米沢市内 上杉神社

左が大正時代の不動閣
温泉名 : 白布温泉

米沢八湯の一つ、白布温泉の御三家と言えば茅葺屋根を持つ東屋・中屋・西屋だったが、平成12年、中屋からの失火で東屋旅館(その後再建)とともに全焼した。
中屋別館不動閣はその中屋の別館、20m近い内湯・オリンピック風呂が売り物だが、とにかく長い風呂なので驚く。

所在地 : 米沢市 

米沢市は、山形県の南東部にある人口約92,000人の市で置賜(おいたま又はおきたま)地方の中心都市。南部・東部は山地となっていて、特に南端の吾妻連峰一帯は磐梯朝日国立公園に指定され、天元台スキー場などがある豪雪地帯になっている。

米沢は戦国時代に伊達氏の本拠地となり、独眼で有名な伊達政宗もここで生まれている。その後、豊臣秀吉によって伊達政宗が陸奥岩出山に転封された後、会津に入った蒲生氏、ついで上杉氏の支配下に入った。
上杉景勝は家老・直江兼続に30万石を与えて米沢に入れ、伊達氏及び山形の最上氏に対する抑えとした。

しかし上杉氏は関ヶ原の戦いに先立って徳川家康に敵対したため、1601年(慶長6年)に上杉景勝は91万石を30万石に減封され、居城を会津から米沢に移させられた。
兼続は米沢城を景勝に譲り、ここに上杉・米沢藩が成立した。

2009年のNHK大河ドラマ「天地人」の舞台であり、町中にこれと直江兼続の幟がはためき、伝国の社では天地人博が開催されており私たちも見学した。

磐梯朝日国立公園内にある白布温泉。写真は宿泊した東屋旅館 。

施設名 : 中屋別館不動閣 (入浴日:2009.5.12)

住 所 山形県米沢市白布温泉
電 話 0238−55−2121
交通機関 東北自動車道福島飯坂ICから約50km
JR山形新幹線米沢駅から山交バス白布・天元台行きバスで40分、白布温泉下車
施設(日帰り用) ロビー、売店、車場50台 
宿 泊 35室 10,000円〜20,000円程度(詳細は下記の中屋HPを参照)
泉 質 含硫黄−カルシウム−硫酸塩温泉(硫黄泉) pH6.8 56.8℃
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 午前7時〜9時と14時〜18時
定休日 無休
入浴料金 大人500円 
入浴施設 内湯男女各1 露天風呂男女各1
浴室備品 シャンプー、ボデイソープ、ドライヤー
観光スポット 上杉神社、上杉家廟所、上杉記念館、松が岬公園、稽照殿、春日山林泉寺、旧米沢高等工業学校本館(重文)など
お土産・食事 白布温泉では食事処・土産物屋を見かけなかった。
近くの温泉 新高湯温泉・小野川温泉・大平温泉・湯の沢温泉・姥湯温泉・滑川温泉・五色温泉
米沢市HP
米沢観光協会HP
中屋別館HP
http://www.city.yonezawa.yamagata.jp/
http://yonezawa.info/
http://www.fudokaku.jp/
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

子供が入ったらみんな泳ぎたくなるだろう。泉質は透明な含硫黄−カルシウム−硫酸塩温泉硫黄泉)で僅かに硫黄の臭い。

赤い絨毯が敷かれた玄関先。日帰り入浴は午前7時〜9時と14時〜18時 大人500円。

男性用は18m、とにかく長い。湯温は場所によって違い40℃〜42℃。高温(57℃)のため加水して掛け流し。

宿の名物はなんと言っても「オリンピック風呂」だ

この名前は昭和39年(1964年)に開催された東京オリンピックに由来する。この年に大浴場がオープンしたのでオリンピック風呂と名付けられたのだ。
その後、平成3年に改装された現在の内湯の長さは、男性用が18m、女性用が15m、合計33mもある。
もしかしたら内湯として日本で一番長い風呂かもしれない。

浴室に入った瞬間驚いた。なにしろ長いのだ。湯気が煙って奥の方が見通せない位だ。

風呂のどこからも大樽川の渓谷が見下ろせるが、湯口付近の温度と一番遠い反対側では温度が2〜3℃違い、好みの所で浸かればよい。何せ長いので泳ぎたくなる誘惑を抑えるのに大変だ。

他に渓流を望む屋根付きの露天風呂があるが、こちらはパスした。

平成12年(2000年)まで、茅葺の旅館が3軒並んでいた。
東屋 ・中屋・西屋の3軒だ。
しかし中屋から失火、東屋にも飛び火して両館が全焼、残る茅葺は西屋だけとなった。


その後、今回宿泊した東屋旅館は再建されたが、中屋は別館があったせいもあろうが再建ざれず、東屋と西屋の真ん中がぽっかりと空き地になっている。

別館は最上川の源流・大樽川の渓谷沿いに建ち、大正時代の不動閣の他、渓谷館・黎明館の3棟に全部で35室(BT6・T8)があり、宿泊料金は10,000円〜20,000円程度の価格帯(2010年7月現在)だが、詳しくは宿のHP(下記)を参照ください。

旅館名にもなっている不動閣は、米沢市内にあった造り酒屋を移築したもので大正時代の風情が漂っている。
かってここで囲碁の本因坊戦が開催されている。

米沢市郊外には八つの温泉が湧く。白布・新高湯・大平(おおだいら)・姥湯(うばゆ)、滑川(なめかわ)・五色・湯の沢・小野川、即ち「米沢八湯」である。
但し郊外と言っても、6湯が標高900mから1100mの山間にあり、その内5湯が一軒宿、さらに3湯がいまだに自家発電の宿である。

これら八湯は、熱源である日本百名山、那須火山帯最大の火山である吾妻山(最高峰2,035m)の北側山麓に点在する。
吾妻山、正確には吾妻連峰は、福島市西部から米沢市南部の天元台にかけて、東西20km南北10kmにわたって、標高2、000mの火山が連なる山脈である。

白布温泉は、最上川源流域の一つ、ブナの森に囲まれた白布渓谷の山中、標高900mの高地に湧く温泉である。
ここには、米沢藩中興の祖で第九代藩主である上杉鷹山(ようざん)が入浴したと伝えられる。
現在は山の斜面に沿って趣が異なる6軒の宿、民宿1軒と公共の施設1軒が点在しており温泉街は無い。

白布温泉 中屋別館不動閣 (山形県)