鬼怒川の渓谷に建てられた女夫淵温泉。
(写真は翌朝撮影)
上高地のシンボル・河童橋から穂高連峰を望む
大正池
翌朝、マイカーは入れないので、タクシーで上高地に向かった。
● 上高地・・・日本一の山岳風景を誇る上高地をほぼ50年ぶりに訪れた。
例によって両親の介護・看護のために奈良・東京を往復。今回、往路には上高地周辺の温泉を巡り、復路は奈良と逆方向の北に向かった。
福島県南部の名湯の呼び声高い甲子温泉・二岐温泉を巡り、2日目は関東最後の秘湯と言われる奥鬼怒温泉郷の入口にある女夫淵温泉に宿泊した。
● 郡上八幡 (岐阜県)
城下町の郡上八幡(ぐじょうはちまん)は、毎年7月上旬から9月上旬にかけて行われる郡上踊りで知られる。
観光スポットの名水百選に選ばれた宗祇水(そうぎすい)
● 坂巻温泉・坂巻温泉旅館(長野県) ・・・日本秘湯を守る会の会員旅館。上高地・乗鞍などの観光に便利。 
国道158号線沿いなのに通り過ぎてしまうロケーション。
惜しみなく湯が流れ出ていた。
荒々しい渓谷・断崖を見ながら入浴。
● 中の湯温泉・中の湯温泉旅館・・・ここも日本秘湯を守る会の旅館
坂巻温泉から中の湯温泉へ。
国道158号線、前方が坂巻温泉・松本側。
ト伝の湯(後述)前からの撮影。下を梓川の急流が流れる。左側が上高地への道。(一般車両侵入禁止)
国道158号線の旧道を登って標高1500mを越える高所にある。瀟洒な造りに驚く。
チェックインは家内に任せ、宿の車で中の湯温泉旅館が所有する「ト伝の湯」に送ってもらう。
ここにに宿泊した目的の半分がト伝の湯に入浴するためだ。
ロビーからの風景。霞沢岳(標高2.646m)の重量感ある山容が眼前に迫ってくる。
先ほど通り過ぎた梓川を跨ぐ橋の横にある湯小屋。
橋の反対側の売店でカギを管理している。
1人で入浴すると少々寂しい。閉所恐怖症にはお薦めできない岩窟風呂だ。
大きな目的を達成できて、また宿の車で旅館に戻る。
掛け流しの内湯
標高1500mの爽快な入浴
9月15日(土曜日)
慌しい上高地観光を済ませて東京へ。
国道158号線で松本に向かう。次から次に現れる暗くて狭いトンネル
● 甲子温泉旅館大黒屋・・・日本秘湯を守る会会員旅館。温泉教授松田忠徳氏激賞の風呂がある。
有名な大岩風呂、5年かかって夢を果たした。
秘湯の雰囲気タップリの周囲とアプローチ。
甲子大橋。国道289号線は、まるで甲子温泉専用国道のようにここで途切れる。
この橋の向こうに甲子山を貫いて4000mを超える長いトンネルが建設中だ。
間もなく山向こうの同じ国道289号線と繋がり、国道118・121号線(会津西街道に出られるようになる。
ーーーーーーー2週間介護・看護ーーーーーーー
東京に到着
中央道で南下、勝沼ICで下りてブドウを買いに行ったら、最後のモモが売られていて、リンゴ・ブドウ・モモ揃い踏みで購入という珍しい経験をした。
中央道の松本IC手前でリンゴ園で土産を買う。
白河ICで下りて国289号線で山の中に入って行く。新甲子温泉までは両側で2車線の整備された道路だ。
東北自動車道・那須高原SAで見かけた鮎の塩焼き
東京・目黒区の実家を9時出発、環七・外環自動車道練馬IC経由で東北自動車道へ。
2006年10月1日(日曜日)
● ト伝(ぼくでん)の湯 (長野県)
● さわんど温泉・木漏れ日の湯 (長野県)・・・上高地への入口、さわんど駐車場・バスターミナルの前にある日帰り施設。
素朴な日帰り施設だったが源泉掛け流し。
再び東北自動車道に戻り、郡山JCTで磐越自動車道に乗り換えて磐梯熱海ICで下りる。
快適な母成グリーンライン(無料)で中ノ沢温泉へ。
途中越える母成峠(972m)は慶応4年に土方歳三率いる会津新選組を中心とした東軍800名と西軍3000名が決戦を行なった古戦場として知られている。

