浴小屋に入った時の風景。ここから見えない奥の足元湧出風呂から手前の風呂に温泉が流れて来る。左側に脱衣棚が並ぶ。

奥の足元湧出風呂。当日の温度は適温の42℃位。天然の岩盤を掘った浴槽、脱衣所と一体となった野趣豊かな半露天風呂だ。

岩盤を削った2ヶ所の浴槽が「く」の字に並び、右手奥の浴槽の岩盤から温泉が湧き出ている。
左側の箱は脱衣棚。
左側を西根川が流れ下っている。

南会津郡は、本州にある郡としては最も面積が広い。
下郷町、檜枝岐村、只見町、南会津町から成るが、これは1878年(明治12年)に行政区画として発足以来、3町1村の区域のまま変更されていない。

郡域を流れる只見川(ただみがわ)は、福島県の会津地方を流れる阿賀野川水系の一級河川である。
群馬県と福島県の県境にある尾瀬沼に源を発し、伊南川、野尻川等を合わせて北東に流れ、喜多方市山都町で阿賀野川に合流する。


南会津町は福島県の南西部に位置し、人口2万人余り、会津地方の中心、会津若松市まで約45kmの位置にある。

地形は越後山系から連なる帝釈山(2、060m)を最高峰に山で囲まれており、町庁舎の標高は550m、町域の96%が森林で占められている。

夏は凌ぎやすいが冬は厳しい日本海型に属し、特に西部地区は特別豪雪地帯に指定されている。

中央に見える温泉マーク二つは共同浴場。左が混浴の岩風呂、右が男女別内湯の広瀬の湯。
ここに木賊温泉の由来が書いてあった。「トクサは常緑のシダ植物で、この地に群生していたことから名付けられた。」

おそらく湯小屋再建のための寄付だろう、名前と金額が書かれた木札が並んでいる。

入浴料金200円を投げ込む赤い箱。宿泊者は不要のようだが、日帰り客は地元の維持管理に感謝して必ず支払って欲しい。

女性用の脱衣所。女性用湯浴み衣は上の商店で借りられるようだ(確認していない)。

浴槽の底に置かれた石の間から温泉が舞い上がって来る。刺激が無いやさしい肌触りだ。白い湯の華も舞っているようだが、眼鏡をかけていないため気が付かなかった。

日本の原風景を思わせるのどかな山里に素朴な温泉が点在する南会津、ここを愛する温泉好きな方も多い。
湯ノ花温泉に宿泊した翌朝、車で10分足らず、温泉マニアに名高い足元温泉湧出の共同浴場、木賊温泉岩風呂で入浴した。

住 所 福島県南会津郡南会津町木賊
電 話 0241−78−2546 (南会津町観光物産協会 舘岩支部)
交通機関 東北自動車道西那須野塩原ICよりR400、R121、R352経由で約75km
日帰り利用施設 特に無し、駐車場は上記の通り平野物産店のものを利用させて頂いた。
宿 泊 不可
泉 質 単純泉? 単純硫黄泉? 現場に成分表示が無かったので不明。
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
外来入浴時間 24時間OKだが、夜間は足下が暗いので注意。また夜間の女性単独入浴は避けた方が良い。
定休日 無休(清掃中は不可)
入浴料金 200円(現場の赤い箱に投入)
入浴施設 混浴(半)露天風呂1
浴室備品 何も無し
観光スポット 地元:
周辺登山・ハイキング、南会津郡役所、駒止湿原(国指定天然記念物)、宮床湿原、屏風岩、藤生わらび山、歓満の滝、尾瀬国立公園田代山、古町大銀杏、伊南川鮎釣り、尾瀬小繁ライン、押戸の桜、奥会津博物館舘岩館
周辺:尾瀬、大内宿、塔のへつり、会津若松、喜多方、猪苗代湖
お土産・食事 木賊温泉に土産物屋があることは確認してるが、食事処があったか不明。
近くの温泉 湯ノ花温泉、小豆温泉、尾瀬檜枝岐温泉、古町温泉、さかい温泉、深沢温泉、たかつえ温泉、滝の原温泉、湯野上温泉、芦牧温泉、西山温泉、早戸温泉、宮下温泉、玉梨八町温泉、大塩温泉、滝沢温泉、湯西川温泉、川治温泉、鬼怒川温泉、塩原温泉
南会津町HP
観光協会HP
http://www.minamiaizu.org/
http://www.tateiwa-tic.jp/
雑記帳 奥会津・南会津で2泊して13湯巡り、とっても充実、楽しい旅になりました。、いろいろ情報・アドバイスを下さったまぐぞーさん、大変お世話になりました。
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
上記の通り平野物産店の駐車場に車を停めて、すぐ右手の坂道を西根川に向かって100mほど下ると、簡単な湯小屋で覆われた混浴の岩風呂が見えてきた。

