幕川温泉 吉倉屋旅館 (福島県)

標高1240mの土湯峠周辺に点在する5ヶ所の野趣豊かな温泉群をまとめて土湯峠温泉郷と称する。その内の一つで、最後の4kmのアプローチが緊張する幕川温泉の2軒の宿の一つ、隣の水戸屋旅館とともに日本秘湯を守る会の宿、吉倉屋旅館に立ち寄った。

福島市は東京からおよそ260km、西側の奥羽山脈と東側の阿武隈高地に挟まれた福島盆地の南西部分とその周辺の山岳・丘陵地域が市域である。
市西部にある扇状地は、かっては桑畑として利用されていたが、現在は果樹園に転用されている。

市内からは西に吾妻連峰を、南西に安達太良山を仰ぐ。
古来から交通の要衝だったが、現在でも東北道の他、国道4号線から分岐する国道13号線の起点であり、鉄道では東北新幹線と山形新幹線の分岐となっている。


市域最大の観光スポットは、磐梯朝日国立公園に属する土湯峠から平均標高1,350m、最高標高1,622mを走り高湯温泉に至る29km、吾妻連峰を縫うように走る磐梯吾妻スカイライン(日本の道100選)である。

途中、噴煙が舞いあがる一切経山(1949m)と吾妻小富士(1,707m)の間に開けた浄土平では、荒々しい山塊を間じかに見れるとともに、ニッコウキスゲをはじめとする高山植物が咲き乱れる湿原を散策することができる。

国道115号線が猪苗代湖から日本百名山の3名峰、磐梯山・吾妻山・安達太良山の山麓を縫うようにして進むこと約70km、福島市南部に入る。この国道が最も標高を上げるのが「土湯峠(1、240m)」だ。

土湯峠は、磐梯吾妻スカイラインの入口付近(福島市方面からだと出口)にあり、周辺にある5つの温泉を総称して土湯峠温泉郷と呼ぶ。背後には、福島市と同県猪苗代町の境界にあり、安達太良連峰の最北に位置する標高1482mの鬼面山が鋭角に聳えている。

野路温泉・新野路温泉・鷲倉温泉・・赤湯温泉・幕川温泉がそれで、幕川温泉の2軒を除き一軒宿、どこも湯量が豊富ですべての風呂が掛け流しである。

幕川温泉の2軒の宿、水戸屋旅館と吉倉屋旅館はともに日本秘湯を守る会の会員旅館である。この会員旅館に相応しく、最後の数キロのアプローチがスリリングだ。
避難場所しかすれ違いが出来ない崖沿いの道を4kmほど進むが、のろのろ運転するのでなかなか走行距離が伸びない。

到着した谷底に比較的広い平地があって、境界線不明な左手に水戸屋旅館、右手に吉倉屋旅館が寄り添うように建っている。

住 所 福島県福島市土湯温泉町鷲倉山1-10
電 話 0242-64-3617(冬期連絡所024-546-4054)
交通機関 東北自動車道福島西ICから国道115号線で約30km
磐越自動車道猪苗代磐梯高原ICから国道115号線で約35km
磐越自動車道磐梯河東ICから磐梯山ゴールドライン・磐梯吾妻レークライン等で約45km
東北新幹線福島駅から磐梯吾妻スカイライン経由バスで土湯峠下車、旅館の送迎車乗車
施 設 休憩所、駐車場(50台)
宿 泊 24室(T15 BT無9) 
まっぷる 温泉やど東北2016年版では、2食付きで15,000円前後になってる。しかし、これよりはるかに低い料金で宿泊されている方がおられるので、予約の際に宿に照会ください。
泉 質 単純温泉単純硫黄泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 10時〜15時
定休日 営業期間中は無休 (11月中旬〜4月下旬冬季休業)
入浴料金 大人500円
入浴施設 内湯:男1 女1 露天風呂:男1 女2
観光スポット 磐梯山、桧原湖、五色沼、秋元湖、磐梯吾妻スカイライン(日本の道100選)、吾妻高原、浄土平
近くの温泉 土湯温泉郷、土湯峠温泉郷、高湯温泉
日本秘湯を守る会HP
観光協会HP

吉倉屋旅館
http://www.hitou.or.jp/
http://www.f-kankou.jp/
見当たらなかった(2016年3月11日現在)
雑記帳 土湯温泉郷及びその周辺の日本秘湯守る会会員旅館
高湯温泉:旅館ひげの家、吾妻屋
新野地温泉:相模屋
鷲倉温泉:鷲倉温泉(温泉名に同じ)
幕川温泉:吉倉屋、水戸屋
赤湯温泉:好山荘
奥土湯・川上温泉:川上温泉(温泉名に同じ)
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。)。

2mx4m程の内湯。風呂の縁は木製。42℃位で適温。温泉が静かに溢れ出していた。

ここの源泉は自然湧出、泉質は単純温泉(pH7.5 泉温72.5℃)だが、白い湯の華が大量に舞っていた。

ブナの原生林が迫る露天風呂は野趣豊かだ。こちらの泉質は単純硫黄泉(pH5.9)で湧出時は透明だが後に白濁、硫黄臭がする上等の温泉だ。。

隣接する水戸屋旅館と共に、ブナの原生林が生い茂る山深い標高1300mの高所にあり、ともに日本秘湯を守る会の会員旅館だ。

最後の数キロが隘路であり、危険なので11月中旬〜4月下旬は冬期休業となる。

客室は24室(T付15 BT無9室)で、宿泊料金は宿のHPが見当たらず不明だが、まっぷる 温泉やど東北2016年版では、2食付きで15,000円前後になってる。しかし、これよりはるかに低い料金で宿泊されている方がおられるので、予約の際に宿に照会ください。


風呂は男女別の内湯と露天風呂(女性は2ヶ所か?)があり、宿泊者は24時間利用できる。
源泉が単純硫黄泉と単純温泉の2本があり、内湯と露天風呂によって泉質が異なる。

日帰り入浴は10時〜15時で予約不要、入浴料金は大人500円。

ようやく到着した幕川温泉。左側に同じ日本秘湯を守る会の水戸屋旅館が立つ。

土湯峠付近から、隘路を4mほど下って幕川温泉へ。

飯坂温泉(鯖湖湯前)

土湯温泉はこけしが特産。

吾妻スカイラインの入口(出口)にある高湯温泉。

市域内には、飯坂温泉、土湯温泉、土湯峠温泉郷高湯温泉、岳温泉などがあり、泉質の種類が多く、湯量も豊富だ。

磐梯朝日国立公園内、噴煙舞い上がる荒々しい光景の磐梯吾妻スカイライン

途中に落石が転がってる崖道を通過。入浴中、震度4の地震があって、瞬間的にこの部分で土砂崩れがあったのでは、とパニックになった(これは前回に撮影したもの)。

温泉名 : 幕川温泉
所在地 : 福島市土湯温泉町

施設名 : 吉倉屋旅館 (入浴日:2015年10月21日)

赤湯温泉 好山荘

幕川温泉 水戸屋旅館

野地温泉 野地温泉ホテル

土湯峠温泉郷の宿(一部)