● 中ノ沢温泉・御宿万葉亭・・・翌日の移動と掛け流しで選んだ旅館だったが大当たりだった。  
御宿万葉亭(小川屋旅館の別館)は県道から一歩奥まった林の中にあり、純和風で瀟洒な佇まいを見せている。
横を流れる渓流からは瀬音が聞こえてくる。
一度に10人くらいが入浴できるが内湯。浴室内はすべて木造で木の温もりが素晴らしい。
珍しく露天風呂も木造。林に囲まれ、心身とも癒される。
贅沢な造りではないが、雑然とは無縁な館内。塵一つなく清掃され、館内に敷かれた絨毯には染み一つ無い。
館内いたるところに鉢植えの植物が置かれている。
風呂は掛け流し。
宿から7km程離れた活火山・安達太良山(日本百名山)の沼の平、障子が岩と呼ばれる溶岩の烈口から湧出している温泉を源泉としている。
料理は地元の食材を使い、郷土色を適当に配した料理で質量とも合格点、十分に楽しめた。
10月2日(月曜日)
この日は、会津西街道を南下して奥鬼怒温泉郷に入る。
白虎隊の悲話、戊辰の役の舞台・鶴ヶ城観光
国道118号線(会津西街道)沿いの蕎麦処「自由人」で名物のネギ(丸齧り)蕎麦を取る。豪快にネギを丸齧りしながらソバを食べる。コーヒー・ソバガキ付きで1,300円
東山温泉で旅館を経営されていた上品なご夫妻が自宅を開放して営業している。温泉や地元の話で、1時間以上過ごしてしまった。
店名 : 自遊人
住所 : 会津若松市大戸町上三寄南原321−1
電話 : 0242−92−−3850
ご夫妻から頂いた会津の民芸品・起き上がり小法師

昨年(2006年)に民主党がライブドア事件めぐる「偽メール事件」で党の信頼が揺らぎ前原誠司代表(当時)の進退問題にまで発展した。

その折に会津出身のズーズー便代議士・渡部恒三さんが「郷里の会津の名物を持ってきた」とこの起き上がり小法師を、前原代表や鳩山由紀夫・菅直人・小沢一郎代議士などにプレゼントした。
ところが前原代表がもらった起き上がり小法師だけ起きなかった。
そのため、座が凍りついたシーンがテレビで放映された。
この事件のあと前原は代表を辞任した。


