施設名 : 小梨の湯 笹屋 (入浴日:2009.10.23)

白骨温泉 小梨の湯 笹屋 (長野県)

小梨の湯笹屋は白骨温泉の最奥・最高所、泡の湯から至近にあって、白樺と小梨の林に囲まれた女性好みの小さな温泉宿だ。

「安曇」は歴史的に興味深い名前だ。

古代、同じ海人族の宗像族(宗像神社)は大和朝廷に帰属し、反抗した安曇族は戦いに破れて各地に散った。
安曇族の後裔が移り住んだ安曇、阿曇、安津見、渥美、渥見などの地名の一つが、ここの安曇という説があるからだ。

松本市の西方に位置する安曇は岐阜県に接し、槍ヶ岳・穂高岳・乗鞍岳などの山岳地帯から標高660m〜1、500mの乗鞍高原に及んでいる。

もともとは安曇村で、日本を代表する山岳観光地である上高地や乗鞍高原・白骨温泉等を村域に有していたが、2005年4月、松本市に吸収された

今回の合併により、松本市は日本を代表する山岳観光地(上高地・乗鞍高原)と白骨・乗鞍高原・坂巻さわんど中の湯などの温泉地を一挙に手に入れることになった。

風呂は男女別の内湯と貸切露天風呂が1ヶ所ある。

内湯は7〜8人が入れる大きさ、温泉は含硫黄ーカルシウム・マグネシウムー炭酸水素塩温泉で僅かに硫黄臭、成分が風呂の縁に白く付着・堆積して見事な風情を演出している。

露天風呂のみならず、内湯からも紅葉した落葉樹の林が目の前に見られた。

その貸切露天風呂はせいぜい3、4人が入れる小さめのものだが、周囲が白樺の林、とても爽快だった。

松本市は長野県の中央やや西の所にあり、県庁所在地の長野市から南西へ75km、東京から西北へ約240kmに位置している。

2005年の合併後の市域は、西の飛騨山脈(北アルプス、3000m級)から、東の筑摩山地(美ヶ原など2000m級)までと広大である。
松本市街地は、これら二つの山脈(山地)の間にある松本盆地の中央部、複合扇状地上に位置する(標高約600m)。


国宝松本城を中心とする旧城下町である。
幸いにも戦災を免れた事から、旧開智学校(重要文化財)などの歴史的建造物が多く残る(他に戦災を免れた中規模の旧城下町としては、金沢市や川越市など)。

キャッチフレーズは「文化香るアルプスの城下町」、「三ガク都(楽都、岳都、学都の三つのガク都」などがある。

データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
住 所 長野県松本市安曇白骨温泉
電 話 0263−93−2132
交通機関 ・(東京から)長野自動車道松本ICから国道158号線等で約40km
(大阪から)東海北陸道飛騨清美ICから(高山経由)国道158号線等で約90km

白骨温泉へは、国道158号線から分岐する2本のルートがある。
松本方面からだと、前川渡から県道84号線(乗鞍岳線)で乗鞍高原に出て、そこから乗鞍スーパー林道で白骨温泉へ。
高山方面からだと湯川渡から県道300号線(白骨温泉線)で白骨温泉へ・・・このルートは狭隘で、冬季に通行止めとなっていたため、現在拡幅工事が行われている。開通は平成24年11月末日を予定している。

