標高650m、南会津の山里にひっそりと湯煙をあげる湯ノ花温泉は、只見川の支流・湯ノ岐(ゆのまた)川の両岸に、20軒あまりの旅館と民宿、それに素朴な4ヶ所の共同浴場が点在する。先ずは石湯、次いで天神湯、弘法の湯は翌朝に回すことにし、この日最後として、少し離れた温泉神社の下にある湯端の湯に向かった。
試しにレバーを動かしたら、大量に温泉が出てきた。
夕方、光線の具合だろうか、湯が濃紺に見えた。
下壁に穴が3ヶ所あるが用途は不詳。
南会津郡(みなみあいづぐん)は、本州にある郡としては最も面積が広い。
下郷町、檜枝岐村、只見町、南会津町から成るが、これは1878年(明治12年)に行政区画として発足以来、3町1村の区域のまま変更されていない。
郡域を流れる只見川(ただみがわ)は、福島県の会津地方を流れる阿賀野川水系の一級河川である。
群馬県と福島県の県境にある尾瀬沼に源を発し、伊南川、野尻川等を合わせて北東に流れ、喜多方市山都町で阿賀野川に合流する。
南会津町は、福島県の南西部に位置し、人口2万人余りで、会津地方の中心、会津若松市まで約45kmの位置にある。
地形は越後山系から連なる帝釈山(2、060m)を最高峰に、山で囲まれており、町庁舎の標高は550m、町域の96%が森林で占められている。
夏は凌ぎやすいが、冬は厳しい日本海型に属し、特に西部地区は特別豪雪地帯に指定されている。
住 所 | 福島県南会津郡南会津町湯ノ花 |
電 話 | 0241-78-2546 (南会津町観光物産協会 舘岩支部) |
交通機関 | 東北道西那須野塩原ICよりR400、R121、R352経由、尾瀬・桧枝岐方面へ1時間30分 |
日帰り利用施設 | 特に無し |
宿 泊 | 不可 |
泉 質 | 単純温泉(源泉名:湯本の湯 自然湧出58.6℃ pH8.2 13L/分 無色澄明無味無臭) |
適応症 | 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
外来入浴時間 | 6時~22時 |
定休日 | 無休 |
入浴料金 | 200円の共通入浴券を商店などで購入すれば4ヶ所で入浴出来る。 |
入浴施設 | 男女別内湯各1、地元専用浴室有り |
浴室備品 | 何も無し |
観光スポット | 地元: 周辺登山・ハイキング、南会津郡役所、駒止湿原(国指定天然記念物)、宮床湿原、屏風岩、藤生わらび山、歓満の滝、尾瀬国立公園田代山、古町大銀杏、伊南川鮎釣り、尾瀬小繁ライン、押戸の桜、奥会津博物館舘岩館 周辺:尾瀬、大内宿、塔のへつり、会津若松、喜多方、猪苗代湖 |
お土産・食事 | 伊勢屋(蕎麦) |
近くの温泉 | 木賊温泉、小豆温泉、尾瀬檜枝岐温泉、古町温泉、さかい温泉、深沢温泉、たかつえ温泉、滝の原温泉、湯野上温泉、芦牧温泉、西山温泉、早戸温泉、宮下温泉、玉梨八町温泉、大塩温泉、滝沢温泉、湯西川温泉、川治温泉、鬼怒川温泉、塩原温泉 |
南会津町HP 観光協会HP |
http://www.minamiaizu.org/ http://www.tateiwa-tic.jp/ |
5~6人が入れる扇型の男性用風呂。源泉は2ヶ所から注がれるようになっている。泉温は42℃程度で適温だった。
奥のパイプは、温度調整のために必要に応じて温泉を外に逃がすために使うものと他の方のサイトに記述あったが、これに該当するのかは不明。
これら4ヶ所の入浴方法は、先ずは共同浴場近くの商店などで200円の「共通入浴券」を購入する。
これで4ヶ所すべてで入浴出来、最後になった共同浴場に置かれている箱に、その入浴券を投げ入れるシステムになっている。
今回宿泊した旅館末廣から徒歩で1~3分の近距離に、弘法の湯、天神の湯、石湯がある。
湯端の湯だけが、湯ノ岐川に沿ってそ5~6分歩いた、文字通り温泉街の端にぽつんとある。
しかし、すぐ近くに温泉神社そして旅館が数軒あり、逆にこちらが湯ノ花温泉温泉の発祥の地かもしれない。
グーグルマップで見ると「湯ノ花温泉」の名前は、この地に表示されている。
湯端の湯は、男女別の風呂と。地元住民専用風呂が併存している珍しい形態だ。
浴室は、床・下壁・風呂ともコンクリートを打ちっぱなしにしたいたってシンプルな造りで、温泉成分で全体が茶色に変色している。
温泉は源泉名が湯本の湯、泉質は無色無臭の単純温泉、源泉温度が53.6℃と表示あったので加水無しで注がれているのだろう。
この源泉は湯ノ花で一番古い湯で、山裾から湧きだしていることから、山腹に温泉神社を祭っている。
施設名 : 湯端(ゆばた)の湯 (入浴日:2012.10.15)
南会津町には「湯ノ花温泉」「木賊(とくさ)温泉」「小豆温泉」の他に2軒の日帰り施設がある。
湯ノ花温泉は、東北道西那須野塩原ICを起点として、塩原温泉郷を貫く国道400号に乗り西行し、その後国道121号、国道352号を経由、尾瀬・桧枝岐方面へ走って1時間30分、国道上の案内板に従って左折して5kmほど先にある。
周囲を1、500mから2,000mまでの山々に囲まれた長閑な山里にあり、街道沿いや南北に流れる只見川の支流・湯ノ岐川の両岸に、低層小規模の旅館や民宿20軒ほどが点在している。
しかし、高層・大型の旅館は一軒もなく、団体客が闊歩する様な風景は見られない。
無人の共同浴場が4ヶ所もあり、温泉好きの宿泊客にはなんとも嬉しい湯巡りが待っている。
また、登山やトレッキングをした後で、手軽に汗を流し、足の張りを解すことも出来る。
「遥かなる尾瀬♪」に源を発する只見川は、中流・下流部で水量日本一となる阿賀野川と合流する。
恐らく週末でもひっそりとしているであろう街道沿いの湯ノ花温泉。