横を流れる西根川との高低差は僅かで、増水によって小屋が簡単に流されるのが容易に想像できる。
これまでに幾度となく小屋が流され、風呂が土砂に埋まったが、その度に地元の人の努力で復旧している。


入口に赤い箱が掛けてあり、そこに入浴料金200円を投入する。上記の平野物産店の女性によれば、1週間に1回、ポンプで温泉を吸い上げて浴槽を清掃する由。こんな地元のご苦労に反して、たった200円を支払わない不届きな入浴者もいるそうだ。

正面右手に岩盤が張り出し、平仮名のくの字の形で2つの風呂が岩盤に掘られている。

温泉は奥の風呂の底から湧き出す、全国的にも珍しい足元湧出風呂である。
鼻の利きが悪い自分には認識できなかったが、僅かな硫黄臭がするようで、泉質は単純温泉か単純硫黄泉だろうが、現場に表示が無かったので定かではない。

南会津町には「湯ノ花温泉」「木賊(とくさ)温泉」「小豆温泉」の他に2軒の日帰り施設がある。

湯ノ花温泉は東北道西那須野塩原ICを起点として、塩原温泉郷を貫く国道400号に乗り西行し、その後国道121号、国道352号を経由、尾瀬・桧枝岐方面へ走って1時間30分、国道上の案内板に従って左折して5kmほど先にある。

周囲を1、500mから2,000mまでの山々に囲まれた長閑な山里にあり、街道沿いや南北に流れる只見川の支流・湯ノ岐川の両岸に、低層小規模の旅館や民宿20軒ほどが点在している。

1000年の歴史を持つ木賊(とくさ)温泉は、その湯ノ花温泉から山一つ隔てた西隣にある。
関東と東北の分水嶺である帝釈山系に源を発する西根川沿いにあり、16軒もの旅館・民宿が本当にあるのか疑わしくなるくらいにひっそりとした山里の素朴な温泉地だ。

前日宿泊した湯ノ花温泉発ち、近年開通したトンネルを通って10分足らずで到着し、温泉マニアには知られた共同浴場・岩風呂に入浴した。

所在地 : 南会津郡南会津町

100mほど坂道を下る。

平野物産店駐車場横の下り口。

西根川の洪水で流された小屋が再建されている。24時間入浴が可能だ。

国道252号線沿いの只見ダム(湖)。

前方から温泉が流れてくる手前の浴槽。当然、奥より温くなっている。僅かに緑がかってるように見えたが光線の具合かも知れない。
よく見ると湯面から上の岩肌が濡れており、ここからも温泉が湧出しているように思える。

この日、午前9時半頃の入浴だったが、運が良いことに先客がおらず、安心して撮影をすることが出来たが、10分後にはどたどたと入浴客がやって来た。

マニアには知られた風呂なので、男性入浴客が後を絶たないので、女性にはなかなか入浴が難しいようだ。

温泉名 : 木賊(とくさ)温泉 

施設名 : 共同浴場 岩風呂 (入浴日:2012.10.16) 

湯ノ花温泉から左折して木賊温泉へ向かう近道は、従来はダートの細い隘路だったが、近年トンネルが開通して、写真の通り立派な2車線の道路になった。この道路を利用して10分もかからずに到着した。この情報を下さったまぐぞーさんに感謝。

右手の平野物産店の道路を挟んだ反対側にある駐車場に車を停めさせてもらい「岩風呂」に向かう。後でお礼の意味で土産を買った。

木賊温泉 共同浴場 岩風呂 (福島県)