街中にあり、自然には恵まれないが、和の佇まいの大忠。

浴室前の廊下。紺と赤の暖簾が目印。日帰り入浴は11時〜20時と長時間、大人600円。貸切風呂は10時〜14時 50分3000円。

大胆な色調の脱衣所。清潔感があるモダンな造りだが、中央に置かれた長いすは昔ながらの趣き。

遠刈田温泉 旬菜湯宿 大忠 (宮城県)

西方に樹氷で知られた蔵王連峰を仰ぐ標高330mの高原にあって、中小15軒の宿が点在する遠刈田温泉。
じゃらん口コミ評価が滅多に無い満点の5点、茶緑色の温泉が加水加温無し、かけ流しで落とされる「旬菜湯宿 大忠」に立ち寄った。

温泉街の中心にある共同浴場「神の湯

宿泊してないので裏付けがとれないが、滅多に無い高得点の宿。

宮城県側にある噴火口の「お釜」。

部屋 5.0 風呂 4.5
朝食 5.0 夕食 5.0
接客・サービス 5.0 清潔感 4.9

じゃらん口コミ : 総合5.0 (2016年7月28日現在)

住 所 宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉旭町1
電 話 0224-34-2306
交通機関 東北自動車道村田ICから15km
JR東北新幹線白石蔵王駅から宮城仙南バス遠刈田温行きで50分
、湯の町下車
宿 泊 10室 2人1室1人23,000円前後から
最新詳細情報は大忠のHP参照ください。
泉 質 ナトリウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物温泉 (65.7℃)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
日帰り入浴時間 午前11時〜午後8時(最終受付)
貸切風呂は午前10時〜午後2時(最終受付)
定休日 不定休
入浴料金 大人 600円 
貸切風呂(2カ所) 50分3000円
入浴施設 内湯男女各1 (半)露天風呂1 貸し切り風呂2。宿泊者は男女入れ替えがあるので内湯2、露天風呂1で入浴できる。貸切2カ所は宿泊者無料。 
浴室備品 シャンプー、ボディソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 宮城蔵王こけし館お釜(蔵王エコーライン・蔵王ハイライン)蔵王スカイケーブル・蔵王ロープウエィ・樹氷・鴫の谷地沼(水芭蕉)・三階の滝(日本の滝百選)&不動滝観瀑台
お土産・食事 温泉街に店多数 こけしが特産
近くの温泉 蔵王温泉青根温泉峩々温泉
蔵王町HP
蔵王町観光協会HP
遠刈田温泉HP

大忠HP
http://www.town.zao.miyagi.jp/
http://www.zao-machi.com/
http://togatta.jp/
http://daicyu.com/
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。)。

大正時代の色ガラスを使用した浴室。5mx3mくらいの檜風呂に緑茶色の温泉が満たされ、なんとも痺れる風景だ。泉質はナトリウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物温泉 (泉温65.7℃)

活火山の蔵王連峰は、東北地方の中央を南北に連なる奥羽山脈にあって、宮城県と山形県の両県南部に位置し、最高峰は山形県側にある熊野岳(1841M)である。

蔵王連峰は、地理的には山形蔵王と宮城蔵王に分けられるが、観光地としては、単に「蔵王」で通用している。
火山の恩恵である温泉が、両県の裾野に湯煙を上げている。

蔵王町は宮城県の南部、蔵王連峰の東麓に位置し、町の中央には松川が流れ美しい渓谷を作り出していて、西部は蔵王国定公園に含まれている。

標高は屏風岳の1825mから平野部の20mまでと大きな高低差がある。
そのため、山林原野の占める割合は6割に止まっていて、丘陵地帯を利用した果樹栽培は県下一を誇り、また稲作・酪農も盛んである。

この町の観光資源としては、何はさて置き町域外を含めた蔵王連峰(樹氷・スキー・お釜・数多い滝)がある。
さらに温泉教授松田忠徳氏の日本百名湯にも選ばれた遠刈田温泉がある。

全館畳敷きなのでスリッパ無し。ここは落ち着いた和の造り。

和モダンなフロント。宿泊料金は、2人1室1人23,000円位から。詳細最新情報は大忠HP参照ください。

かっては湯刈田という文字が当てられていた遠刈田温泉は、蔵王連峰を西に望む標高330mのなだらかな高原にあり、松川河畔沿いの開けた一帯に15軒ほどの旅館が点在する静かで明るい温泉地だ。

開湯は1601年、関ヶ原の戦いの翌年で400年を超える歴史がある。
昭和初期の古い写真を見ると、広場の真ん中に、「上の湯」「中の湯」「滝の湯」と呼ばれた3軒の共同浴場が縦に並び、その左右を囲むようにして木造低層の旅館が建ち並んでいる。

現在の遠刈田温泉にも2ヶ所の共同浴場がある。
昔ながらの風情が有る「壽の湯」、そして木の香がいまだ漂う「神の湯」が温泉街の中心にある(孝の湯は2011年大震災のため閉館)。

温泉教授の松田忠徳氏は、壽の湯を鳴子温泉・滝の湯、飯坂温泉・鯖湖湯とともに東北で最も好きな共同浴場と述べている。

遠刈田温泉は、同じ宮城県の鳴子温泉や鎌先温泉と並んで、こけしの産地で、こけし橋の周辺にはこけしの店が並ぶ。

施設名 : 旬菜湯宿 大忠(しゅんさいゆやど だいちゅう)(入浴日:2015年7月7日)

左側の板張りは、温泉蒸気の寝湯。スノコの下には、70度の温泉がシャワー状に流れており、湯気が舞い上がって来るので、じっくりと温もってくる。

当日女性用だった内湯の「庭園大風呂」には小さな半露天風呂が付く。宿泊の場合は男女交代するので両方で入浴できる。他に貸切風呂が2カ所あり、宿泊客は無料。

温泉名 : 遠刈田(とおがった)温泉
所在地 : 刈田郡蔵王町遠刈田温泉旭町

遠刈田温泉は、西に蔵王連峰を遠望するものの、山間にあるわけではないので自然には恵まれていない。
大忠も街中の一般道路沿いにあるが、外観は和風旅館のしっとりした雰囲気を漂わせている。

部屋数がわずか10室の小さな宿だが、一歩館内に入ると照明を抑えた粋な和モダン造りで、女性客や常連が多い宿であることを窺わせる。

じゃらんの口コミ評価では、上記の通り、総合5.0、朝食・夕食5.0という驚異的な数字を獲得している。


ここに立ち寄ったのは、遠刈田温泉の旅館の中で、唯一、加水・加温・循環無しの掛け流し(大忠HPに記述)の宿であること、大正時代の色がラスがはめ込まれた檜風呂、そこに満たされる緑茶色の温泉の写真に惹かれたためだ。

これだけ高得点の宿なので、歴史ある老舗の宿と思って調べたら、(株)新大忠リゾートという企業が経営しているのが分かった。
同社は、遠刈田温泉で別の高級旅館(オーベルジュ 別邸山風木)も有し、仙台市内ではレストランなども営業している。

もしかしたら、かっての老舗宿が、外部資本に経営を譲ったのかもしれない。