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昭吉の湯 (静岡県)
   

大沢温泉に宿泊し、翌朝熱海温泉に向かう途中で立ち寄る温泉を2ヶ所探した。1ヶ所は太平洋を見下ろす眺望が評判の赤沢温泉、もう一ヶ所は掛け流しを基本に探したら、これまで聞いたことがない「昭吉の湯」という日帰り施設を見つけた。
下田市の北側にあり、ルートからそんなに外れていないのでこちらに向かうことにした。

ところでここの温泉名が分からない。手元の昭文社のガイドブックでも、温泉名の記述が無い。インターネットの他のサイトでは「温泉名なし」「剣持温泉」「横川温泉」の3種類が交錯している。
と言うわけで、いつもの記事の構成「所在地」「温泉名」「施設名」の3本立ての中抜きをすることにする。

天城峠から蛇行しながら下田に向かう国道414号線を南下、伊豆急行稲梓駅手前の箕作交差点を右折、西海岸の松崎に通ずる県道15号線に乗って西進し、下田セントラルホテルを通過する。

間もなく、観音温泉の案内板に従って左に折れて、すれ違いが難しい山道を進み、観音温泉手前で左折、急斜面の隘路・悪路を進んだ先の山の斜面に昭吉の湯が現れる。

昭吉の湯は、秘湯系の温泉巡りをされておられる方も「伊豆でこんな秘湯の気分を味わえるなんて!」と驚かれた温泉だ。

昭吉の湯は天城山系の南端、標高300m以上あると思われる山腹にある。

ようやく到着、まさか伊豆でこんな秘湯に遭遇するとは思わなかった
この感慨は私だけでなく、相互リンクしているしおりさん(秘境温泉・神秘の湯)が「伊豆にこんな秘湯があったのか、伊豆で一番気にいった温泉」とまで書かれている
同じく全国の秘湯を周っておられるせっとんさん(下道とことこ温泉巡り)も私の3ヶ月後に入浴されたが、「道中に手書きの案内板があったので何とかたどり着けたと言うのが実感です。」とかなり運転に神経を使われた様子が窺える。

所在地 : 下田市

住  所 下田市横川1066−24
電  話 0558−28−0457
交通機関 東名沼津ICから国道1・136・414号線などで約75km
伊豆急行下田駅からタクシーで20分
施  設(日帰り) 有料休憩所(700円)、駐車場(20台)
宿  泊 不可
外来入浴時間 8:00〜20:00時 
定休日 無休
泉 質 弱アルカリ性単純温泉(48℃)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴料金 大人700円 
入浴施設 露天風呂男1女(内湯も入浴できるようだ・・現地で確認ください)
浴室備品 シャンプー、ボディソープ類無し
観光スポット 下田市(吉田松陰寓寄処、下田海中水族館等)、下賀茂熱帯植物園、爪木崎、石廊崎
お土産・食事 食事は下田市で。
金目鯛(下田港水揚げ日本一)、干物、わさび漬け
近くの温泉 蓮台寺河内、下田、大沢、桜田温泉
下田市HP
観光協会HP
http://www.city.shimoda.shizuoka.jp/
http://www.shimoda-city.info/
雑記帳 上記したが、秘湯を多く巡って、かなりの隘路・悪路を経験されている方も、昭吉の湯に到着したときはかなりほっとされている。
これは、伊豆と言えば海のイメージ、まさかこんな急峻な山道・隘路を通るとは夢にも思っていなかった意外性からくる驚きだと思う。

500円だった入浴料金が700円になっていた。(人気があるのだろう、かなり強気の料金設定)。

休憩は別途700円が必要だが、露天風呂の前に野外の湯上がり処に使えるスペースがありこちらは無料だ。


他の方の記事を見ると、露天以外に管理棟内にある内湯を貸切で入浴させてもらっている方もおられる。

私も露天風呂が離れてあるとは思わず、玄関で靴を脱ごうとしたら「こっちの風呂に入るの?」と聞かれたので、内湯に入ることも可能と思われる。
しかし、別料金になるのか定かではない。

「休憩所」の看板。横に入浴・休憩料金が表示されていた。しかし入浴時間帯の表示は無し。

民家風の建物、ここに入って料金700円をおじさんに支払った。内湯がここにある。(後述)

駐車場から見た露天風呂。、かなりお金をかけた山門のような屋根に驚く。

脱衣場手前のスペース(休憩用?)。何故かあまり上手くない女性のヌード油絵が額に入れられて床に置いてあった。

このタイプの施設には珍しくシャワーがあった。(シャンプー類は無し)

湯の温度は適温、泉質が単純温泉だが、pHが高いアルカリ性のため相当のぬるすべ感、女性が好む泉質だ。飲泉の許可を取っているのだろうか、プラスティックのコップが置いてあった。源泉温度が48℃、加水・加温なしかもしれない。

             吉田松陰寓寄処
幕末期、ペリー艦隊に便乗し海外渡航を企てた吉田松陰が一時滞在した蓮台寺温泉にある茅葺きの家。

施設名 : 昭吉の湯 (入浴日:2009.1.5) 

立つと幾重にも連なる伊豆の山々が見渡せて爽快だ

太い柱と梁に支えられた屋根の下に、格調高い伊豆石(見た目は大谷石に酷似)造りの露天風呂10人以上がゆったり入れるだろう。

下田市は伊豆半島の南東部に位置し、天城山系の南端から太平洋に至る自然に恵まれた町だ。
市域の8割を占める山々と50kmにおよぶ海岸線が美しい景観を作り上げている。

年平均気温が17℃と温暖、降水量も1900mmと多く、亜熱帯系の草花や果実を楽しむことが出来、夏は白浜・柿崎・入田・吉佐美等の海水浴場が混みあう。
また、平野部には蓮台寺・下田・河内温泉などの温泉が湯煙を上げている。

下田は歴史上、所謂「下田条約」が結ばれたことで知られている。
江戸末期、欧米列国が江戸幕府に開港・開国を迫り、1854年(安政元年)、米国・ペリー提督は再び艦隊を率いて神奈川の沖に錨を下ろした。
幕府はついに日米和親条約を結び、ここ下田港と函館港に外国船の出入りを許した。
これに基づき、ペリー提督は7隻の軍艦とともに下田港に入港し、和親条約の細かな取り決めを幕府と結んだ。
これが下田条約である。