲

由布市(ゆふし)は大分県のほぼ中央に位置し、温泉地として名高い由布院温泉を擁する観光都市である。
「ゆふいん」はもともと布院、江戸時代には一時、布院と書かれていた。
しかし、昭和30年2月に同じ温泉地の湯平村と由院町が合併した際、湯平の「湯」を取って「湯布院町」となった。 現在でも、駅名・温泉名・盆地名などをいうときには「由布院」の字を用いている。 


町の北東端には、阿蘇くじゅう国立公園に指定されている標高1、584mの由布岳(ゆふだけ)(1584m)が聳えている。
この山には豊後富士という優美な呼び名がある。しかし、実際に見る由布岳は、八合目から上は赤茶けた岩肌が露出した火山性の荒々しい山塊である。

由布院温泉は,湯煙で作られる朝霧の名所としても知られ、中央部には水田と住居地が広がり、周囲を1,000m級の山々がとり巻いている。
盆地内はどこを掘削しても温泉が湧き、自噴+動力組み上げの総量は、1位の別府温泉に次いで、奥飛騨温泉郷とともに2位を争うほど豊富である。

煮物:鰆桜蒸し・筍餡・・・家内が薄味で美味しいと絶賛

焼物:別掲

揚物:渡蟹唐揚げ・桜塩・・・量が多い!

止肴:日南地鶏味噌汁

水菓子:マンゴームース手作り感いっぱい。

客室数19室に対して、風呂は内湯・露天風呂とも決して大きくない。
しかし、6割の部屋に露天風呂が付いていること、他に風呂が無い部屋宿泊者専用の内湯が1ヶ所あること、日帰り客用の貸切風呂が7ヶ所あり、宿泊者は500円割引で入浴出来ること、などから宿泊者の風呂への満足度は高い。


「ゆふいん 泰葉杜の湯」という名の源泉表示があったので、少なくとも1本の自家源泉を有している。
敷地内にあり、シュシュと破裂音がともなう猛烈な噴気で湯煙が舞い上がっている。

この温泉の泉質は、「ナトリウムー塩化物温泉」、掘削自噴、100℃近い超高温泉である。

時間の経過とともに、青色になるのが特徴でツルツルスベスベ感が強い。
この温泉を2人の温泉名人が下記の通り絶賛している。

100軒以上からの宿選びは至難の業だが、福岡在住のプースケさんが、温泉の泉質にウエイトを置くのであれば、と推薦頂いたのが「杜の湯 ゆふいん泰葉」だ。

ゆふいん泰葉は、雑貨・食品等の土産物屋やスイーツ等の店が立ち並ぶ湯布院温泉街の中心、湯の坪街道と県道216号線(やまなみハイウエィ)を挟んだ北側の山麓の林間に位置する。
湯布院温泉の中で、唯一、噴気(温泉の湯気)が立ち上がっている地区である。

周辺には、高級旅館の無量塔(むらた)など、10軒ほどの宿が点在している。


泰葉の部屋数は19室と由布院にあっては中規模、この内、離れ8室を含む11室に専用露天風呂が付いている。

宿泊料金は、平日2人1室で1人18,000円〜26,000円程度だが、休前日や特別日は別料金なので、最新詳細情報は泰葉のHPを参照されたく。


大分県別府・鉄輪温泉 神和苑の青湯。

木造、雰囲気の良い林間の足湯。

和歌山県新宮市の山間にある雲取温泉高田グリーンランドの青湯

●郡司勇さん

この湯には驚いた。青い湯でさらにつるつる強しであった。すごい存在感である。

98.4度の食塩泉で総計2007rである。そのうちつるつるの指標である炭酸イオンCO3は99.6rで九州地区でも指折りであろう。メタケイ酸は567rでかなり多い。

弱い塩味、無臭である。
すぐ横に大きなゆけむりが立っている源泉がある。
以前行った一禅はこの源泉の引き湯とのことである。

40トンタンクで1日冷ましてから浴槽に入れているがまだ熱いそうである。強烈なつるつるで素晴らしい温泉であった。

風 呂

季節感(宿泊4月15日)ある桜カクテル(サクランボ)

目の前で食前酒をシェーク。

夕食・朝食とも仕切りのあるテーブル席。

夕食は、黒シャツ・黒パンツのイケ面スタッフがシェークしたカクテルから始まった。

手間のかかった料理が一品づつ供され、細かい説明も付く。
カクテルから始って2時間、夕食に対する口コミ評価の高さが裏付けられた。

部屋の不満がこの料理と風呂で十分カバーされた。

料 理

じゃらん 口コミ 総合4.7点(宿泊者27人平均 2013年6月14日現在)

前夜は船中泊、朝から別府(入浴)・臼杵(観光入浴)・九重(観光・入浴)と駆け巡ったので疲労困憊、外食が面倒になったので急遽夕食を注文した。
始めから2食付だったら、合計金額が18,000円余りであり、もう少し良い部屋を割り当てられただろう。

左:ロビー周辺、右:「れんぎょう」の間。夕食抜き(11,025円)で予約したため、恐らく最もランクの低い部屋。8畳で景色も悪いのは我慢するとして、広縁が設けられていないため椅子が無かったのが不便だった。

由布院温泉は、どこの全国温泉人気番付でも乳頭温泉郷(秋田県)、黒川温泉(熊本県)と並んでトップ3の常連である。

由布岳の南西麓に広がる東西12km・南北8kmの盆地、標高500mの高地に湧く由布院温泉。
秋冬には至る所で吹き出る湯煙が立ち込めてできた朝霧が、町全体を包み幻想的な風景を展開する。

