離れ「はぎ」の茶系で統一した8畳和室。大きな洗面所とトイレ(ウオシュレット)はとても清潔だった。
2室1棟の離れ、宿泊したのは左側の「はぎ」離れは全部で10室、斜面に点在している。
寿亭のフロント。寿亭は平成18年に建てられてのでどこも真新しい。
ロビー前、館内は焼き杉板がふんだんに使われている。
寿亭のフロント・食事処がある建物。
宿泊したのは右手斜面にある寿亭。福亭より2000円程度高い。
施設名 : お宿 湯の蔵 (宿泊日:2007.4.15)   宿泊料金 :日曜日 2人1室 1人 13,800円 (税込)
所在地 : 山鹿市平山
温泉名 : 平山温泉
   
平山温泉 お宿湯の蔵 (熊本県)
山鹿市は熊本県の北部内陸に位置し、熊本市からは30km、福岡市からは90kmの距離にある。
北部は九州山地の一角を占め、南部の菊池川流域は田園地帯になっている。

産業は平野部の農産物、観光資源として
は、1000m級の山々が造形する岳間・矢谷両渓谷の自然、歴史ある古湯・山鹿温泉や人気上昇中の平山温泉等の温泉群がある。

さらに、山鹿は大名が参勤交代で利用した熊本・小倉を結ぶ豊前街道の宿場町としての面影を留め、重要文化財の八千代座、数多い寺社仏閣、旧商家などが点在し、風情ある街並を残している

浴衣姿の女性が、金・銀の紙だけで作られた金灯籠(かなとうろう)を頭にのせ、市内を踊り歩く幽玄な「山鹿灯篭まつり」も九州を代表する祭りの一つとして有名だ。

熊本県北部の山鹿市・菊池市周辺には湯量豊富な温泉が数多く点在する。山鹿・平山・玉名・菊池・宮原・植木等の温泉群がそれだ。

同じ山鹿市にある山鹿温泉は、1000年の歴史を誇る古湯で「山鹿千軒たらいなし」と言われた様に湯量が豊富だ。
これに対し、平山温泉は菊池川の支流・岩村川のほとり、なだらかな丘陵地帯に囲まれたのどかな山里に温泉宿や日帰り温泉施設が点在する。

手元にある少し前の温泉ガイドブックでは平山温泉の名が無かったが、最近、急激に宿が増え、現在は12軒(観光協会HP)になっている。
しかし、旅館は小規模・低層で、しかも広い地域に点在しているので、周囲の環境を壊すことなく、素朴でのどかな雰囲気を漂わせている。
平山温泉に関して、特筆すべきは日帰り温泉の充実振りだ。
多くの旅館が日帰りを受付け、さらに5軒の日帰り専用施設があり、この内3軒が「貸切(家族)風呂」が中心だ。
のどかな山里にある平山温泉は菜の花が満開だった。
温泉評論家・郡司勇氏絶賛の共同浴場・平山温泉センター。周辺で知られた山鹿温泉・菊池温泉を差し置いて、平山温泉に宿泊することにした理由の一つがこの共同浴場だった。
九州にあって、近年人気上昇中の平山温泉。お宿湯の蔵は、16室全てが専用露天風呂付で、しかも低料金で宿泊できる。
第2回九州長期遠征の8泊目、前日泊まった指宿温泉から鹿児島市観光後に向かう適当な距離にあり、かつ、翌日宿泊する島根県有福温泉に行くために便利な九州自動車道沿いの温泉を探した結果、山鹿温泉・菊池温泉・平山温泉に絞った。

散々迷ったが、九州在住の温泉サイト仲間・プースケさんから、平山温泉が人気上昇中であることをお聞きしたこと、温泉評論家の郡司勇氏が、平山温泉の共同浴場を絶賛していたこと、などからここに宿泊することにした。
宿は全室が露天風呂付離れだが、それでも低料金で泊まれる「お宿湯の蔵」に予約を入れた。

お宿湯の蔵は、平山温泉の東の外れのゆるやかな丘陵斜面にあり「本館」「福亭」「寿亭」の3ヶ所から成る。
本館は日帰り入浴施設で、宿泊者はここを無料で利用できる。
大きな駐車場を挟んである福亭と寿亭は離れ形式の宿泊棟で、それぞれに食事処があり、両方で16室の客室全てには専用の露天風呂が付いている。
茅葺の大きな門をくぐって入る福亭。こちらには結局一歩も足を踏み入れなかった。
料 理
風 呂
寿亭にある宿泊者専用の露天風呂。
宿泊した寿亭・はぎの部屋付露天風呂。
風呂はすべての部屋に付く様々な形の露天風呂の他に、寿亭の宿泊客専用の露天風呂、それと日帰り施設の本館にある内湯と露天風呂を利用できる。