私達も10個ほどを試してみたが、2,3個が立ち上がらなかった。どうやら渡部代議士の陰謀ではないらしい。

再び会津西街道を南下する。
芦の牧温泉を通過する。
国道118号線から離れて、二岐温泉への道を辿る。立派な2車線の道に驚く。
温泉教授・松田忠徳氏の「日本百名湯」に選ばれた。オーナーは「日本秘湯を守る会」会長。
●二岐温泉・あすなろ大丸荘 (福島県)・・・温泉教授松田忠徳氏の「日本百名湯」の一つ。
大丸あすなろ荘の駐車場から玄関に向かうアプローチ藍染の暖簾がかかった棟門が出迎える。
渓流沿いの露天風呂
有名な岩風呂。天然の岩床には不気味な穴が2,3ヶ所ある。そこに足を置くと吸い込まれそうで不気味。
その穴から温泉が自噴して波紋が起きた。
● 大内宿(福島県)・・・茅葺の元旅籠が数十軒軒を連ねていて、江戸時代にタイムスリップする。
近くに素朴な岩瀬湯本温泉があるが、時間がないので涙を呑んで通過。
観光スポット・大内宿に向かう。
江戸時代の面影を残す大内宿はかつての会津西街道の宿場町。現在も街道沿いに、約40軒の茅葺き民家が当時の面影を残して並ぶ。国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。
大内宿の観光を終えて、ナビを女夫淵温泉にセットしたらまだ100km残っていて愕然とする。
国道121号線を一路南下して栃木に向かう。
栃木県との県境にある「道の駅たじま」で小休止。
ここで、温泉仲間で大阪・高石市在住のARご夫妻と遭遇。尾瀬を周られたそうで、その偶然に、お互いが驚いた。
10月3日(火曜日)
遅い到着だったので、内湯に入っただけ。名物の露天風呂には早朝に入浴した。
女性専用の2つを除く10ヶ所の混浴風呂を独占して豪勢な入浴。
全部に浸かろうと思って、カラスの行水並で、次から次へと渡り歩いた。
一番大きな大黒天の湯
全部で12の風呂がある。
9時過ぎに、ホテルを出る。
快晴、昨日の往路と比べたら、運転はずっと楽だった。
時々1車線、1.5車線の道になる。
女夫淵温泉から鬼怒川温泉まで、このバスで1時間50分。
対岸に見えた蛇王の滝
再び川治ダムの堰堤を走って川治温泉へ。
● 川治温泉・薬師の湯 (栃木県)
関東有数の大温泉地・鬼怒川温泉に隠れて、あまり知られていないが、旅館10数軒を有する川治温泉。対岸の旅館群から丸見えの共同浴場に浸かった。
この日、どこかでもう一泊して帰るつもりだったが、2日間で温泉と観光を満喫したので予定を変更して自宅に帰ることにした。
東北道から中央道に出て合計700kmを走り、午後8時、奈良に帰着した。
上高地周辺&福島・栃木の名湯巡り 
走行距離 :往復 1,720km 
途中、気分を変えて郡上八幡に寄ることにする。
東海北陸自動車道は片側1車線部分が多い。
奈良を8時前に出発。
いつもの通り有料の京奈和道路・京滋バイパスを利用して名神高速に乗り、一の宮JCTで東海北陸自動車道に乗り換えて飛騨清見ICに向かう。
2006年9月15日(金曜日)
岐阜県側から安房トンネルを抜けて間もなく坂巻温泉に到着する。
飛騨清見ICで下りて、国道158号線に乗る。
今回は途中の高山観光や(勿体無いが)奥飛騨温泉郷の立ち寄りは行わない。
過去に何回となく通り過ぎたさわんど温泉で、ようやく入浴を果たした。
川治ダムの上を通って、30km先の女夫淵温泉に向かう。この先は、地図上では髪の毛のような細い道、かなり緊張して運転する。、
道中の三分の二は想像してたより整備された道だったがこの先で1・5車線、1車線の道が断続的に現れた。
その上、夕闇が迫り、雨も降り出して、久しぶりに緊張したドライブを経験した。
真っ暗になった午後6時過ぎにやっとホテルに到着した。
● 女夫淵(めおとぶち)温泉・女夫淵温泉ホテル (栃木県)
奥鬼怒温泉郷は、関東最後の秘湯と言われている。

温泉郷には、徒歩で1時間20分から2時間前後歩かないと到達できない「加仁湯(かにゆ)」「八丁湯」「手白沢(てしろさわ)」「日光沢」の四つの温泉は文句なく含まれる。

問題は、今回泊まった女夫淵(めおとぶち)温泉が含まれるかだ。
ガイドブックによれば、含まれるものと含まれないものの両方がある。
しかし、鬼怒川温泉からバスで1時間50分ほどかかるし、マイカーでも少々怖い部分もある県道を40kmほど、優に1時間はかかる運転をしなければならない。。
アクセスの不便さからは、いくら乗り物で行けるとしても立派な秘湯だ。
ここでは女夫淵温泉は、奥鬼怒温泉郷に含まれることにしたい。