ゆさや旅館(右)と滝の湯(左)
・・・左右とも鶴の間・・・
レトロモダンとパンフレットにはあるが・・すごく庶民的・家庭的な雰囲気
書院造の大広間は格式がある。時代劇にも使えそうだ。
共同浴場の滝の湯。。泉質は含硫黄−ナトリウム・アルミニウム・カルシウム・鉄(U)−硫酸塩泉((酸性含明礬・緑礬−芒硝硫化水素泉)
隣のゆさやの源泉場所。隣の滝の湯の湯煙が、うなぎ湯の色に影響を与えるそうだ。
湯煙があがる共同浴場の滝の湯の裏側。源泉が木製の湯溜まりから6本の樋で浴槽に落とされている。
泉質はpH8.9、アルカリ性の含硫黄−ナトリウム−硫酸塩・炭酸水素塩泉(含芒硝重曹−硫黄泉)で、90mの地下から湧き、99.5℃の高温泉のため加水している。色は変化するが、この日は黒味がかった白濁。
木の縁の二人程度の小さい浴槽で、温度は大きい方と比べてやや低かった。
こちらでは大量の湯の華が舞っていた。湯が新鮮なせいか、白濁しておらず透明だった。
かなり熱めの大きい方の風呂。浴室の床は温泉成分が付着して白くなっている。
先に宿泊した中山平温泉・琢eのうなぎ湯より、ヌルヌル度がさらに高かった。
宿泊の場合、温泉の泉質の異なった風呂がいろいろ楽しめる。

館内には男女交代制の大浴場と小浴場、宿から外に出て向かいの坂道を少し登った林の中に貸切の露天風呂がある。

さらにかってはゆさやが湯守をしてきた隣の共同浴場「滝の湯」に無料で何回でも入浴出来るので、泉質の異なった4ヶ所の風呂に入浴出来る。

江戸時代からそう呼ばれている「うなぎ湯(商標登録)」で満たされた館内の大浴場は、通常男性が14時〜20時、女性が20時から翌朝10時まで利用できる。

外の宿泊者専用の貸切露天風呂は、14時〜21時まで、30分程度を目安に無料で入浴できる(先着順に時間帯を選べる)。

日帰り入浴は、積極的に受け入れていらず、ガイドブックでは「無し」となっているが、HPでは「14時〜15時までの1時間、うなぎ湯のみ」となっている。

青い透明な湯、適温だった。
透明な水色、泉質は含硫黄−ナトリウム−硫酸塩泉(含芒硝−硫黄泉)で加水・加温・循環など一切ない。
6年間に宿泊して入浴した東鳴子温泉・旅館大沼の貸切露天風呂(上の写真)と周囲も風呂の大きさ・形・素材もそっくりだったからだ。
後で宿で確認した所、旅館大沼のその風呂を参考に造ったと聞いて納得した。僅かに残雪がある木漏れ日の木立の中、とても爽やかな入浴が楽しめた。
ゆさやの玄関から外に出て、反対側の坂道を2分ほど登った斜面の林の中に屋根の付いた「茜の湯」と呼ぶ露天風呂がある。

瀟洒な湯小屋の脱衣場から浴槽を見た瞬間「あれれ」と思わず心の中で叫んでしまった。
うなぎ湯の大浴場は、温度差がある大小2つの風呂がある。
風 呂
昭文社発行の「週間日本の名湯ー鳴子温泉・花巻温泉」の表紙と旅館紹介の巻頭を飾っているのが「ゆさや旅館だ」。

表紙は、自慢の「うなぎ湯(商標登録)」の鶯色の写真、
記事の冒頭には「古き良き時代の陰影を守る鳴子温泉随一の古湯につかる・・・伊達家から湯守の命を受けた歴史深きうなぎ湯の宿」とある。

他の旅館が1ページあるいは1/2ページなのに、ここは堂々2ページを使った紹介だ。

建物はかなり古びており、朝の館内温度は5℃、快適さを求める方には向いていないかもしれない。、年配の方で温泉そのもとにこだわる方、古き良き時代の湯宿を好む方にお薦めすべき宿だ。
鳴子温泉には、タイプの違う2つの共同浴場がある。

左:滝の湯
下:早稲田桟敷湯
承和4年(西暦837年)4月、鳥谷ヶ森(鳴子火山)がにわかに鳴動すること数日、ついに爆発し熱湯を噴出、河となって流れた。人々はこのお湯を鳴声(なきご)の湯と呼び、これが現在の鳴子に転じたという。

鳴子温泉郷とは、江合川沿いに点在する鳴子温泉、川渡温泉、東鳴子温泉、中山平温泉、鬼首温泉郷(鬼首温泉、吹上温泉、轟温泉、宮沢温泉)の5つの温泉の総称である。
最寄駅で言うと、陸羽東線の川渡温泉駅・鳴子御殿駅・鳴子温泉駅・中山平駅の4駅周辺に湯煙を上げている。


奥州三名泉の一つ、鳴子温泉郷(他に秋保温泉、飯坂温泉)は、湯量・泉質の多さを誇る。
特に泉質分類11種類の内、9種類の温泉を湧出、さらに源泉370本を有する湯量の豊富さ、バラエテイに富む旅館・ホテルがあり、草津・別府などと肩を並べる・・・は少し大げさだが、日本有数の温泉地であることは間違いない。

この中心となっているのが鳴子温泉で、駅に降り立つと、硫黄泉独特のゆで卵臭が漂い温泉情緒に包まれる。
温泉名 :鳴子温泉

施設名 : 元祖うなぎ湯の宿 ゆさや旅館 (宿泊日:2010年3月18日) 

