宿で販売されてる「山塩」。朝から夜まで源泉を煮詰めると出来る。マグネシウムが少ないので、さっぱりした塩味。

ロビーからの眺望が素晴らしい。しかし、熊やカモシカの剥製敷き物が4点ドカーンと置かれていてワイルド。気が弱い人はここには座れない。

秘湯の宿としては、立派な正面外観だ。

裏側のデッキからは、塩川の渓流を見下ろせる。

1人旅(2015年7月2日)のときはシンプルな8畳T付きの山桜(
仕切りが無い畳敷きの広縁付)。料金は15,000円。

トイレ付き部屋の場合が9室。トイレはシャワー付き。

狭いが独立した洗面所。

鹿塩川を渡った先、鹿塩温泉の2軒の宿。手前が「塩湯荘」、奥が宿泊した「山塩館」。

日本第二位の高峰である北岳(3193m)をはじめ、3000m級の山々が連なる南アルプス。その信州側西麓を南北に、酷道と揶揄される国道152号(秋葉街道・杖突街道)が走り、沿道沿いに海水並みの塩分を含んだ冷鉱泉を湧出する鹿塩温泉がある。
2軒の宿があるが、日本秘湯を守る会の宿の「湯元 山塩館」に単独宿泊、もう一方の塩湯荘には日帰り入浴をした。

所在地 : 下伊那郡大鹿村鹿塩(しもいなぐんおおしかむらかしお)

夕食は畳の間のテーブル席で。食材には海の物は一切無し、地元の里山・川の、そして旬の食材で調理された温もりある料理が供される。料理は一品毎に供されるが、ピッチが速く30分で全品が出揃った。

中央道松川ICで下りて、国道153号を横切り、県道59号(松川インター大鹿線ー通称小渋線)に乗って20kmほど東行、国道152号にぶつかって左折、2kmほど走って右折した先に、鹿塩温泉が現れる(松川から平行する県道22号−松川大鹿線は隘路)。

直線距離にして東側へ15kmほどの塩見岳(日本百名山3047m)の西側山麓を源とする塩川の渓流沿い、標高750mの地に、山塩館と塩湯荘の2館がひっそりと佇んでいる。

周辺には塩見岳をはじめ塩がつく地名が多いが、これは昔から塩分を多く含んだ温泉が湧出し、塩を製造していたためだ。
これは、1億数千年前に地中に閉じ込められた海水が、中央構造線の亀裂から湧きだしているもので、鹿塩温泉がその真上に位置している。

当然のことながら、旅館も「山塩館」「塩湯荘」と塩が付き、海水に近い濃度の温泉を煮詰めて作った山塩を料理に添えて供される。

一軒の宿に見えるが、手前が塩湯荘、奥の建物が山塩館。この橋は塩湯荘専用で、山塩館は、手前の橋を右折する。

南アルプスの西麓、標高750m、大鹿村鹿塩周辺、典型的な山村だ。

施設名 : 山塩館 (やましおかん) (宿泊日:2015.7.2)

これ以上品数を減らすと寂しくなるが、いかにも山間の宿の朝食らしく、演出の無い素朴な朝食だった。

国道152号を2kmほど走ると、天竜川に合流する鹿塩川。間もなく鹿塩温泉だ。

流れが早い渓流、塩川沿いに2軒の旅館が佇む鹿塩温泉に到着。

県道59号、22号は思ったより広く、緊張することはない間もなく国道152号に出る。

川石で縁どったこちらの内湯が、夜間まで男性用。広い窓から見る対岸の木々の緑が眩しい。右側の木枠の中は源泉浴槽。露天風呂は無いが、内湯からこの眺望があるので不満は無い。海水並みの塩分があるので、完全な熱の湯、湯冷めし難い。

胡麻豆腐など手作りの小品が並ぶ滋味豊かな前菜。

右から、温泉棟へのアプローチ、男性用暖簾、脱衣場。秘湯の宿とは思えない清潔感があった。日帰り入浴は、大人800円、営業時間は通常 AM10:30〜PM2:00(最終受付 PM1:00)だが、利用不可能の日もあるので、当日、事前に電話確認をしておく方がベターだ。

住 所 長野県下伊那郡大鹿村鹿塩631
電 話 0265−39−1010
交通機関 ・中央自動車道 松川IC → 県道59号 (通称小渋線) → ダム沿いの曲がりくねった道 →(17km40分)→ 大鹿村 R152に合流、直進 →(2km)→ 鹿塩 サクラヤ商店さん前の辻 →「塩の里、鹿塩温泉」方向に右折 →(800m)→案内板に従って右折すぐ
・JR飯田線いなおおしま駅下車 → 丸茂タクシー(松川0265-36-3333)駅前待機 →(20km40分)→山塩館(約7000円)
宿 泊 14室(トイレ付9室トイレ無5)で、宿泊料金は、11,000円〜16,000円程度だが、最新・詳細情報は、山塩館のHPを参照のこと。
泉 質 含硫黄ーナトリウム―塩化物強塩冷鉱泉
適応症 不記載(理由は温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照
日帰り入浴時間 10時〜14時(最終受付は13時)
当日、電話で入浴出来るか確認しておいた方が良い。 
定休日 不定休
入浴料金 大人800円
入浴施設 内湯男女各1(露天風呂無し)
観光スポット 大鹿歌舞伎夕立神パノラマ公園、大池公園、南アルプス登山、中央構造線博物館高遠城
お土産・食事 近隣に無し。
近くの温泉 小渋温泉、小渋湖温泉、信州松川温泉高遠温泉
大鹿村HP
観光協会HP
山塩館HP
http://www.vill.ooshika.nagano.jp/
http://ooshika-kanko.com/index.html
http://www.yamashio.com/
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。)

