最近造られた飲泉所。2種類の源泉のどちらが飲めるのか不明。
廊下と脱衣所のガラスの扉も湯気で運ばれたのだろうか、温泉成分が付着して真っ白になっている。
風呂は地下へ下りて行く。地下に降りて行く風呂は、もともと源泉湧出場所の上か近くに風呂が造られたケースが多い。
梶原の湯の湯口。こちらの本来の温泉温度は40℃足らずなのでだが、湯が41〜2℃はあったので加温をしているかもしれない。
噴きだし中の間欠泉。周囲は温泉成分が付着して白く盛り上がっている。湧出温泉が50℃以上、風呂の中でも45℃は超えていた。口に含むとはじめ塩味、続いて苦味。
ゑびすやは賄い(食事付き)の部屋が10室(平日1人8,550円〜13,800円)、自炊部屋が3室(3,880円〜4,510円)、元湯温泉の中で最もこじんまりした家庭的な宿で、湯治宿の雰囲気を色濃く残している。
露天風呂は無く、内湯のみで混浴と女性専用がある。
混浴は温泉マニアには知られた浴室で、2つの木造浴槽が接していて、両方とも温泉成分が床や浴槽に付着してなんとも風情がある。
風呂の一方が梶原の湯で、泉温が40℃弱のナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩・塩化物温泉。
もう一方が弘法の湯で泉温が52℃の含硫黄ーナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉、浴槽でも45℃はあり、浸かるのに覚悟が要る。こちらは間欠泉で、5、6分間隔で、竹筒の湯口から突然温泉がどぼどばと吹き出し、しばらくして、突然止まって沈黙してしまう。
両方とも硫黄成分でだろう白濁し、硫化水素臭が強くて極上の湯だ。
一緒に入浴した3人は何れも栃木県在住、中でも1人は自分の育った芳賀町近隣の方、温い方の梶原の湯に浸かりながらローカルな話に及んで楽しい入浴となった。
住 所 | 栃木県那須塩原市湯本塩原153 |
電 話 | 0287−32−3221 |
交通機関 | 東北自動車道西那須野塩原ICから国道400号線等で約30km 東北新幹線那須塩原駅からバスで60分、塩原温泉バスターミナル下車、タクシーで13分 塩原温泉バスターミナルから市営バス、上三依塩原温泉口駅行きで元湯温泉口下車 |
施 設(立ち寄り) | ロビー、駐車場(30台程度) |
宿 泊 | 13室 : 賄い(食事付き)部屋 10室 自炊部屋 3室 平日:1人2食付き 8,550円〜13,800円(消費税、入湯税込) 休前日:1人2食付き9,600円〜13,800円(消費税、入湯税込) (年末年始・GWは別料金) 完全自炊 1人3、880円 半自炊4,510円(2013年3月現在) 詳細・最新情報はゑびすやHP参照 |
泉 質 | ・弘法の湯:含硫黄ーナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉(52℃ 20.8L/分 pH6.7 無色澄明 硫化水素臭 はじめ塩味後に苦味) ・梶原の湯:ナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩・塩化物温泉(39.9℃ 13.6L/分 無色澄明 強い硫化水素臭 pH6.5)) |
適応症 | 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
立ち寄り入浴時間 | AM11:00〜PM3:00 |
定休日 | 無休 |
入浴料金 | 大人500円 子供300円 |
入浴施設 | 内湯 : 混浴(梶原の湯 源泉38℃ 弘法の湯 源泉52℃)1 女性1 |
浴室備品 | 内湯はシャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー |
観光スポット | もみじ谷大吊橋、回顧の吊橋、稚児ヶ淵、千本松牧場、回顧の滝、龍化の滝 |
お土産・食事 | 食事は国道400号線沿い |
近くの温泉 | 塩原11湯、鬼怒川温泉、那須温泉郷、川治温泉 |
那須塩原市HP 旅館組合HP ゑびすやHP |
http://www.city.nasushiobara.lg.jp/ http://www.siobara.or.jp/ http://www4.ocn.ne.jp/~ebisuya3/ |
塩原温泉郷は、渓谷美を誇る箒川及びその源流に沿って多数の温泉が点在し、これを「塩原11湯」と呼ぶ。
東北自動車道西那須野塩原ICから国道400号線に乗って西へ進むと、最初に現れる「大網温泉」から始まって、「福渡」「塩釜」「塩の湯」「畑下」「門前」「古町」「中塩原」「元湯」「新湯」までの11湯である。
何れも湯量が豊富でかけ流し、昔ながらの雰囲気を保つ素朴な宿が多く、その数は70軒ほど、年間120万人が訪れる大温泉地だ。
元湯温泉は箒川に沿って走る国道400号線からそれて、ヘアピンカーブが続く山道を4kmほど進んだ先にあり温泉郷の中では秘湯度が最も高い。
塩原温泉郷は大同年間(806年〜810年)に赤川河畔に湧く温泉が最初に発見され、最近開湯1300年を迎えた。
ここが現在の元湯温泉で、塩原温泉郷発祥の地となる。
かっては元湯千軒と呼称されるほど栄えたが、万治2年(1659年)の大地震で埋没してしまった。
しかし、温泉神社を再建したときに再び温泉が湧出し、現在は温泉好きを唸らせる風呂を持つ3軒の宿、元泉館・ゑびすや・大出館が営業している。
手作り感一杯の日帰り入浴案内。大人500円、入浴時間はここに掲示ないが午前11時〜午後3時迄。
オールドファッションな雰囲気がマニアにはたまらないだろう。
ゑびすや正面。
弘法の湯の竹筒から間欠泉が吹き出ている。文字通り突然噴き出して突然止まる。緑色は硫黄分の経時変化の為だろう。
間欠泉が噴出中に45℃を超える弘法の湯入浴の写真を撮ってもらったが、手ぶれで入浴証拠写真とならなかった。
必要最低限の物が置いてある洗い場。シャワーも一基しか無い。
弘法の湯を真上から撮影。周囲の板壁を含めてマニアが湯船風景になっている。
温泉マニアに知られた混浴の内湯は、異なった源泉が一度に味わえる。手前が梶原の湯で42℃ほど、前方が弘法の湯で45℃ほどの高温。(地元3人の方の了承を得て撮影)
2005年1月1日付けで黒磯市・西那須野町・塩原町が合併して那須塩原市が誕生した。
市は広大な那須野が原の北西一帯を占め、東京から150km圏の距離にある。
旧塩原町の西側、塩原地区は那須火山帯の山岳地帯で、湯量豊富な塩原温泉郷をはじめ板室温泉・三斗小屋温泉などが湯煙を上げている。
関東を代表する温泉地の一つ塩原温泉郷は1000m級の山々に囲まれ、 町の中央を箒川が流れ、多数の滝や渓谷が塩原温泉郷の素晴らしい景勝を作り上げている。
標高500m以上の高冷渓谷地帯にあるため、秋の紅葉は見事だ。
特に、日光方面から鬼怒川を経由する「日塩もみじライン」沿いは、季節になると全山が錦綾なす紅葉の名所である。
また酪農が盛んで、生乳の粗生産額は、本州で第一位(全国で第4位)を誇っている。第4位)を誇っている。
施設名 : ゑびすや (入浴日:2012.10.15)
那珂川の支流、箒川沿いの塩原温泉郷。写真右側は、かって宿泊した塩釜温泉 彩つむぎ。中央は姉妹館のホテル明賀屋だが休館した。