左が宿泊した「琥珀」、右側にワンランク上の「あかがね」
本館から60m、徒歩1分の距離に2戸の離れ。
狭い温泉本通りの奥に、暖簾をかかげる橋津屋。右岸の大きな宿とは対照的な佇まいだ。
創業が江戸時代中期で創業約300年。三朝温泉きっての老舗の宿だ。
三朝温泉 木造りの宿 橋津屋 (鳥取県) |
中国山地・三徳山の麓、三徳川(地元では三朝川と呼ぶ)の両岸に大小20数軒の和風旅館が建ち並ぶ三朝温泉は、鳥取県ばかりでなく山陰を代表する名湯と言って良い。
三徳川を跨ぐ三朝橋の左岸が温泉発祥の地で、車一台がようやくの通りの両側に、木屋旅館、橋津屋など老舗の小さな旅館や食事処・スナック・射的場などが立ち並んでいて、昔ながらの温泉街風情を残している。
一方、反対の右岸には万翠楼、依山楼岩崎、三朝館、大橋旅館など、高級・大型旅館が点在し、左岸とは別の温泉地と勘違いしてしまうほどだ。
共同浴場は三朝温泉発祥の「株湯」と三朝橋の袂にある「たまわりの湯」、それに三徳川の河原にある無料の混浴露天風呂「河原風呂」の3つがある。
温泉は、高濃度のラドン含有量を誇る世界屈指の放射能泉だ。ラドンとは、ラジウムが分解されて生じる弱い放射線で、身体に浴びると新陳代謝が活発になり、免疫力や自然治癒力が高まる効果があるようで、すぐ近くには岡山大学病院三朝医療センターがあり、温泉療法の専門医がいる。。
珍しい木材を使った「高野槇八角風呂」。45分1室1300円。日帰り入浴は同2000円。
もう一ヶ所の桧長角風呂は、桧の長方形風呂と石造りの露天風呂があって、1室1800円、日帰り客は同3000円。
こちらは、三朝共同源泉を落している。
中国地方を代表する名湯・三朝温泉は、世界有数の放射能泉で知られ、三徳川(三朝川)の両岸に20数軒の旅館が立ち並ぶ。
三朝温泉発祥の地ともいうべき温泉本通り沿い、以前に宿泊した木屋旅館の先にある橋津屋(はしづや)は、約300年前の享保年間(1716年〜1735年)創業、三朝温泉きっての老舗宿だ。
今回は家内が手術・長期治療後の初めての旅、我が家の標準料金を大幅に超える露天風呂付きの離れに宿泊した。
所在地 : 東伯郡三朝町三朝(とうはくぐん みささちょう みささ) |
東伯郡は伯耆(ほうき)国の東部であることに由来している。
三朝町は、鳥取県中央部にあり、県下で2番目に大きな町である。
三朝町には自慢するものが2つある。三徳山三佛寺の投入堂と三朝温泉だ。
三徳山は標高900m、山全体が国の名勝・史跡に指定されており、2014年3月、一部地域が大山隠岐岐国立公園に編入された。
三佛寺はその三徳山に境内を持ち、寺伝によると、慶雲三年(706)に修験道の開祖である役小角(えんのおづぬ) が三弁の蓮花を散らしたところ、その一弁がここに落ちたので(他に伊予・石槌山と大和・吉野)、堂宇を建てて修験の行場にしたと言われている。
その奥院である投入堂は平安時代の建築、垂直に切り立った絶壁の僅かな凹みに建てられた異色の建築物で国宝に指定されている。
投入堂を間近に見るためには、死者も出た厳しい山道を登らないといけない。このため、参拝前は服装と靴のチェックを入山前に受けなければならない。
三徳川の両岸に三朝温泉の新旧・大小の旅館が建ち並ぶ。写真の右岸は、依山楼岩崎(右)、万翠楼(左)、三朝館、斉木別館など、中大型旅館が立ち並ぶ。
家内の手術・治療後の初めての宿泊だったので、奮発して、本館から徒歩1分にある離れの一つ、「琥珀」に宿泊した。
平屋・庭園付きの離れで、和室8畳、洋室ツイン(シモンズベッド)18畳、温泉露天風呂・温泉内湯付きで、料金は、6月の平日、2人1室1人26,000円。家内からは勿体ない、と叱責を受けた。
洗面所はシンクが2ヶ所、加湿器、湯沸かしポットコーヒーサーバー、アメニティ類も充実。
館名の通り、木材がふんだんに使われているロビー周辺の風景。床はどこも畳敷きで心地よい。
女性には色浴衣サービス。
8畳和室、足腰悪いので利用ゼロ。
温泉の洋式バスタブ。
バラを投入。少々気恥ずかしい。
先付け:酒肴三種(もづく・ゴマ豆腐・タコ)
離れ湯 雨情
朝食:夕食と違って宿泊料金に見合った豪華なものだった。
料理は個室の食事処(テーブル・椅子)で取ったが、スタンダードプランの時はどうなるか不明。
部屋と風呂は、宿泊料金相応だったが、夕食に関しては若干物足りなかった。
たしかに幾つかの高級食材が使われていたが、手間をかけた、あるいは、見た目も楽しめる料理が少なかった。
