国道457号沿い、広い駐車場を有するじゃっぽの湯。「じゃっぽ」とは、仙台弁で風呂を意味する。

上記の通り、2ヶ所の共同浴場の代替えとしてオープンしたじゃっぽの湯の呼称は、地元のHPやパンフレットで「公衆浴場」だったり「日帰り(入浴)施設」と表示されたりで混乱している。

国道に面し、広い駐車場を持つじゃっぽの湯は、一般的な日帰り施設と思いがちだ。
しかし、露天風呂を持たず内湯のみ、営業時間が午前6時半の早朝から、さらに料金が大人310円(休憩所利用の1日入浴券は550円)と格安であり、これらの特徴からして公衆浴場という位置づけが相応しい。
木材がふんだんに使われた館内の雰囲気も、気取り無く雑然としていて、これまた公衆浴場と呼ぶのがぴったりだ。

温泉は、「大湯」「不忘の湯」など七つの源泉の混合泉で、泉質は単純温泉(pH7.5、泉温52℃)だ。

内湯は、豪華かつ清潔感がある黒御影石(?)造りで、10人が一度に入れる大きな浴槽だ。
露天風呂を造らない分、温泉が贅沢に内湯へかけ流しで落とされている。

施設名 : じゃっぽの湯 (入浴日:2015年7月7日・・・記事アップ遅れました))
青根温泉 じゃっぽの湯 (宮城県)

宮城蔵王の南、花房山の中腹、標高500mの高原に湧く青根温泉は、鳴子温泉とともに仙台藩の御用湯だった名湯。じゃっぽの湯は、それまでにあった2ヶ所の共同浴場廃止に伴ってオープンした大型の共同浴場だ。

宮城蔵王の南、花房山の中腹、標高500mの高原には青根温泉が湧く。
三方を山で囲まれた山間の温泉だが、東側の視界が大きく開け、遥か彼方には太平洋を見渡せるので、開放的で明るい雰囲気を持つ温泉地だ。

青根温泉には小規模な6軒の宿(日帰り施設1)が営業している。
これらは国道457号沿いに点在しているが、土産物屋や食事処が無いので温泉街は形成されておらず、俗化した雰囲気は全くない。

ここは享禄元年(1528年)の開湯なので、500年近い歴史がある。鳴子温泉とともに仙台藩の御用湯として、藩主をはじめ要人が利用した。
手元の少し古い資料によれば、ここに「大湯」「名号湯」の2つの共同浴場がある、との記述が見える。

しかし近年、これらは取り壊され、代わりに源泉掛け流しの日帰り施設「じゃっぽの湯」が2006年4月にオープンした

所在地 : 柴田郡川崎町青根温泉 

伊達家一門の川崎伊達藩の居城があった川崎町は、宮城県の南部に位置する。
仙台市の南近郊にありながら、蔵王山麓に属する山岳丘陵地帯と河岸段丘の発達した山間盆地からなる自然豊かな町だ。

標高が東部の100mから西部の蔵王刈田岳の1,759mに至る西高東低の地形になっている。
蔵王おろしが町を吹きぬけることから、住宅や田畑を守る防風雪林が設けられ、これが町独自の風景となっている。

川崎町は支倉常長(はせくらつねなが)の出身地である。

彼は、慶長18年(1613年)、戦国時代の英雄で、仙台藩祖となった伊達政宗が送った「慶長遣欧使節」の責任者だ。当時の世界最大級の木造帆船に乗船し、7年をかけてスペイン・フランス・イタリアと周り、バチカン教皇にも謁見して政宗の親書を手渡した人物である。町内には常長と一族にまつわる史跡や文化財が、数多く残されている。


市域には、江戸時代、鳴子温泉とともに仙台藩が愛用した青根温泉が湯煙を上げている。

住 所 宮城県柴田郡川崎町青根温泉9−1
電 話 0224−87−2188
交通機関 山形自動車道宮城川崎ICから約12km
JR東北新幹線白石蔵王駅からミヤコーバス遠刈田温泉行きで50分、終点下車、タクシーで10分
宿 泊 不可
泉 質 単純温泉 (7本の源泉の混合泉 源泉温度52℃ pH7.5)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
日帰り入浴時間 6時30分〜21時30分(受付21時迄)(年中無休)
入浴料金 大人(中学生以上310円)
1日入浴券550円
観光スポット 国営みちのく杜の湖畔公園(含むふるさと村)・お釜(蔵王エコーライン・蔵王ハイライン)蔵王スカイケーブル・蔵王ロープウエィ・樹氷・鴫の谷地沼(水芭蕉)・三階の滝(日本の滝百選)&不動滝観瀑台・山寺(立石寺)
近くの温泉 遠刈田温泉・峩々温泉・蔵王温泉・かみのやま温泉・天童温泉・秋保温泉鎌先温泉、小原温泉
川崎町HP
川崎町観光HP
じゃっぽの湯HP

http://www.town.kawasaki.miyagi.jp/
http://kawasaki-asobi.jp/spot/spa/aone/
http://www.jyappo.jp/jyapponoyu.html

データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。)。

山景の宿 流辿(日帰り)

湯元不忘閣(宿泊)

お山のめぐみ とだ家(日帰り)

宿泊、立ち寄った青根温泉の宿。

青根温泉を代表する温泉宿、湯元不忘閣の青根御殿は登録有形文化財。

国道457号沿いの青根洋館。1階が観光案内所、2階が昭和を代表する作曲家で、5000曲を作曲した古賀政男の記念館。

公衆浴場とは思えない豪華な浴室と浴槽。シャンプー類も置かれている。当日、入浴客が多かったため撮影を遠慮。写真はじゃっぽの湯HPから借用。

温泉名 : 青根(あおね)温泉