一方、肝心の温泉は湯量が約40,000リットル/分と豊富なため、100軒余りの旅館・ホテルの多くが掛け流しという草津温泉と並ぶ温泉力を誇っている。

しかし、これだけの規模の温泉地なら必ず見かける高層の旅館・ホテル、けばけばしいネオンや歓楽スポットが全く無い。
由布院温泉には、一般的なイメージの温泉街というものは形成されていないのだ。

由布院駅から金鱗湖に伸びる細い道筋の両側(湯の坪街道)に、郷土色豊かな土産物屋・食事処などに混じって、小さな博物館・洒落たカフェ・レストラン・スイーツの店などが立ち並ぶ。

温泉名 : 由布院温泉(ゆふいんおんせん)

4〜5人用の内風呂。白濁していない美しい青色だ。。

湯布院温泉のシンボル・由布岳(道の駅ゆふいんから撮影)

膳菜(前菜の当て字):白魚和え物・豚八幡焼・菜の花胡麻よごし・安納芋羊羹・空豆団子・細魚蓮根蒸し・小鯛寿司・公魚南蛮漬け・・・手が込んだ小品、見た目は地味だがどれも美味しかった。

お造り:旬の魚(平目)八重造り・五彩ジュレ添え(ジュレの微妙なグラデーションがとても綺麗、ワサビの摩り下ろしも嬉しい

データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
部屋  4.1  風呂 4.9 
朝食  3.9 夕食 4.7 
接客・サービス  4.5  清潔感 4.5

所在地 :  由布市湯布院町(ゆふし ゆふいんちょう)

これらが渾然一体となってどこの温泉街でも見かけられない文化性が高い街並みを形成している。

右肩上がりの経済成長を実現してきた昭和40年代、多くの温泉地が大規模開発を行った。
由布院温泉にもその波が押し寄せたが、湯布院温泉先駆者の理念・思想をバックボーンに、地元旅館経営者等が多の困難・反対を乗り越えて「温泉=団体・歓楽・大型化」を排除してきた。

また、毎年開催されてきた映画祭や音楽祭などが、日本の大温泉地には無い文化的知名度を高め、これらが特に女性の共感を得た。

こうして、バブル崩壊後、全国各地で大型温泉地が衰退し、巨大ホテル・旅館が相次いで倒産する中、団体優先から脱し個人客の集客をいち早く目指してきた由布院温泉。

かっては歴史の長さに加えて、知名度でも、近くの湯平温泉や塚原温泉の後塵を拝していたとはとても信じられない今日の繁栄ぶりだ。

内湯に入浴しながら撮影。外光が反射して美しい。

雑木に囲まれた素朴な露天風呂。

敷地内から噴煙が舞い上がる。

泰葉前からの由布岳

珍しい干物をはじめ、充実した朝食。

狭霧台展望台から見る由布院温泉。

施設名 : 杜の湯 ゆふいん泰葉(もりのゆ ゆふいんやすは)(宿泊日2013.4.15)

やまなみハイウエイから奥まった林間にあり、「杜の湯」と館名の頭に付くのが分かる。

泰葉はHPのトップで専用入口を設けているほど日帰り入浴に積極的対応をしており、7ヶ所の貸切風呂で手軽に入浴利用できる。

料金は50分で1、500円〜2,000円、食事を取ることが出来る。
また貸切ではない小浴場(上左側の内湯)は500円で入浴出来る。

日帰り入浴の詳細はこちらを参照

硫黄泉の青湯と違う透明度。

斉藤雅樹さん
温泉には「青湯(あおゆ)」と呼ばれる湯がある。シリカ系の美しい透明感のある青い湯を呼ぶ。
白濁した少々青い硫黄泉は全国にあるが、真の「青湯」は非常に珍しく、大分の別府(下記)、湯布院、九重、熊本のはげの湯、和歌山の雲取{(下記)など、日本中に数えるほどしかない。

泰葉は、その貴重な、美しく透んだ青湯の一つである。この青は、数十ナノメートルという一ミリの数万分の一の微粒子がお湯の中に無数に浮遊し、青い光のみを反射することで醸される。
この手の湯は、地球内部の高温高圧下でないと生まれないのであろう、源泉が百度近い高温で、弱アルカリ性、食塩泉、そして強烈な噴気とともに噴き上げる、という共通点がある。

湯は、強いつるつる感が特徴的。
源泉を最もストレートに感じられる露天風呂では、特にその個性を明確に味わえ、肌にまとわる滑らかな湯の感覚は独特のものだ。
源泉を味わうと、わずかな塩味、苦味を感じる。ほのかな香りは青湯に特有のもの。青色の原因「メタ珪酸」は保湿感をもたらすとされ、入浴後にはスベスベ感が残る。

泰葉の露天では四季に美しい木々の下で、絶品の名湯を遺憾なく楽しめる。湯以外の部分で絶賛されることの多い由布院で、温泉地の本分である「湯」自体が素晴らしいことを示した白眉の旅館と言えよう。

凄い噴気と共に温泉が湧出するので、バルブから温泉が漏れてこの状況になってる。

焼物:豚味噌焼(林檎カカオ焼・姫竹添え)・・・地味な食材の豚が美しく盛りつけられている。

自家製プディング(キャラメルが美味しいと家内)

温泉で茹でた玉子

由布院温泉のもう一つのシンボル、金鱗湖。湖底から温泉と清水が湧き出ており、その温度差のために冬季には湖面から霧が立ち上る幻想的な光景が見られる。