所在地 : 大崎市鳴子温泉 
鳴子温泉 ゆさや (宮城県)
住 所 宮城県大崎市鳴子温泉湯元84
(旧)宮城県玉造郡鳴子町字湯元84
電 話 0229−83−2565
交通機関 東北自動車道古川ICから国道47号線経由で約30km
JR陸羽東線鳴子温泉駅から徒歩5分
施設(日帰り用) 特に無し
宿 泊 14室(T付き2室) 11,600円〜(2010年8月現在・・・詳細・最新情報は下記のHPを参照ください)
泉 質 (1)含硫黄−ナトリウム−硫酸塩・炭酸水素塩泉(含芒硝重曹−硫黄泉)
(2)含硫黄−ナトリウム・アルミニウム・カルシウム・鉄(U)−硫酸塩泉((酸性含明礬・緑礬−芒硝硫化水素泉)
(3)含硫黄−ナトリウム−硫酸塩泉(含芒硝−硫黄泉)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 宿泊者 内湯:14時〜翌朝10時 貸切露天風呂:14時〜21時 (要予約・無料)
立ち寄り入浴:うなぎの湯のみ午後2時〜3時(日帰り入浴の営業は平成23年3月31日で終了・・食事付は継続)
定休日 不定休
入浴料金 大人500円
入浴施設 内湯 男女各1 貸切露天風呂1共同浴場滝の湯が無料入浴
浴室備品 内湯にシャンプー、ボデイソープ
ドライヤーは硫黄成分ですぐに故障するので置いてない。(必要ならフロントで貸してくれる)
観光スポット 鳴子峡、潟沼、日本こけし館、吹上高原(間欠泉他)、鳴子熱帯植物園、鳴子温泉ブルワリーオニコウベリゾートブルーベリー観光農園
お土産・食事 食事処は鳴子駅周辺に有り。土産は鳴子こけし、鳴子漆器
近くの温泉 川渡温泉東鳴子温泉中山平温泉、吹上温泉、鬼首温泉、轟温泉、宮沢温泉
大崎市
観光協会HP
ゆさやHP
http://www.city.osaki.miyagi.jp/index.html
http://www.naruko.gr.jp/
http://www.yusaya.co.jp/
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
大崎市は宮城県北西部に位置し、平成18年3月、古川市を核に松山町・鳴子町等の1市6町が合併し誕生した。
県内においては、人口で仙台市・石巻市に次ぐ3番目、面積では栗原市に次ぐ2番目である。

南は松島町に接し北は秋田県、西は山形県と境を接する。平野部おいて農業が盛んなほか、市内最北西部の鳴子地区は温泉観光地である。
この鳴子地区(旧鳴子町)は仙台市より寒く、氷点下15度まで冷えることもある。県境・山間部に属する町の一部は豪雪地帯である。

またこの地区は、 泉質・湯量ともに豊富な温泉と、紅葉が美しい鳴子峡、日本一の強酸性湖・潟沼、本州最大・鬼首のカルデラ地形など自然にも恵まれている。
さらに特産品として、有名な鳴子こけしや鳴子漆器などの工芸品もあり、年間200万人の観光客が訪れる東北の大温泉地だ。
鳴子温泉の中心街、大きな旅館・ホテルが建ち並ぶ。
開湯が1000年前と伝わる共同浴場・滝の湯の隣に位置することからも推測できるように、ゆさや旅館は1632年、初代遊佐勘左衛門が湯治宿を始めて以来、創業約380年を迎えた鳴子温泉きっての老舗旅館で、伊達藩から滝の湯の湯守を命じられてきた。

周囲に、鳴子ホテルをはじめ大きな宿・ホテルが建ち並ぶ中、明治・大正の面影を残す木造2階建てで、建物の一部は国の有形登録文化財に指定されている。

部屋数は、トイレ付きの2室を含めて14室、宿泊料金は11,600円〜(2010年8月現在)だが、最新・詳細情報は下記のHPを参照ください。


部屋の造りは各室異なっているようで、詳しくは知らないが建築家の「山本勝巳(俳優山本學、山本圭、山本亘兄弟の父)」が設計した部屋もあるようだ。

予約の際、2階に2室あるトイレ付きの部屋と頼んだいたが、当日案内された部屋は温泉街の通りに面した「鶴」の間で、間取りは12畳+次の間(4.5畳)+2方向の広縁とトイレ(シャワー)と洗面所で、料金は2人1室で1人18,900円、トイレ無しの部屋と比べるとかなり高額だ。
パンフレットにも掲載されている「鶴の間」の細かな細工がされた書院造の和室。
おそらくゆさや旅館で最も高い部屋だと思われる。
食 事
夕食・朝食とも部屋食となる。
ゆさやでは「素味真味」と謳い、料理のコンセプトは新鮮素材と真心の味としている。

春になると地元で取れた山菜がふんだんに出るそうだが、時期的に早い3月中旬。
冬の定番「合鴨の山菜味噌炊き鍋」をメインに小皿に盛られた料理が一度に並べられた。フカひれ等の高級食材も使われていたが、冷たいものは冷たく、温かいものは温かく・・・というわけには行かなかった
一度に並べられた夕食。
夕食のデザート
オーソドックスな朝食
ゆさや旅館は初代遊佐勘左衛門が1632年に湯治宿を始めて以来、創業約380年を迎えた老舗旅館で、伊達藩から共同浴場・滝の湯の湯守を命じられてきた。
明治・大正の面影を残す木造2階建てで、建物の一部は国の有形登録文化財にも指定されている。
元祖[「うなぎ湯(登録商標)」のぬるすべ感は、日本一かもしれない。