あわら温泉 グランディア芳泉 (福井県)

栗と富津金時芋の御飯

*果物

上の茅葺屋根を開けると紅ずわい蟹。

一直線に並ぶ浴槽。照明が抑えられ良い雰囲気だ。

シャープな石造の露天風呂

あわら市の市街を見下ろす端正な石板敷きの露天風呂。

部屋付き露天風呂がある「別邸 個止吹気亭」と「離れ ゆとろぎ亭」の宿泊者専用の「檜大浴場」はかなり広い。庭園を眺めながら贅沢な入浴をゆったりと楽しんだ。

バリアフリーの客室だけあって、足腰の悪い家内でも入浴出来る、手すり付の浴槽。枕が付いているので寝湯としても使える。

風 呂

宿泊客への小さなお持てなしの温泉玉子とフルーツウオーター。

星の湯

グランディア芳泉は温泉街の南西外れにあり、JR西日本北陸本線芦原温泉駅から車で10分の距離にある。

先代から引き継いだ小さな旅館、船津屋を昭和39年に芳泉荘として創業した宿で2018年に創業55年を迎えた。

100室を越える客室を有する旅館が珍しくないあわら温泉だが、ここグランディア芳泉(ほうせん)も、7000坪の広大な敷地に5棟115室、この内、33室が趣が異なる温泉露天風呂付客室の大型旅館だ。
この宿を選んだのは、家内に必要な部屋付き露天風呂が多数あり、かつ我々のハンディキャップのために必須のツインベッドがある部屋もあり、かつ、この条件なら覚悟する3万円を大きく下回る宿泊料金(25,300円)のここに予約を入れた。


評判の会席料理も期待以上で、これまで宿泊した200軒以上の中でベスト5に入る手の込んだものだった。

あわら(芦原)温泉は、明治16年(1883年)に農夫が沼地で灌漑工事を行っている最中に温泉が湧出しているのを見つけた。昭和31年(1956年)の大火で温泉街は壊滅状態になったが、その後の復興で、現在、旅館20軒が営業、年間100万人が訪れる北陸を代表する温泉地の一つとなった。今般、部屋数が115室の大型旅館で、持病の関係上、我々に必要な部屋付露天風呂が33室もあり、料理の評価も高いグランディア芳泉に宿泊した。


所在地 : あわら市
客室が100を越える規模に相応しく、ロビー・ラウンジが広い。宿泊棟は5棟あり、一番高い煌粋殿(こうすいでん)は12階建で46室ある。

,あわら市は、福井県の最北端に位置し、2004年3月,坂井郡芦原町と金津町が合併して生まれたが、この際、「あわら」と読み難いためだろう、、珍しいひらがなの市名となった。

西は坂井市三国町、南は同市坂井町と丸岡町、そして北東は山代・山中・片山津など、加賀温泉郷の中核を成す温泉地を有している石川県加賀市に隣接し、北西は日本海に面している。

地形的には、北部には北潟湖と野菜・果樹生産が盛んな丘陵地帯、中央にはjR北陸本線の芦原温泉駅と福井県を代表する温泉地、あわら温泉の2つの市街地、南西部の田園地帯,東部の標高500~600mmで里山が広がる山岳地帯と大きく4つに分かれている。

市域には、JR北陸本線(芦原温泉駅)、北陸自動車道(金津インターチェンジ)、国道8号の主要交通路が南北に縦断している

北西の日本海に面する海岸線は、国の天然記念物、東尋坊に代表される越前加賀国定公園に指定されている


その東尋坊は、険しい岸壁が1kmほど続き、最も高い場所で海面から25mの高さになる。岩は安山岩の柱状節理で、これほどの規模を持つものは世界に3ヶ所だけと言われ、地質上極めて貴重な景勝地だ。

