年配者には昔懐かしい田舎の故郷の香り、若い人には幼少期に触れた日本昔話の世界、宿の前を関東第三位の大河・那珂川が悠々と流れ、宿の脇に田圃もあり、時間がゆっくりながれる馬頭温泉郷いさみ館。
宿泊料が手頃なのに、部屋も広くトイレは温水洗浄機付き、様々な川魚と地元の野菜を多用したカロリーオフの田舎創作料理、風呂温泉はま~そこそことしても、とにかくコスパが良い宿。口コミ評価が高いのも頷ける。

食事

所在地 :那須郡那珂川(なかがわ)

夕食は部屋食、朝食は広間で取る。
鮎は勿論、岩魚、なまず、いとう、ちょうざめ、やしおます、ぺへれいといった地元の川魚を中心に、地鶏、地元有機野菜などで調理された素朴だが一工夫したローカロリーな「創作田舎料理」が供される。
尚、那珂川町で開発出荷された温泉トラフグは、人気で品薄になり、現在(2012年1月)、ここでは食べられない。(休暇村那須で食べられる。)

那珂川町は栃木県の北東部に位置する人口19,000名の町だ。

町の周辺は低い丘陵地帯で、中心を関東の四万十川と言われる那珂川が南流し、流れに沿って平坦地が広がっている。

栃木県の那須岳に源を発する那珂川は、黒磯市付近で次第に川幅を広げ、那須高原からの水を集め関東第三位の大河となって茨城県を流れ太平洋に注ぐ。

関東随一の清流で、流域には自然が多く残されている。
栃木県から茨城県にかけての中流部及びその支流には多数の「やな」が設置され、多くの観光客で賑わうそうだ。
秋には鮎が遡上し鮎釣り(友釣り)が盛んに行われる。

奈良・平安時代には砂金が採取され、国内最古の砂金地であった。
近年は、馬頭温泉・道の駅ばとう・広重美術館・いわむらかずお絵本の丘美術館、観光やななどの観光資源を生かして町の活性化を図っている。

塩原・那須・日光湯元温泉と栃木県の西側の有名温泉は訪れているが、東側の関東平野が途切れる辺りでは宿泊はおろか入浴もしていなかった。
そこで先ずは喜連川温泉に立ち寄り(宿泊は那須黒磯温泉)、日を改めた今回は、温泉仲間のふらぴょんさんとろとさんから情報提供あった馬頭温泉の「いさみ館」に宿泊することにした。

近年参考にしているじゃらんの口コミ評価を見ると、総合点で4.7と高得点、とくに民芸調の館内と接客、川魚を中心とした料理等の評判が高い。
いさみ館は那珂川を見下ろす高台にあり、玄関から一歩館内に入ると、我々の世代にはかすかな記憶がある戦争直後の田舎を感じさせる民芸調、さらにはもっと時代を遡る日本昔話の世界を思い起こさせる。
これは、内装の材料に古い民家から譲り受けた梁や煤竹などを活用しているからだろう。
嬉しかったのは、木造2階建てにもかかわらずエレベーターがあったことで、今度は2階に泊まろうと思った。

囲炉裏が設けられたコーナー。右奥に漢方が詰められた瓶が並ぶ。

ロビーから見る玄関。

温泉名 : 馬頭(ばとう)温泉郷

ふらぴょんさんに教えて頂いたいわむらかずお絵本の丘美術館」を訪れた。写真は購入した2冊の絵本等は全て孫へのお土産。

風呂

2012年1月30日現在

じゃらん 口コミ 総合4.7

部屋数は手作り感覚が漂う和室が10室、すべてにトイレ(温水洗浄機能付)が付いている。
決して新しくないが、清掃が行き届き清潔感が高い。
何も無いのを売り物にしており、カラオケ設備も無く、団体で行く宿ではない。

料金は年度・季節・曜日・プラン等によって変動するが、2012年1月現座では、8,500円~13,000円位の幅、他に割安な朝食のみ、素泊まりも可能だ。

朝は広間で取る。朝食も鮎それに地元の野菜がふんだんに出た。

部屋 4.3 風呂 4.5 
朝食  4.4  夕食 4.5
接客サービス  4.7 清潔感 4.6

いさみ館の灯り(10個ほど)はすべて手作りで、心が和む。

ワラビ

鮎の塩焼き

鮎と岩魚のお造り

肉じゃが

なんと鮎が3回出てきたが、鮎の季節だったからだろうか。先付け・前菜・・・といった会席料理のコース概念は薄い。

● 夕食

馬頭温泉郷は、旅館が両方で10数軒ある広瀬温泉と小口温泉の他、日帰り施設の小砂温泉・南平台温泉など、那珂川町の町域にある温泉の総称である。
温泉郷と称するには規模が小さいが、日帰り施設などがそれぞれが別称の温泉を名乗っているので、これらを括って「郷」としている。