食 事

下伊那郡は、松川町、高森町、阿智村、天龍村、大鹿村など3町10村から成り、構成町村数は全国最多の郡である。
大鹿村は人口1000人余り、伊那郡の北東部に位置し、東で静岡市に接している。村の東側には、日本第二位の高峰・北岳(3193m)をはじめとする南アルプスの3000m級の山々が聳え立ち、西は伊那山脈に隔てられた農耕地の少ない典型的な山村で、「日本で最も美しい村」連合」に加盟している。

村を南北に貫く国道152号は、静岡県浜松市と長野県の諏訪を繋ぐ総延長220km余の山岳道路で、江戸時代に秋葉神社へ詣でる旅人が通行したかっての秋葉街道とその先の杖突街道が前身だ。現在の国道は分杭峠や地蔵峠が冬期閉鎖、静岡県境の青崩峠(飯田市)は迂回が必要、大型車が通行不可能な部分があり、全国にある「酷道」の代表格だ。

江戸時代から続く、大鹿歌舞伎は300余年前から、大鹿村の各集落の神社の前宮として舞台で演じられ、江戸〜明治時代の上演禁止時代をかいくぐって今日まで伝承されてきた。

大鹿村には、標高750mの山間に2ヵ所の温泉がある。旅館2軒の鹿塩温泉と1軒宿の小渋温泉だ。

お馴染みの提灯が吊るされている。ここで10個目のスタンプゲット後日、ここに無料招待で再泊した。

山塩館は、日本秘湯を守る会の宿に相応しく奥深い山間、南アルプスの雄峰・塩見岳(3047m)付近に源を発する塩川沿い、標高750mの地にある。

明治6年に製塩事業として、岩塩を掘り始めたのが創業で、明治25年に温泉を使った湯治宿を開業した。
塩は専売制で、むやみに製造できないが、当館は製塩免許を保有しており、今もここで作られた塩が料理に使われ、土産としても売られている。

客室数は14室(トイレ付9室トイレ無5)で、宿泊料金は、11,000円〜16,000円程度だが、最新・詳細情報は、山塩館のHPを参照ください。

風呂は、男女別の内湯のみで露天風呂は無い。、温泉の泉質は、弱硫黄ーナトリウムー塩化物強塩冷鉱泉で、殆ど無色透明、強い塩味と酸味がする。残念ながら、掛け流しではなく、加水・加温・循環ろ過して湯を落している

日帰り入浴を受け付けており、料金は800円とやや高め、受付時間はAM10:30〜PM2:00(最終受付 PM1:00)だが、当日、電話で入浴可能か問い合わせして欲しいとのことだ。

朝はこちらが男性用になっていた。2面にガラス窓があるので、眺望が更に良い。右側は寝湯。浴槽枠が木造(槇)でもあり、こちらの浴室の方が風情あり。

デザートはブルーベリー

香の物は野沢菜。

手打ちそばはいつでも嬉しい。

葛の葉・ズッキーニ等の天ぷらに、温泉から作られた山塩が添えられる。

茶碗蒸し

岩魚の塩焼

朝 食

県道59号沿いで、宿泊する鹿塩温泉山塩館の看板を見かけた。

途中であった立派な滝だが、滝名は掴めなかった

中央道松川ICを下りて間もなく、大鹿(村)の標識が出てくる。前方の山々は3000m級の高峰が連なる南アルプス。

温泉名 : 鹿塩(かしお)温泉 

山間の秘湯らしくジビエ料理の鹿のカルパッチョが供された。なかなか美味だった。

もうお馴染みになった鯉の甘煮。これを最初に食したのが、同じく山間部にある白布温泉東屋旅館(山形県)、続いて東山温泉 向瀧(福島県)だった。

標高750m館内から塩川の渓流を見下ろす。最後の道も、手に汗握る隘路ではない。

2回目(2015年10月14日)は日本秘湯を守る会の招待で無料(妻は13,000円)。
部屋は10畳+広縁+トイレ+洗面所。

午後、男性用だった内湯。手前の小さな木製の浴槽と合わせ、かなり広い。泉質は、含硫黄ーナトリウム・塩化物強塩冷鉱泉。海水並みの塩分濃度のため、加水して加温循環。
僅かに硫黄臭がするが無色透明、煮詰めると塩を作れるほどなので、口に含むと強い塩味と酸味。

鹿塩温泉 湯元 山塩館 (長野県)

風 呂