・松電新島々駅から松電バス白骨温泉行きバスで55分、終点下車
宿 泊 10室(和7室T付・・・内特別室3 離れ3室T付)
15,900円〜28,500円(2010年9月現在・・・最新・詳細情報は宿のHP参照)
泉 質 含硫黄ーカルシウム・マグネシウムー炭酸水素塩温泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
施設(日帰り) ロビー休憩 駐車場(20台)
入浴時間 11時〜14時30分 (要予約)
定休日 日帰り入浴は不定休
入浴料金(日帰り) 大人600円
風 呂 男女別内湯各1 貸切露天風呂(立ち寄り湯も可能 30分以内)
浴室備品 シャンプー、ボディソープ、ロッカー、ドライヤー
食事・喫茶 食事不可、食事付き入浴不可
観光スポット 温泉街周辺(天然記念物の噴湯丘跡、中里介山文学碑)
上高地、乗鞍高原、乗鞍岳、安曇野、奥飛騨、高山、松本、木曽路
近くの温泉 乗鞍高原温泉さわんど温泉坂巻温泉中の湯温泉、上高地温泉、奥飛騨温泉郷(平湯福地・新平湯・焼岳・栃尾新穂高)・
松本市HP
観光協会HP
安曇地区HP
白骨温泉HP
笹屋HP
http://www.city.matsumoto.nagano.jp/
http://youkoso.city.matsumoto.nagano.jp/
http://www.city.matsumoto.nagano.jp/azumi/
http://www.shirahone.org/
http://konashinoyu.com/

青みがかった美しい白濁色、これで笹屋が何故温泉を着色したのか理解に苦しむ。口に含むとゆで玉子味、温度41℃くらいだった。

風呂場への階段

白樺林に囲まれた貸切露天風呂。

日帰り入浴は、11時〜14時30分(不定休)。
貸切露天風呂は最長30分迄。
入浴料金は大人 600円。

小梨の湯笹屋(以下 笹屋)は日本秘湯を守る会の宿で、白骨温泉の一番高所・最奥に位置する(因みに小梨とはバラ科の落葉小高木で4〜5月に白い花が咲く)。

人気の宿「泡の湯」から林間の小道を歩いて3分足らず、標高1500mの白樺林の中に本棟造り、屋根に大きな雀踊りの棟飾りを持つ笹屋がある。


部屋数は僅か10室(和室T7 離れT3)、口コミでなかなか高い点数を得ている小さな宿だ。

宿泊料金は15,900円〜28,500円(2010年9月現在・・・最新・詳細情報は宿のHP参照)、離れ家や特別室もあって高級旅館並みの価格設定だ。


このレベルの宿は、実際に泊まってみないと正しい評価が出来ないが、今回は立ち寄り湯なので風呂しか見聞していない。
館内は洒落た女性が好む雰囲気があるが、宿泊の際は他のサイトを参考にしていただきたい。

白骨=白船=この風呂の白い縁が由来だ。

白骨温泉に近い乗鞍高原(温泉)

国宝・松本城(まつもとじょう)は別名が烏城、日本国内に12基現存している、安土桃山時代後期から江戸時代にかけて建造された天守を有する城の1つである。

一緒に6泊7日の旅をしたARさんとAKさん。

            本棟造りの笹屋
飛騨の合掌造り、木曾の横屋造りと並んで日本を代表する木造建築と言われる松本・安曇野地方の本棟造り。棟の先には巨大な「雀踊り」と呼ばれる棟飾りがついている。

温泉名 :白骨(しらほね)温泉

所在地 : 松本市安曇白骨温泉 

白骨温泉は明治時代の大日本地名辞典では「白骨温泉または白船の湯ともいう」と書いてあるそうだ。
「白船」の由来は、温泉成分が付着し、風呂が白くなる状態から来ている。
大正2年、中里介山の長編小説「大菩薩峠」(白骨の巻)」で、白骨温泉を「五彩けんらんたる絶景」と描いたことで、世に知られ、以来、白骨温泉が通称になった。

白骨温泉は乗鞍岳の北東、標高1400m〜1500mの山腹に13軒の宿(日帰り施設2)が点在している。
旅館数が多いので、世間的には名湯とは呼ばれても秘湯と呼ばれることが少ないが、周囲の地形・自然やアクセスの不便さからすれば、まさに秘湯と言っていいだろう。


乳白色の温泉で人気が高かった白骨温泉だが、2004年7月、週間ポストが、白骨で温泉に着色がなされている、と最初に取り上げ、翌日からは新聞・テレビがこの事件を大々的に報道し始めた
その後、各地で温泉偽装問題が発覚し、全国の温泉に対する信頼が大きく揺らいだ。