白骨温泉の中心、湯川の渓谷を跨ぐ木造の吊り橋を車で渡って行くスリリングなアプローチの山水観 湯川荘(以下湯川荘)。

今回は温泉仲間2人との6泊の旅の最終日に白骨温泉を選んだ。
幾つかの宿を候補にしたが、最終的に男3人では狭苦しく感じる8畳で我慢し、1人14,000円という白骨温泉では、まあリーズナブルな料金の湯川荘に予約を入れた。
( これまでに新宅旅館泡の湯に宿泊)

湯川荘は18室のこじんまりした宿だが、2人1室の場合、10畳以上の部屋だと20,000円台から30,000円を突破し、かなりの価格設定だ。
因みにここのHPを見ると、部屋タイプごとの料金設定のみで、企画プランやお得プランが皆無という珍しい商売っ気のない宿だ。館内はメンテナンスが行き届き、パブリックスペースも整理整頓されすっきりしている。一方、スタッフの態度・表情から「ようこそ」という歓迎の気持ちが伝わってこなかった。

松本市は、国宝松本城を中心とする旧城下町で、長野県の中央やや西の所にあり、県庁所在地の長野市から南西へ75km、東京から西北へ約240kmに位置している。

2005年の合併後の市域は、西の飛騨山脈(北アルプス、3000m級)から、東の筑摩山地(美ヶ原など2000m級)までと広大となった。

この合併により、松本市は日本を代表する山岳観光地(上高地・乗鞍高原)と白骨・乗鞍高原・坂巻さわんど中の湯などの温泉地を一挙に手に入れることになった。

キャッチフレーズは「文化香るアルプスの城下町」、「三ガク都(楽都、岳都、学都の三つのガク都」などがある。

松本市の西方に位置する安曇(あずみの)は岐阜県に接し、槍ヶ岳・穂高岳・乗鞍岳などの山岳地帯から標高660m〜1、500mの乗鞍高原に及んでいる。

データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
住 所 長野県松本市安曇白骨温泉4196
電 話 0263−93−2226
交通機関 ・(東京から)長野自動車道松本ICから国道158号線等で約40km
(大阪から)東海北陸道飛騨清美ICから(高山経由)国道158号線等で約90km

白骨温泉へは、国道158号線から分岐する2本のルートがある。
松本方面からだと、前川渡から県道84号線(乗鞍岳線)で乗鞍高原に出て、そこから乗鞍スーパー林道で白骨温泉へ。
高山方面からだと湯川渡から県道300号線(白骨温泉線)で白骨温泉へ・・・このルートは狭隘で、冬季に通行止めとなっていたため、現在拡幅工事が行われている。開通は平成24年11月末日を予定している。

・松電新島々駅から松電バス白骨温泉行きバスで55分、終点下車
宿 泊 18室(T14 BT無4))
2人1室で15,900円〜30,600円(2010年9月現在・・人数・部屋・時期などにより変化するので・最新・詳細情報は下記宿のHP参照)
泉 質 含硫黄ーカルシウム・マグネシウム・ナトリウムー炭酸水素塩温泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
施設(日帰り) 外来不可
外来入浴時間 外来不可
入浴料金(日帰り)
風 呂 (宿泊者のみ)男女別内湯各1 貸切露天風呂(露天風呂3・内湯1・・・無料)
観光スポット 温泉街周辺(天然記念物の噴湯丘跡、中里介山文学碑)
上高地、乗鞍高原、乗鞍岳、安曇野、奥飛騨、高山、松本、木曽路
近くの温泉 乗鞍高原温泉さわんど温泉坂巻温泉中の湯温泉、上高地温泉、奥飛騨温泉郷(平湯福地・新平湯・焼岳・栃尾新穂高)・
松本市HP
観光協会HP
安曇地区HP
白骨温泉HP
笹屋HP
http://www.city.matsumoto.nagano.jp/
http://youkoso.city.matsumoto.nagano.jp/
http://www.city.matsumoto.nagano.jp/azumi/
http://www.shirahone.org/
http://www.sansuikan-yu.com/
温泉名 :白骨(しらほね)温泉

所在地 : 松本市安曇白骨温泉 

白骨温泉は明治時代の大日本地名辞典では「白骨温泉または白船の湯ともいう」と書いてあるそうだ。
「白船」の由来は、温泉成分が付着し、風呂が白くなる状態から来ている。
大正2年、中里介山の長編小説「大菩薩峠」(白骨の巻)」で、白骨温泉を「五彩けんらんたる絶景」と描いたことで、世に知られ、以来、白骨温泉が通称になった。