あわら温泉の特色は、温泉を共同管理しておらず各旅館で独自に泉質が異なる源泉を有していること。
泉質が異なる源泉が74本にも及び、全国でも珍しい温泉地だ。
これは湯量が豊富なためか、行政が手を出さないせいか、旅館組合のまとまりが悪いせいか、詳細は分からない。

あわら市のHPでは、

「130年以上の歴史を持つあわら温泉は、北陸を代表する温泉街です。
その魅力はなんといっても豊富な源泉数。源泉が74本もあり、湯宿ごとに泉質や湯温、効能が異なるという全国でも珍しい温泉街なんです。」

と誇らしげに書いている。


当館も3本の単純温泉を有し、3本とも泉温が25℃以上なので、これだけで温泉となる。3本の総湯量は150ℓ/分と少なくないが、加温は勿論、加水・循環を行っている。

風呂は寛粋殿5階にある内湯と露天風呂セットの浴室が2組有り、朝夕て男女が交代する
これ以外に2棟の露天風呂付客室に宿泊する客専用の内湯があり、これが檜造りで雰囲気があり、ここは複数回利用した。

ハタ、中とろ、平政、水蛸。若狭ハタと水蛸は福井梅肉(左)で、中とろと平政は燻製醤油(右)で。

松茸土瓶仕立て 松茸、地鶏、若狭ぐじ、銀杏、三つ葉、酢立。出汁は枕崎産本節と北海道白口浜産昆布で。

松茸土瓶仕立て(地鶏、若狭ぐじ、銀杏、三つ葉、酢橘)。枕崎産本節と北海道白口浜産昆布の香り高い出汁。

離れゆとろぎ亭」の全14室の家、半分がフローリング、ツイン、応接セット付で、畳・和卓:座椅子が不要の我々には理想的な部屋だ。部屋は1階152号室の「清流」、、バリアフリーで広さ40㎡。

翌朝、男性用になる星の湯。雰囲気がこちらが良い。月の湯と同じような浴槽がある。手前は檜風呂。

部 屋

*食事

*温物

あわら温泉は、1883年(明治16年)に、葦の生い茂る沼地で一人の農夫が灌漑工事を行っている最中に温泉が噴出したのが始まりだ。歴史が浅い温泉だが、現在は、福井県一の温泉地、関西の奥座敷の一つとなって年間100万人が訪れるまでになっている。

もともとは芦原温泉だったが、先述の通り二つの町が合併して「あわら市」が発足したのに合わせ、あわら温泉と称するようになった。


温泉が出た翌年に開湯式が挙行され、大正から昭和初期の旅行・観光ブームにのり大いに発展した。
戦後間もない1956年(昭和31年)に大火に見舞われ、温泉街は壊滅状態になった。その後、新たな都市計画のもと碁盤目状に区画され温泉街が復活した。

現在は20軒ほどの旅館が営業しているが、もともと田園地帯で風情が乏しいため、近代的な建物が立つ敷地内に立派な庭園や露見風呂を設けた宿が多い。

日帰り施設はセントピアあわら湯元の宿芦原荘の2軒、他に多数の宿で日帰り入浴を受け付けている。

2006年に、湯巡り手形が発行され発行され、有安で多くの旅館で立ち寄り入浴が出来たが、平成30年12月20日を以て終了している。

内庭付のウッドデッキに設けられ風情ある木造の露天風呂(陶器の風呂は避けた)。循環だろうが沸かし湯でなく温泉なのが嬉しい。

宿の周辺はこんなフラットな田園地帯。ブドウ畑に温泉が湧出した山梨県の石和温泉に似てる。但し、歴史が浅いとは言え、東京オリンピックの年、昭和36年に温泉が湧き出たした石和よりはるかに古く、明治16年に農夫が沼地で温泉を発見している。

