箱根・芦ノ湖・・・成川美術館から撮影

左が女性、右が男性入口。脱衣場・浴室とも人が多くて撮影できなかった。


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ここの路地の一角が壊されたそうで(2010年4月視認))、風景が変わっていると、ままねの湯を紹介下さった「ふらぴょんさん」から連絡がありました。

狭い路地の奥にある「ままねの湯」

温泉名 : 湯河原(ゆがわら)温泉

施設名 : ままねの湯 (入浴日:2010.2.1)

温泉ファンなら知る人ぞ知る湯治宿。こんな宿がスノッブなイメージを持つ湯河原温泉にいまだ存在するのが信じられない。

風呂への入口にはオレンジ色のカーテンが垂れていて左が女湯、右手が男湯だ。
どうやら入浴料金の200円は、脱衣場にある箱に投げ入れるようだが、要領がわからず、たまたま来たおばさんにこれを支払った。

簡素な脱衣場から浴室に入ると驚いた。中央に1mx3mほどの細長い石造りの湯船の周りに先客が7、8人。全員がどどったり座禅のように足を組んで沈思黙考したりして周囲は静寂が広がり、湯船に入っている人は皆無。

とにかく風呂に浸からないと記事も書けないので、どどの間を掻き分けるようにして浴槽に身を沈めたが、予想していた通りの激熱。
しかしすぐに飛び出ては温泉マニアの前で赤っ恥、ぐっとこらえて1分間、その後は余裕綽々の態度を見せて風呂から上がった。

温泉は泉温82℃のナトリウム・カルシウムー塩化物・硫酸塩温泉、これを加水無しでしかも風呂の中で落しているので、いくら絞っても熱いのはやむを得ない。

藤木川を跨ぐ藤木橋を渡って対岸に渡り、細い道を右手に進むとままねの湯の駐車場が左手に見えてくる。ここがままねの湯かと思ったがさにあらず、そこから少し歩いて左折、右手すぐの路地の奥にままねの湯がある。

大きな「ままねの湯」の看板の先、階段を上がると玄関となるが立ち寄り湯の場合はこちらからでなく、左手の階段を下った先の入口から入る。
純和風の高級旅館・割烹旅館が建ち並ぶ湯河原温泉だが、ままねの湯は湯河原温泉にこんな湯治宿があるのかと驚く湯治専門の宿だ。
隣に300年の歴史を誇る湯河原最古の宿「上野屋」があることから分かるように、ままねの湯がある一帯は温泉場と呼ばれる湯河原温泉発祥の地である。狭い路地が入り組んでいて、宿泊した伊藤屋で予め道を聞いておかねば辿りつけなかっただろう。

市販の温泉ガイドブックには紹介されていないが、温泉マニアには良く知られた「湯河原温泉の秘湯」で、わたしもその存在を読者の方から教えられるまで全く知らなかった。

ところで「ままね」とはどういう意味だろうか、いろいろ調べたが分からない。唯一、近くの箱根湯本温泉「ますとみ旅館」に「ままね湯」と名づけられた源泉があり、その意味が記載されていた。
「まま」とは田んぼのあぜ道のように盛り上がった土手の方言で、“ままね”とはままの根っこのこと。“まま”に似た岩盤奥の深くから湧き出す湯の様をみて先代が“まゝね湯”と名づけました」。
これを読んでも意味は良く分からないが、これ以上の詮索は止めておく。

所在地 : 足柄下郡湯河原町 

湯河原温泉の一部の旅館は千歳川を隔てて静岡県熱海市の市域にあり、この部分を伊豆湯河原温泉と呼ぶこともある。

東京駅から特急「踊り子号」に乗車して僅か1時間15分で湯河原駅に到着する。駅から少し離れた藤木川の浅い渓谷沿いに旅館が点在する。
すぐ近くの熱海と違って和風のしっとりした旅館が多く、歓楽的要素が少ないので、関東在住の人にはスノッブな大人の温泉地というイメージが定着しているのではなかろうか。


湯河原温泉の歴史は古く、万葉集で唯一詠われた温泉だ。

平安末期には源平合戦の舞台になり、源頼朝ゆかりの史跡が多い湯河原だが、温泉地として知られるようになったのは江戸時代後期のことだ
明治に入ると温暖な気候と温泉に恵まれた湯河原に多くの文人が訪れるようになり、国木田独歩・夏目漱石・芥川龍之介・島崎藤村などが。昭和に入ると大岡昇平・小林秀雄・丹羽文雄・獅子文六・石川達三など錚々たる文人が滞在している。

足柄下郡は神奈川県西部にあり、人口は48,000人余り、箱根町・湯河原町・真鶴町の3町から成る。

郡域には県あるいは関東を代表する、というより日本を代表する箱根温泉郷と湯河原温泉という2大温泉を持つ。
同じ郡にあるということで、温泉ガイドブックなどで湯河原温泉は、箱根の次に紹介されることが多い。

湯河原町は、人口26,000人余、JR東海道線で東京から約100kmの距離にある。
東に相模湾を望み、三方を箱根外輪山や伊豆・熱海の山々に囲まれ、1年を通じて気候温暖、風光明媚な保養地と知られている。

町内を2本の川が流れ、鞍掛山に源を発する千歳川は、神奈川県と静岡県の県境であり、川を渡ると静岡県の熱海市に入る。

もう一本の川、南郷山に源を発する新崎川とが造った沖積地に展開する穏やかな丘陵地だ。

データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
住 所 神奈川県足柄下郡湯河原町宮上616
電 話 0465−62−2206
交通機関 ・西湘バイパス石橋ICから国道135、県道75を湯河原パークウエイ方面へ約15km
(表通りはこのルートだが、渋滞回避ルートである小田原市から箱根町を経由し湯河原町に至る、延長15.8kmの観光有料道路・箱根ターンパイクを利用する方が早くて快適だ。)
・JR東海道本線湯河原駅からバスで11分分、藤木橋下車徒歩3分
宿 泊 湯治専門宿 10室 5,400円程度(詳細不明)
泉 質 ナトリウム・カルシウムー塩化物・硫酸塩泉(温泉質名:含石膏弱食塩泉)、源泉温度82.8℃ pH8.4
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
施設(日帰り) 有料休憩所あり
立ち寄り入浴時間 8時〜20時
入浴料金(日帰り) 大人200円
定休日 毎月10日・20日・30日らしい(確認せず)
風 呂 男女別内湯各1
観光スポット 万葉公園、町立湯河原美術館、湯河原梅林、箱根、芦ノ湖、、大観山(富士山眺望素晴らしい)、熱海梅林、MOA美術館
近くの温泉 箱根温泉郷熱海温泉網代温泉
湯河原町HP
観光協会HP
旅館組合HP
http://www.town.yugawara.kanagawa.jp/
http://www.yugawara.or.jp/
http://www.yugawaraonsen.or.jp/

藤木川沿いに宿が点在する。ペンションを含めて90ヶ所近い宿泊施設がある大温泉地だ。

湯河原温泉 ままねの湯 (神奈川県)