またお造りの次の料理まで30分も時間が空いたのが不満だ。
内湯は蔵造りの湯屋で温もりがある。一方、床と浴槽は対照的に、石板を敷いた造りで硬質な雰囲気。7〜8人が一度に入れる規模で、ゆったりした入浴が出来る。
内湯から繋がる八角形の露天風呂で、こちらも石板造り。屋根がついていて、全天候型。
本館から1分足らずの所にある内湯と露天風呂。男女交代制で宿泊者は必ず入浴出来る。
湯殿 岩の音
じゃらんクチコミ総合4.2(2015年11月8日現在)
部 屋 | 4.0 | 風 呂 | 4.3 |
朝 食 | 4.1 | 夕 食 | 4.4 |
接客・サービス | 4.4 | 清潔感 | 4.3 |
当館は自家源泉と三朝共同源泉の2本を使用している。泉質は、「単純弱放射能線」と「含む放射能ーナトリウム・塩化物温泉」。
湯量は豊富なようで、どこの風呂もかけ流しだ。
庭園に設けられた温泉露天風呂。前方はソファが置かれたベランダ。
洋室18畳、ベッドはシモンズ、それに飛騨家具。
離れ特別室 別邸月代 スイートルーム 琥珀
住 所 | 鳥取県東伯郡三朝町三朝886 |
電 話 | 0858−43−0719 |
交通機関 | 米子自動車道湯原ICから約40km JR山陰本線倉吉駅から日ノ丸バス三朝温泉方面行きで20分三朝温泉下車。 |
宿 泊 | 10室(内離れスイート2室) 料金は時期により11,000円前後からのプラン有り 最新・詳細情報は、宿のHPを参照のこと。 |
日帰り入浴 | 貸切風呂2ヶ所のみ利用可 15時〜21時30分 (45分1室) 桧の湯 3,000円 槇の湯2,000円 |
泉 質 | 自家源泉と三朝共同源泉を使用。 単純弱放射能線及び含む放射能ーナトリウム・塩化物温泉 |
入浴施設 | (宿泊者) 男女別内湯各1、男女交代内湯・露天風呂各1、貸切風呂2(有料) |
観光スポット | 三徳山三佛寺(投入堂)、倉吉市、小鹿渓、大山、鳥取市、蒜山高原 |
お土産・食事 | 温泉本通りに店舗有り |
近くの温泉 | 関金温泉、吉岡温泉、鹿野温泉、東郷温泉、はわい温泉、浜村温泉、湯原温泉 |
三朝町HP 観光協会HP 旅館組合HP 三徳山三佛寺HP 橋津屋HP |
http://www.town.misasa.tottori.jp/ http://www.misasa-navi.jp/ http://spa-misasa.jp/ http://www.mitokusan.jp/ http://www.hashizuya.co.jp/ |
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に旅館HPなどでご確認ください。) |
中国地方で好みの温泉と言えば三朝温泉だ。
最初に、旅館大橋に宿泊、次いで木屋旅館そして今回、橋津屋に宿泊した。三館に共通するのは木造の和風老舗旅館であることだ。
三朝温泉御三家と言えば、右岸に立ち並ぶ大型の斉木別館・依山楼岩崎・万翠楼だが、こちらの方は立ち寄り湯で済ませている。
貸切風呂
この記事作成のため、2ヶ所ある貸切風呂の内、安い方のこちらに入浴した。
「木屋」の貸切風呂「楽泉の湯」。手掘りで地下2mから湧出、源泉の真上にあるため、天然の床暖房になっている。
恐らく最近改修されたと思われるカラン付近。
施設名:木造りの宿 橋津(はしづ)屋 (宿泊日:2015.6.4) |
三徳川の左岸は、三朝温泉発祥の地。車一台がやっとの温泉本通りは昼と夜の風景がある。この通り沿いに前回宿泊した木屋旅館、その先に今回宿泊した橋津屋が立つ。
温泉名 :三朝(みささ)温泉 |
本館の半地下にある「湯殿 岩の音」は、周囲に岩が積まれ、3〜4人規模の大きさ。床は温泉成分で濃い赤に変化、岩石は白くなり、浴槽の床は分厚い板が敷かれていて風情満点だ。
この風呂は、「手掘り」との解説があったので、源泉が真下にあって、浅いのだろう。すぐ近くの老舗の宿「木屋」でも、手掘りの風呂があった。
日帰り入浴は2ヶ所の貸切風呂のみで、ここは利用出来ない。
食前酒:季節の果実酒(スイカ)
これまでで最上の浴衣。
水菓子:季節のデザート
酢の物:季節の酢の物
温物:和牛しゃぶしゃぶ
蒸し物(季節の炊合せ)
揚物:季節の揚げ物(べったりで、食感も重かった)
台物:岩牡蠣の宝楽焼き
造り:春の割鮮盛合せ(飛魚・鯛・トロ・サザエ・エビ)