白骨温泉は乗鞍岳の北東、標高1400m〜1500mの山腹に13軒の宿(日帰り施設3軒)が点在している。
旅館数が多いので、世間的には名湯とは呼ばれても秘湯と呼ばれることが少ないが、周囲の地形・自然やアクセスの不便さからすれば、まさに秘湯と言っていいだろう。


乳白色の温泉で人気が高かった白骨温泉だが、2004年7月、週間ポストが、白骨で温泉に着色がなされている、と最初に取り上げ、翌日からは新聞・テレビがこの事件を大々的に報道し始めた。その後、各地で温泉偽装問題が発覚し、全国の温泉に対する信頼が大きく揺らいだ。しかし、白骨温泉が信州というより、日本を代表する名湯の一つであるという私の認識に変わりは無い。

施設名 : 山水観 湯川荘 (宿泊日:2009.10.23  3人1室1人14,000円)

上高地・河童橋から穂高連峰を間近に仰ぐ。
   白骨温泉野天風呂。この施設も着色問題で揺れた。
人を含めて総重量2.3トン以下の車が渡れる吊り橋。スリリングだが嬉しいアプローチだ。
宿の背後が全山紅葉、見事だった。
すっきりしたフロント・ロビー周辺
3階「かもしか」、男3人1室8畳はやや狭苦しかったが費用節減から止むを得なし。(Tシャワー付き)
食 事 
これまで150ヶ所ほどで宿泊しているが、その中でもっとも貧弱な料理に驚き、仲間に対し申し訳なく思った。
食事をしながら、食材を買う現金に窮しているのか、料理長はもとより、料理人までもが逃げ出したのか、などのよけいな心配ごとが頭に浮かんできた。
但し、現在、高脂血症に加えて高血糖値に悩むようになった我が身には、ちょうど良い内容かもしれないが。
デザートはぶどう酒に使うナイアガラ。
傷みやすくぽろぽろ房から落ちるので食用にはあまり出回らない安価な品種。
パサパサのお造り
彩の無いプアーな前菜
灰汁が浮いている?温い汁
姿が悪くこんがり焼けた川魚
木の葉の揚げ物は油がべっとり
朝食でなく、夕食に出てくる豆腐も珍しい。
風 呂
朝食も地味。

温泉粥は普通椀に入れられて供されるが、ここはべっちゃりした柔らかいご飯をスプーンで2杯くらい皿に置いたの?と思える代物(写真)。
障子を貼る糊として使えるかも。
普通はこんな風に供される。
そういう訳で食事は不満が残るが、風呂の方は十分に満足できる。

男女別の内湯に加えて、3ヶ所の貸切露天風呂(寒い季節は2ヶ所になる)と1ヶ所の貸切内湯が無料で使え、落ち着いてしっとりした入浴が堪能できる。

温泉は毎分76リットルが自噴する「含硫黄−カルシウム・マグネシウム・ナトリウム−炭酸水素塩温泉」で、湧出温度が49℃なので加温・加水・循環無しで風呂に掛け流しで注がれる。

湧出時は無色透明だが硫黄分が含まれるために、時間の経過と共に白濁して、いかにも温泉らしい色と臭い、それにな皮膚にめらかな感触が残り、lこれぞ白骨の温泉という満足感が得られた。

白い湯船→白船→小説・大菩薩峠で白骨へ。
5〜6人用の内湯は二つに仕切られ温度差がある。温泉成分が堆積して美しい湯船だ。
貸切の内湯、床も風呂も木造で趣たっぷり。
正方形・長方形・円形の貸切露天風呂は大きくはないが、どれも美しい湯船だ。予約不要・無料で、鍵がかかっていなければ50分(自己申告)を目処にいつでも入浴出来る。
(日帰り入浴不可)
温泉仲間と信州・上州6泊の旅。最終宿泊地は白骨温泉の吊り橋の宿「山水観湯川荘」。風呂・温泉は満足だったが食事に不満が残った。湯川荘では最低料金での宿泊のせいだろうか、たまたまこの時期だけのメニューだったのだろうか。宿泊して1年経過しているので、この間に料理が改善されていれば良いのだが・・・。評価の公平・正確を期すために、他のサイトを是非ご参照ください。
白骨温泉 山水観 湯川荘 (長野県)