・越前柿と九頭竜舞茸の白和え 蒸鮑
・松茸・金時草おひたし 零余子(むかご)玉子、海老、茶巾栗
・いくら醤油漬け 山の芋 紅ずわい蟹、福井サーモン手鞠寿司

*朝食

*揚げたて

*地の名産

料理長の拘りだろう、食材と調理方法が書込まれた詳細なお品書が付き、これに相応しい手の込んだ料理がタイミング良く供された。

食 事

*季節の物・旬菜盛り

福井サーモン手鞠寿司。

こんな手作りバッタが隠れていた。

檜大浴場

あわら温泉の周囲は風情が無い田園地帯なので、この様に立派な内庭を造る宿が多い。

今回の宿泊で日帰り入浴した温泉施設

温泉名 : あわら(芦原)温泉

若狭牛味噌柚庵焼き。A5ランク三ッ星若狭牛を低温調理して炭火焼きに。福井県伝承味「山うに」や山椒をお好みで。

住 所 福井県あわら市43-26
電 話 0776-77-2555
交通機関 JR芦原温泉駅より車で約10分(送迎有・要予約)
北陸道・金津ICより車で約15分
宿 泊 115室(洋室9 和室91 和洋室13 その他2)
平日2人1室 1人2食付14,000~40,000円程度
泉 質 源泉3本 すべて単純温泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(日帰り) 平日のみ18時~20時
定休日 土日祭日は不可
入浴料金 大人子供とも1人1000円
入浴施設 内湯2ヶ所 露天風呂2ヶ所(両方と男女朝晩で交替)
他に「別邸 個止吹気亭」と「離れ ゆとろぎ亭」宿泊者専用の「檜大浴場」有り
観光スポット 越前海岸国定公園(東尋坊・越前岬・軍艦岩・亀岩)みくに龍翔館、福井県立恐竜博物館、丸岡城永平寺、越前大仏、一乗谷朝倉氏遺跡、越前水仙の里、越前竹人形の里、越前がにミュージアム
近くの温泉 三国温泉東尋坊温泉、佐野温泉、越前玉川温泉鷹巣温泉山中温泉、山代温泉、片山津温泉、粟津温泉
あわら市HP
観光協会HP

旅館組合HHP
芳泉HP
http://www.city.awara.lg.jp/
http://awara.info/
https://www.awara-onsen.org/
https://www.g-housen.co.jp/
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。)

:*海の恵み

国の天然記念物及び名勝に指定されている東尋坊は隣の坂井市の町域にある。

内庭にある足湯

かなり広い主浴槽。のどかな田園風景を見下ろす。

ゆったりとスペースを取った寝湯。

日帰り入浴は平日、18時から20時という宿泊客の夕食時間帯のみ、1000円(大人子供同額)で受け付けている。

例によって取り過ぎの朝食ビュフェ

*福井名物

零余子玉子・海老等。

到着日午後が男性用の月の湯。客室数に応じた大きな浴室で、メイン浴槽の他にひのき風呂、寝湯、サウナ・水風呂、露天風呂等がある。

施設名 : グランディア芳泉 (宿泊日:2019年10月30日)

あわら温泉セントピア ああら

東尋坊温泉 三国観光ホテル

三国温泉 休暇村越前三国

越前かれい・帆立の変り揚げ、トリュフ塩、ライム。越前かれいをアーモンドで包み簑揚げ風に。

フルーツもしっかりと。

洋梨、無花果 葡萄、府、福地玉子の芳泉プリン

贅沢な蒸し鮑料理

じゃらん クチコミ 総合4.4 (2020年8月9日現在)

部 屋 4.5 風 呂 4.6
朝 食 4.2 夕 食 4.5
接客・サービス 4.4 清潔感 4.3

普通の敷き布団だと起きられない家内にはベッドが必須。宿泊料金は平日2人1室1人25,300円(税込み)。別棟には、ここより1ランク高い露天風呂付客室もあるがこれで十分だ。

手打ち越前おろし蕎麦。福井県丸岡産の石臼ひき蕎麦粉を毎日手打ち。

 月の湯

周囲は平坦な田園地帯、市街地は区画整理され温泉情緒に欠ける。