群馬県の人気の宿、法師温泉長寿館の法師乃湯。風呂の材質・構造は違うが、窓はそっくりだ。

泉質は単純温泉(pH8.4)だが、僅かに硫黄分を含有するたのだろうか、やや白濁、微硫化水素臭。宿のHPでは、この風呂はかけ流しとなっている。

法師温泉長寿館の法師乃湯に模した窓が組込まれた薬師の湯。荒削りの石材を敷いた床と浴槽(5mx5m))、地元の樹齢100年を越えた秋田杉で造られた湯屋、僅かに白濁した湯、とても美しい浴室だ。

現当主が12代ということは、江戸時代に遡る老舗の宿だ。
国道に面しており、見落とすことがないロケーションだ。
シンプルな外観に対し、館内はしっとりとした和風旅館の雰囲気を醸し出している。
風呂を含めて、館内は近年リフォームされたように思える。

部屋数は和洋室2を含んで21室、宿泊料金は2万円を越える和洋室の他は、10,000円~20,000円前後(詳細・最新情報は宿のHP参照)。


宿泊してないので宿の総合評価は出来ないが、自分が信頼するじゃらんのクチコミ評価は非常に高く、総合4.7、部屋4.5、風呂4.7、朝食4.3、夕食4.6、接客・サービス4.6、清潔感4.5(2015年11月1日現在)となっている。

風呂は内湯が男女別に各2ヵ所、男女交代の露天風呂が1ヶ所、他に無料の貸切風呂があるようだ。
日帰り入浴は、10時30分~15時、料金は大人500円(予約不要)。

 小安峡温泉 多郎兵衛旅館 (秋田県)

秋田県南部の湯沢市には、市名に相応しく、多くの個性ある温泉が点在している。

秋の宮温泉郷(鷹の湯温泉、湯ノ又温泉、宝寿温泉などー稲住温泉は廃業)、小安峡温泉、奥小安・大湯温泉、泥湯温泉の他、北海道のカムイワッカ湯の滝と双璧の滝の温泉・川原毛大滝湯などの温泉群だ。
この他にも木仙山高原温泉、湯の原温泉、湯ノ沢温泉、横堀温泉などがある。

何れも宮城県と通ずる国道108号や398号あるいは両国道の中間地点の山間部にあるが、この他にも日帰り温泉施設や隠れた共同浴場が幾つかある。

小安峡温泉は、皆瀬川の急流が造り上げた景勝地・小安峡の断崖上、宮城県石巻市から秋田県由利本荘市に至る国道398号線沿いに、10軒ほどの中小の旅館が点在している。

国道沿いであり、アクセスが容易なため秘湯とは言えないが、すぐ近くには日本秘湯を守る会の大湯温泉(阿部旅館)や同じく泥湯温泉・奥山旅館という、これぞ秘湯の宿もあって、旅館選びに不足は無い。

江戸時代には、ここに秋田藩の番所が置かれ、近くの花山村には仙台藩の番所も置かれて湯治場として栄え、藩主も湯治に訪れている。

小安峡のシンボルは、高さ60mもある小安峡の絶壁の岩の裂け目から猛烈な勢いで熱湯と蒸気が噴き出す大噴湯。
谷底には遊歩道も整備されていて、宿泊の際はぜひ散策したいものだ。自分は足腰に支障があるので、谷底の往復は厳しく観光を断念、代わりに2ヵ所の旅館に立ち寄った。

一部


湯沢市は、人口56,000人余り、秋田県南部に位置し、山形県と宮城県に隣接しており、市の南部を山地が占めている。

隣接する両県とは、国道13号、108号及び398号で結ばれていて、秋田県南部の玄関口となっている。

東方の奥羽山脈、西方の出羽丘陵に囲まれた横手盆地を流れる雄物川とその支流である皆瀬川・役内川沿いには、水田地帯が広がっている。

平安時代前期の女流歌人であり、絶世の美女と言われた小野小町は、湯沢市小野が生誕地とする伝承が残っている。しかし生誕地とされる場所は全国各地に点在してるので、真偽は定かでない。

食に関しては、日本三大うどん(の一つ、「稲庭うどんが」名物だ(他に讃岐うどん・水沢うどん、但し異説あり)。市域の稲庭町にある20軒前後の店で食したり、土産として持ち帰れる。

県境付近の西栗駒一帯には、温泉好きを唸らせる名湯や秘湯が多数点在している。

小安峡温泉のシンボルは、皆瀬川が浸食した景勝・小安峡の断崖から熱湯・蒸気が噴き出す大噴湯だ。
その小安峡に平行して走る国道398号線沿いに、10軒ほどの中小の旅館が立ち並ぶ小安峡温泉。その中で有名な法師温泉長寿館(群馬県)の法師乃湯を模した浴室に惹かれて、江戸時代創業の老舗宿、多郎兵衛旅館に立ち寄った。
 施設名 : 多郎兵衛(たろべえ)旅館 (入浴日:2015年7月8日)
所在地 :湯沢市皆瀬湯元

標高約900mの市域にある日本三大霊地の川原毛地獄。周囲は硫黄臭が漂い 噴煙が吹き出ている。青森県恐山、富山県立山と並ぶ日本三大霊地の一つ 。ここを下った先に、温泉マニアならだれもが憧れる河原毛大滝湯がある。

(注)ネット上では、「旅館多郎兵衛」と「多郎兵衛旅館」が混在している。ここでは、当館のHPのTOP下段に、多郎兵衛の次に小さな文字で旅館が付されているので、これに従って多郎兵衛旅館とした。

やけどしそうな熱い温泉が川になって流れ下る大湯・阿部旅館(追って掲載)。奥山旅館と同じく、ここも日本秘湯を守る会の宿だ。

秘湯気分満点、周辺に硫化水素ガスが噴き出す泥湯温泉・奥山旅館。日本秘湯を守る会の宿に相応しい佇まいだ。

河原毛地獄を下った先にあるマニア垂涎の川原毛大滝湯(追って掲載)。強酸性のため目が痛くなるので注意。


外観に反し、以外に高級感がある館内

見かけはシンプルな外観。

趣きある掛け湯(上がり湯)

三宝の湯、ここも入浴出来た。

露天風呂は一ヶ所だが、この時間帯は男性用だった。

 データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。)

小安温泉のシンボル大噴湯。皆瀬川が浸食して作った小安峡の崖から熱湯・蒸気湯煙が噴き出す。写真は観光協会HPから借用。

温泉名 : 小安峡(おやすきょう)温泉 
住 所 秋田県湯沢市皆瀬字湯元121-5
電 話 0183-47-5016
交通機関 湯沢横手道路湯沢ICから国道398号で30km
JR奥羽本線湯沢駅から羽後交通バス小安峡温泉行きで約1時間
宿 泊 21室(和洋室・和室) 
特別室を除き10,000円~20,000円(最新・詳細情報は宿のHP参照)
泉 質 単純温泉(87.5℃ pH8.4)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 10時30分~15時(予約不要) 
定休日 不定休
入浴料金 大人500円 
入浴施設 内湯:男女各2、露天風呂、貸切風呂
浴室備品 シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 小安峡・大噴湯、河原毛地獄稲庭城、稲庭うどん
近くの温泉 大湯温泉、泥湯温泉、河原毛大滝湯、秋の宮温泉郷、湯ノ沢温泉、須川温泉、花山温泉、鬼首温泉、鳴子温泉郷
湯沢市HP
観光協会HP
小安峡温泉HP
多郎兵衛旅館HP
http://www.city-yuzawa.jp/
http://akitayuzawa.jp/
http://www.oyasukyo.jp/
http://www.tarobee.com/