標高1022mの八溝山の南麓、那珂川河畔にあり、周囲はのどかな丘陵地帯と田園地帯が広がり、遠くには那須岳や日光連山の山々が望まれる。

馬頭温泉郷の旅館のほとんどが西の方角を向いていて、那珂川の水面が金色に光る夕景を見ながら入浴出来る。
温泉地の歴史はさほど長くないが、150年ほど前の江戸時代末期には湯治に利用されていたようだ。
現在の温泉は新たにボーリングされた源泉であろうが、代表的なものは源泉温度が46.2℃、pHが9.3のアルカリ性単純温泉である。

館内どこも民芸風・日本昔話の世界。

館内

いさみ館前からののどかな風景2つ。
上は徒歩1分の那珂川、右は水田。

いさみ館正面の門。

ウッドデッキの「月見台」からは那珂川の清流が目の前に見えた。

関東の四万十川、那珂川町を流れる那珂川。

玄関に入った途端、150年を越える古民家の古材を配した、昔懐かしい風景が温かく出迎えてくれる。
住 所 栃木県那須郡那珂川町小口1616
電 話 0287-92-4126
交通機関 東北道矢板ICから国道4号国道293号線等経由で約28km
東北本線宝積寺駅乗換え→烏山駅(烏山線終点)下車→コミュニティバス乗車《約25分》高田バス停下車→いさみ館出迎え
施 設(日帰り) 日帰りのみOKは不詳
宿 泊 10室(全室シャワー付きトイレ付き) 料金は8、500円~12,500円程度(2012年1月現在) チェックイン午後2時
泉 質 単純温泉(源泉温度46.2℃ pH9.3)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 宿泊者は
内湯:、当 日 14:00~深夜1:00 /翌 日 早朝5:00~10:00
露天風呂:当 日 14:00~深夜23:00 /翌 日 早朝6:00~10:00
定休日 不定休
日帰り入浴料金 現地で日帰り入浴可能かどうか確認を忘れた。HPには2100円からの昼食付き入浴が記載されている。(2012年1月現在)
入浴施設 内湯:男女別各1 露天風呂:男女各1
浴室備品 ボディソープ、シャンプー、ロッカー、ドライヤー
観光スポット いわむらかずお絵本の丘美術館、馬頭広重美術館、なかがわ水遊園、カタクリ山公園
益子、那須高原(多数のテーマ館・レストラン・食事処・美術館・牧場)、日光
お土産・食事 食事付き入浴可能(要予約)、売店あり
近くの温泉 喜連川温泉与一温泉、矢板温泉、那須黒磯温泉板室温泉那須温泉塩原温泉
那珂川町HP
観光HP
いさみ館
http://www.town.tochigi-nakagawa.lg.jp/
http://www.town.tochigi-nakagawa.lg.jp/22kankou/index.html
http://www.nactv.ne.jp/~isamikan/
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

大きな地図で見る

風呂・温泉に大きな特色・セールスポイントは無く、これがいさみ館の目玉とは言い難い。

風呂は男女別の内湯と那珂川を見下ろす小さめの露天風呂がある。
温泉は共同管理の単純温泉で、泉温は48.5℃(今もこの温泉があるか不明)、pHが9.35と非常に高いアルカリ性なのでしっとり感がある。

日帰り入浴、以前は出来たようだが、いさむ館の現在のHPでは、昼食付き2100円からの入浴は出来るが、入浴だけOKの既述が無い。(立ち寄り入浴可能か確認忘れた)

4~5人規模、木の縁だが真新しく、底が石なので温もり・しっとり感は薄いが、眺望が良く2方に窓があるので明るい。7月だったのに、温度は温めだった。

那珂川を見下ろすデッキに造られた舟形の露天風呂は爽快。足を折れば2人入れるが、他人2人が一緒に入浴はし難い。天気次第で前方に那須の山々が見え、夕陽の入浴も楽しめる。

1階菊の間ー10畳和室(ウオッシュレット付T)に4畳ほどの広縁、その先にウッドデッキがあり、かなり広く感じられる。これで、平日2人1室2食付きで12,600円(税込)は割安に感じられた。チェックインが午後2時と早いのもポイント。

木造2階建てなのにエレベーターが付いているのが年寄りに嬉しい。

冷やしトマト

ズッキーニの冷製スープ

鮎の陶板焼き

デザート

ここで喫煙可能。

白壁・黒光りする廊下。

馬頭温泉郷 いさみ館 (栃木県)

ロビーの畳が敷かれた一角。

施設名 : いさみ館 (宿泊日:2011.7.13)