落ち着いた雰囲気の脱衣場

重厚な洗い場

伊豆石(?)の端正な貸切半露天風呂

岩を組んだ貸切露天風呂

岩石を積んだ内湯は7、8人が入れる大きさ。

風呂は男女別の内湯と貸切の露天風呂と半露天風呂がある。
内湯は24時間入浴ができる。貸切風呂は、15:00〜22:30 / 7:00〜9:30 の時間帯で、空いていれば30分を目途に自由に入浴出来る。

温泉は65.5℃のナトリウム・カルシウムー塩化物・硫酸塩泉(温泉質名:含石膏弱食塩泉)で、温度調節のために一部加水しているが掛け流し湯温は適温、肌触りは若干キュキュ感がした。
日帰り入浴は受け付けていない。湯河原温泉で日帰り入浴出来る宿はこちらを参照。

山の斜面に建てられているため、階段はかなり急だ。

島崎藤村の献立表

明治天皇の侍従長であった徳大寺公爵が滞在するために建てられた52番の部屋は日本の美と技巧を感じさせる。伊藤屋のHPは部屋の情報が詳しいので、これを参考に予約が出来る。

家内が足に支障があるので唯一1階にある53号室(バリアフリー仕様)を予約。庭を通して表通りに面する落ち着いた雰囲気の部屋。10畳+次の間+シャワートイレ+洗面所で1人18,900円(平日)

しっとりした玄関先・フロント周辺

島崎藤村ゆかりの宿



如何にも湯河原温泉らしい和の趣きの外観。料金はおよそ17,000円〜25,000円の料金帯(2010年7月現在)だが、詳細・最新情報は下記HP参照。

データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
住 所 神奈川県足柄下郡湯河原町宮上488
電 話 0465−62−2004
交通機関 ・西湘バイパス石橋ICから国道135、県道75を湯河原パークウエイ方面へ約15km
(表通りはこのルートだが、渋滞回避ルートである小田原市から箱根町を経由し湯河原町に至る、延長15.8kmの観光有料道路・箱根ターンパイクを利用する方が早くて快適だ。)
・JR東海道本線湯河原駅から温泉場行きバスで10分、万葉公園入り口下車すぐ。
宿 泊 13室(BT又はT)
料金はおよそ17,000円〜25,000円の料金帯(2010年7月現在)だが、詳細・最新情報は下記HP参照。
泉 質 ナトリウム・カルシウムー塩化物・硫酸塩泉(温泉質名:含石膏弱食塩泉)、源泉温度65.5℃なので一部加水で掛け流し。
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
施設(日帰り) 日帰り不可
立ち寄り入浴時間 同上
入浴料金(日帰り) 同上
風 呂 男女別内湯各1、貸切風呂2(露天風呂と半露天風呂)
観光スポット 万葉公園、町立湯河原美術館、湯河原梅林、箱根、芦ノ湖、、大観山(富士山眺望素晴らしい)、熱海梅林、MOA美術館
近くの温泉 箱根温泉郷熱海温泉網代温泉
湯河原町HP
観光協会HP
旅館組合HP
伊藤屋HP
http://www.town.yugawara.kanagawa.jp/
http://www.yugawara.or.jp/
http://www.yugawaraonsen.or.jp/
http://www.itouya-net.jp/

伊藤屋は創業が明治21年の老舗で、島崎藤村ゆかりの宿だ

昭和3年から10余年の間、島崎藤村が年に4回の原稿提出後の約1週間、保養を兼ねて伊藤屋に滞在した。
名作「夜明け前」はここで構想が練られていて、宿には遺稿や愛用品、当時の宿帳や献立表などが残されている。


