風 呂

箱根温泉郷 底倉温泉 そこくらの湯 つたや (神奈川県)

夕食付きプランないので「夕食」は無評価。全般に相当な高評価だ。

部 屋 4.5  風 呂 4.8
朝 食 4.8 夕 食
接客・サービス 4.7  清潔感 4.4

じゃらん クチコミ総合:4.7(2016年4月16日現在)

帳場の雰囲気のフロント。右は洒落たラウンジで眺めが素敵だ。

駐車場から、3階のエレベーターまでようやく到着。

つたやは、蛇骨渓谷の下部にあり、国道1号線沿いにありながら建物は見えない。一階の受付までは、2つの階段を下り、最後はエレベータを利用してようやくフロントに到着出来る。
国道に面する駐車場の前には、「日帰り入浴」と書かれた赤い幟が立てられていて、これを積極的に受け入れいていることが分かる。料金は1050円(2時間)で、2050円の休憩できるゆったりプランもある。

箱根七湯の一つだが、現在は知る人が少ないマイナーな温泉地となった底倉温泉。その底倉温泉の一軒宿・つたやは、箱根にこんな旅館が!と思ってしまうほど、素朴な湯宿だ。
部屋は僅か5室のみ、2食付きのプランは無く、素泊まり又は朝食付きで7000円〜9000円円台で宿泊出来る



内湯と露天風呂があるが、離れた所にあるので、一度着替えないといけない。

内湯は、床も浴槽も伊豆青石を敷き詰めた豪華なもので、浴槽のサイズも、わずか5室の宿には考えられない大きなもので、15人〜20人が一度に入れる規模だ。
推測だが、以前使用していた部屋数はもう少し多かったのではなかろうか。


露天風呂は小さめだが、、蛇骨渓谷が眼前に迫り開放感は十分だ。

源泉はこの露天風呂から3mほどの至近距離にある岩盤から湧出するナトリウムー塩化物温泉(pH7.8)で、64℃の高温のため加水、冬期は加温して、浴槽に落している。

底倉温泉は歴史ある箱根七湯の一つだが、かなりの温泉好きでないと知らない小さな温泉地だ。その一軒宿が、僅か5室で、朝食付き又は素泊まりのみの「そこくらの湯 つたや」だ。
伊豆青石を贅沢に使用した大きな内湯、すぐ傍の岩盤から湧出する源泉がそのまま落される露天風呂も素晴らしく、じゃらんのクチコミ評価も高い。

施設名 : そこくらの湯 つたや (入浴日:2015年12月18日)

東海道の要所にあり、関所が設けられた箱根は、江戸時代から温泉地として栄えてきた。

険しい峠道が続く山深い土地柄なので、大きな温泉地は育たず、早川沿いに湯本、塔之沢、堂ヶ島、宮ノ下、底倉、木賀に芦の湯を加えた箱根七湯が生まれ、様々な人々が湯治にやって来た。

現在の箱根は富士箱根伊豆国立公園の中にあり、箱根山のいたる所で泉質の異なった温泉が湧き、数え切れないほどの旅館
・ホテル・日帰り温泉施設・ペンション・土産物屋・レストラン・食事処等が観光客・入浴客を迎え入れている。

また、富士山を背景に、芦ノ湖・大湧谷・湿生花園・ススキ野・トレッキングコースなどの自然、それに数多くの美術館やテーマ館が箱根の魅力をさらに高めている。

国内外から箱根にやって来る観光客は年間2000万人弱、宿泊客だけでも500万人に上る。
京都と並んで我が国最大の観光地であり、「町」という単位で見れば、比較するところがないダントツの日本一である。


箱根・芦ノ湖と観光用の海賊船。右手奥に雲に隠れた富士山。

国道1号線沿い、蛇骨渓谷にへばりつくようにして、一軒宿の「つたや」がひっそりと営業している。
国道からは駐車場しか見えないので、あっという間に通り過ぎてしまう。

所在地 : 足柄郡箱根町底倉(そこくら)
住 所 神奈川県足柄下郡箱根町底倉240−1
電 話 0460−82−2241
交通機関 ●東名高速御殿場ICより仙石原経由(R−138)宮ノ下交差点(R−1)右へ約200m先右側(約40分)
●東名高速厚木IC経由小田原厚木道路終点(R−1)箱根口より宮ノ下交差点左へ約200m先右側(約20分)