温泉は42度の
アルカリ性単純温泉で、全ての風呂が加温の上の源泉掛け流しとなっている。無色透明でシットリ感があり、僅かに硫黄の臭いがする。
日帰り入浴は「湯の蔵本館(食事処有)」を利用し、料金は大人350円である(大広間利用の場合は700円)。
夕食・朝食とも個室型の食事処で頂く。夕食は地元食材の肉・魚介・野菜をバランスよく使用し、一手間かけた料理が食器に美しく盛られて供された。(写真には撮ってないが、ご飯は地元平山の菜の花米)
食事処へ
掘り炬燵式のテーブル、料理は一品ごとに。
先付(アサリと春野菜の白和え)
前菜(車海老の芝煮・烏賊黄金焼き他)
焼物(馬タタキ・甘鯛の空豆バターソース掛け)
揚げ物(有明産穴子とねば饅頭のわかさ餡掛け)
酢の物(有明産バイガイの酢味噌掛け)
朝 食
蒸し物(手造りすくい竹炭豆腐)
陶板(佐賀和牛・野菜盛り合わせ)
お造り(有明産足長蛸・ボタン海老等)
吸物(白魚の卵寄せ)
住 所 熊本県山鹿市平山5255−2
電 話 0968−43−4165
交通機関 九州自動車道南関ICから約13km
JR鹿児島本線瀬高駅から「南関 宮の前」行き産交バス乗車、「南関宮の前」バス停で下車し「平山温泉経由 山鹿郵便局行き 又は 瀬高駅行き」産交バスに乗り換えて「平小城」バス亭下車、徒歩5分。
施設(日帰り用) 湯の蔵本館が日帰り入浴施設になっていて、食事処・休憩室・駐車場あり。
宿 泊 16室(離れ方式・全室露天風呂・T付)
福亭 11,700円〜14,010円(税・サ込み)
寿亭 13、780円〜16、090円(税・サ込み)
料金は2008年3月現在。年度・曜日・宿泊人数などによって異なるので予約の際は下記HP参照下さい。
泉 質 アルカリ性単純硫黄泉(源泉温度42.9℃)混合泉・透明・僅かに硫黄臭
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(日帰り) 10時〜22時  
定休日 第2火曜日
入浴料金(日帰り) 大広間休憩付入浴 : 大人 700円  子供 400円
入浴だけ 
: 大人350円 子供250円
入浴施設(日帰り) 内湯:男女別各1  露天風呂:男女各1 サウナ 個室露天風呂
浴室備品(日帰り) シャンプー、ボディソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 山鹿灯篭祭り・豊前街道・八千代座(重文)山鹿灯篭民芸館・岳間渓谷・矢谷渓谷
お土産・食事 館内で食事・喫茶・土産可能
近くの温泉 山鹿温泉・宮原温泉・植木温泉・玉名温泉・菊池温泉・菊鹿温泉・菊池渓谷温泉・七城温泉・菊池砦温泉
山鹿市HP
平山温泉観光協会HP
山鹿温泉観光協会HP
お宿湯の蔵
http://www.city.yamaga.kumamoto.jp/
http://www.hirayama-onsen.jp/
http://www.y-kankoukyoukai.com/
http://www.yunokura.jp/index.html
雑記帳 九州内で数多くの貸切(家族)風呂を持つ日帰り施設を見かけた。
岳の湯・はげの湯温泉・杖立温泉、そしてここ平山温泉には3ヶ所もあった。
どうやら九州独特の温泉文化のようだ。
データ (データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
露天風呂付離れを13,800円(税込)で泊まれる宿は稀有だろう。
(寿亭でなく福亭にとまれば更に安い)
部屋は8畳と小さめだが、洗面所は広く清潔、トイレもウオッシュレット。
料理もなかなか洗練されていて、女性好みだ。
冬は内湯が無く体を洗うのは露天風呂では寒いだろうが、これは日帰り入浴の本館に行けば解決できる。
また、周辺には共同浴場や日帰り入浴施設が数多くあるので、こちらで手軽に温泉を楽しむことも出来る。