また昭和11年2月26日、歴史上有名な2・26事件の際、宿泊中の牧野伸顕泊を麻布第一連隊の兵士が襲撃した舞台にもなり、この際に別館が焼失した。

伊藤屋は温泉街のほぼ中央にあり、万葉集ゆかりの碑や足湯「独歩の湯」がある万葉公園に近い。

明治時代建築で木造2階の本館と平成4年建築の木造2階建ての新館から成るが、部屋数は僅かに13室の小さな宿だ。
すべての部屋にバストイレ(4室)かトイレ(9室)が付いている。

入した3家庭分、かなりの値段になった。

ふらぴょんさんが好きなグラマラススコーン(260円)。

十分に焼いたパリパリのパン類が並ぶ。

風 呂

所在地 : 足柄下郡湯河原町 

神奈川県の西南端に位置する湯河原町は、人口26,000人余、JR東海道線で東京から約100kmの距離にある。

東に相模湾を望み、三方を箱根外輪山や伊豆・熱海の山々に囲まれ、1年を通じて気候温暖、風光明媚な保養地と知られている。

町内を2本の川が流れ、鞍掛山に源を発する千歳川は、神奈川県と静岡県の県境であり、川を渡ると静岡県の熱海市に入る。

もう一本の川、南郷山に源を発する新崎川とが造った沖積地に展開する穏やかな丘陵地だ。


足柄下郡と言えば、箱根温泉郷がある郡だ。
そのため、町域にある湯河原温泉もガイドブックでは箱根の次に紹介されているケースが多い。

施設名 : 伊藤屋 (宿泊日2010.2.1)

湯河原温泉の一部の旅館は千歳川を隔てて静岡県熱海市の市域にあり、この部分を伊豆湯河原温泉と呼ぶこともある。

東京駅から特急「踊り子号」に乗車して僅か1時間15分で湯河原駅に到着する。温泉は駅から少し離れた藤木川の浅い渓谷沿いに旅館が点在する。
すぐ近くの熱海と違って和風のしっとりした旅館が多く、歓楽的要素が無いので、時間がゆったりと流れているように感じる。


湯河原温泉の歴史は古く、万葉集で唯一詠われた温泉だ。
「足柄の 土肥(今の湯河原)の河内に 出づる湯の よにもたよらに ころが言わなくに」


平安末期には源平合戦の舞台になり、源頼朝ゆかりの史跡が多い湯河原だが、温泉地として知られるようになったのは江戸時代後期のことだ
明治に入ると温暖な気候と温泉に恵まれた湯河原に多くの文人が訪れるようになり、国木田独歩・夏目漱石・芥川龍之介・島崎藤村などが。昭和に入ると大岡昇平・小林秀雄・丹羽文雄・獅子文六・石川達三など錚々たる文人が滞在している。

これぞ和風温泉旅館の朝食。箱根から東伊豆にかけての旅館の朝食に欠かせない鯵の干物も揃って、質量とも充実していた。

湯河原駅近くにある人気のパン屋「Bread & Circus」は、掲示板に書き込みくださる「ふらぴょんさん」から教えて頂いた。店の前には混雑時用の椅子が置いてある。

夕食・朝食とも部屋食。
夕食は食材が海の幸中心で肉はなかった(ように思う)。
一言でいえば年輩向き、料理のボリュームが抑えめで、かつ薄味で洗練された料理が一品か二品ごとに供され、家内の評価も高かった。
逆に若い人には物足らない感じを持つかもしれない。
湯河原温泉 伊藤屋 (神奈川県)
温泉名 : 湯河原(ゆがわら)温泉

隣の熱海温泉とは対照的なしっとりした大人の温泉地・湯河原温泉にあって、創業明治21年、島崎藤村が名作・夜明け前の構想を練り、2・26事件の際に襲撃された歴史を持つ老舗の宿・伊藤屋に宿泊した。

料 理

藤木川沿いに宿が点在するが、3万円を越える高級旅館も多い。旅館・ホテルにペンションを含めて90ヶ所近い宿泊施設がある大温泉地だ。日帰り施設として、「こごめの湯」など3ヶ所がある。