【電車の場合】 :約40分
●箱根湯本より箱根登山電車宮ノ下駅下車(30分)、〜宮ノ下交差点左へ徒歩(10分)

日帰り入浴時間 10時30分〜19時(入館は18時迄に)
冬期は18時終了(入館は17時迄に) 
定休日:毎週火曜日
入浴料金 大人1050円(2時間)
宿 泊 5室
素泊まり又は朝食付きで7000円〜9000円台。
最新・詳細情報は宿のHP参照。
泉 質 ナトリウムー塩化物温泉(64.5℃ pH7.8 無色澄明無味無臭
高温のため加水、冬期加温。
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴施設 内湯男女各1 露天風呂男女各1
観光スポット 芦ノ湖、箱根神社、箱根関所、箱根駅伝ミュージアム、成川美術館、旧街道杉並木、畑宿(箱根寄木細工)、恩賜箱根公園、観光船、大涌谷、仙石原、駒ケ岳、多数の美術館、テーマ館各所での富士山観望、富士五湖、
お土産・食事 沿線に多数。土産の筆頭は箱根寄木細工
近くの温泉 湯本、塔之沢、宮ノ下、底倉、強羅仙石原温泉芦の湯芦ノ湖など箱根20湯七沢温泉、広沢寺温泉、飯山温泉、鶴巻温泉、中川温泉
箱根町HP
観光協会HP
旅館組合HP
つたやHP
http://www.town.hakone.kanagawa.jp/
http://www.hakone.or.jp/
http://www.hakone-ryokan.or.jp/
http://sokokuranoyu-tsutaya.jp/
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。)。

6mx3m位の小判型の大きな浴槽。浴室は床も浴槽も、滑り難く、濡れると美しい青色になる伊豆石が贅沢に使われている。5室の小さな宿にしては、本当に贅沢な造りだ。

つたやのHPでは、掛け流しとの記述があるが、内湯の脱衣所には、掛け流し・循環併用と思われる表示があった。

3mx4mほど、扁平な川石で縁どった浴槽で、眼下には蛇笏渓谷を跨ぐ当館所有の吊り橋が見える。
源泉はここから数メートル離れた岩盤から自然湧出し、外気温によっては、加水無し、微妙な湯量調整だけで最適温度に落すので、新鮮な湯を楽しむことが出来る。

江戸時代、箱根には上記の通り「箱根七湯」と呼ばれる温泉があった。その後、鉄道・道路の整備により数が増え、明治から昭和にかけて「大平台」「小涌谷」「強羅」「宮城野」「二ノ平」「仙石原」「姥子」「湯ノ花沢」「蛸川」「芦の湖」が加わり「箱根十七湯」と呼ばれた。
最近では、さらに「早雲山」「大涌谷」「湖尻」を入れて箱根二十湯とも呼ばれることもある。

温泉地によって、周囲の自然・風景、温泉街の規模・雰囲気、宿泊料金・温泉の泉質などが異なり、バラエティに富んだ温泉・宿選びを出来るのが箱根温泉郷の特色だ。
箱根旅館組合のホームページによれば、加盟旅館だけで103軒に達している。

箱根七湯の一つである底倉温泉は、国道1号沿い、宮ノ下温泉に隣接し、蛇骨渓谷にへばり付く様にして、一軒宿の「つたや」がひっそり営業している(他に日帰り温泉施設有り)。

天保13年(1842年)の古文書・箱根七湯図によれば、蛇骨沢で湧出する高温泉を使って、4軒の湯宿(万屋・梅屋・蔦谷・仙石屋)が明治半ばまで営業していたが、たび重なる大火や関東大震災、その後の経営不振により全て閉館。唯一、蔦屋のみが、2006年に別の経営者によって、「つたや」として屋号が引き継がれた。

温泉名 : 箱根温泉郷 底倉(そこくら)温泉