所在地 : 上田市鹿教湯(かけゆ)温泉

上田市と合併前の旧小県郡丸子町の町域にある3つの温泉、鹿教湯温泉、大塩温泉、霊泉寺温泉をまとめて丸子温泉郷と称している。

鹿に化身した文殊菩薩が湧出場所を教えたと言う伝承がある鹿教湯温泉は,、環境省の「国民保養温泉地」に指定され、その後、人にやさしい地域の宿づくり賞として、厚生大臣賞を受賞した。

ここを訪れたら、温泉情緒を味わいつつ、ムササビやモモンガが生息している自然林や渓流が生み出すオゾンタップリの散策路をゆっくり歩かれることをお奨めする。
湯端通りを抜け、横に温泉発祥の旧源泉跡がある共同浴場「文殊の湯」を通り過ぎて、鹿教湯温泉のシンボル「五台橋」を渡って文殊堂に至る散歩道だ。


温泉街には、大小20軒ほどの温泉旅館・ホテルがある(鹿教湯温泉HPから)。全般的に低料金で宿泊でき、源泉100%掛け流しの温泉宿も15軒(下記旅館組合HP参照)あるので、これにこだわる方には大変嬉しい。

五台橋の左手にある共同浴場・文殊の湯。鹿教湯温泉発祥の地が目の前にある。

温泉名 : 鹿教湯温泉 

まだ使われているのだろうか、湯治用の部屋だったと思われる。

館内は昭和初期から時間が泊まったような雰囲気。

入り口はこじんまりした外観。

住 所 長野県上田市鹿教湯温泉1373−3 
電 話 0268−44−2204
交通機関 長野自動車道松本ICから国道254号線を上田方面へ30km
JR長野新幹線上田駅から千曲バス鹿教湯温泉行きで45分、鹿教湯温泉下車すぐ
施設(日帰り用) ロビー 専用駐車場有(玄関前はスペースなし) 
宿 泊 14室(若干トイレ付あり)、6畳が中心で一人旅歓迎
1泊朝食付きで6,000円前後から(詳細はHP参照)
泉 質 単純温泉 (5つの源泉の混合泉、源泉温度47.1℃)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 外来受付 10j時〜15時30分
立ち寄ったのは
5時15分だったが、16時までには出てくださいと言われた。
定休日 年中無休
入浴料金(外来) 大人500円 (未就学児童は不可)
入浴施設 内湯(混浴1 女性用1) 露天風呂 (男女交代1 混浴タイム有)
浴室備品 シャンプーボディソープ、、ドライヤー
観光スポット (30分〜1時間30分)善光寺、小布施、戸隠、軽井沢美ヶ原、塩田平、海宿、上田城址、懐古園、松本城、上高地、安曇野、白樺湖
お土産・食事 温泉街で可
近くの温泉 霊泉寺・大塩・別所浅間美ヶ原・扉・崖の湯など
上田市HP
旅館組合HP
ふぢや旅館HP
http://www.city.ueda.nagano.jp/hp/index.html
http://www.kakeyu.or.jp/index2.html
http://www.fujiya-ryokan.com/
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

上田市は長野県東部にあり、いわゆる東信地方の中心都市で、人口は長野市・松本市に続き県内第三位である。

東京から約190km、日本を代表する避暑地・軽井沢や冬季オリンピックが開催された長野市から、上信越自動車道を利用してそれぞれ約40kmの位置にある。

日本一の大河・千曲川(新潟県に入って信濃川)の右岸の旧市街は、戦国時代に真田氏が築いた上田城を中心とする地域である。

一方左岸の塩田平には
日本でただ一つしかない安楽寺の八角三重塔(国宝)、中部日本最古の建築として名高い中禅寺薬師堂(重文)、常楽寺の多宝塔(重文)、大法寺三重塔(国宝)、長福寺の夢殿観音(重文)など、枚挙に暇がないほどの寺社仏閣が現存している。
このために当地は、信州の鎌倉と呼称されている。

市域には、千曲川の左岸に角間温泉(渋湯田中温泉郷の角間温泉とは別)、同右岸には文化の薫り高い別所温泉、その南には国指定の保養温泉地である丸子温泉郷(鹿教温泉・霊泉寺温泉・大塩温泉)が静かに湯煙を上げている。

上田市を貫く千曲川の左岸に広がる塩田平は信州の鎌倉と呼称され、その中に湯煙をあげる別所温泉は文化性の高い温泉地だ。
一方、同じ市域にあって、別所温泉の南側に位置する鹿教湯温泉は古くから湯治場として親しまれ、今なお、その雰囲気を残す温泉地で、廉価な料金で宿泊できる昔ながらの宿が多い。
その内の一つ、加温加水循環無しの風呂を有し、一人旅・立ち寄り入浴大歓迎のふぢや旅館に立ち寄った。

風呂は混浴の大きな内湯と女性専用の小さな内湯、別に混浴・男性・女性専用と切り替わる露天風呂がある。

露天風呂は立ち寄り湯の場合、入浴できるか確認していない。
いずれにしても今回は入浴していないので風呂の造りなどは分からない。


上記の通り、立ち寄り湯を積極的に受け入れており、HP上では立ち寄り入浴専用のページが設けられている。

受付時間は10時〜15時30分、料金は大人500円、尚、未就学児童は入浴できない。


源泉は鹿教湯温泉が集中管理している2号泉〜6号泉の混合泉(動力揚湯)で、泉質は泉温は47.1℃、これを加温・加水・循環無しでパーフェクトなかけ流をしている。


単純泉なので無色澄明無臭、サラサラした感触で温泉に際立った特徴は無いが肌に優しい温泉だ。

温泉街のメイン通りから鹿教湯温泉のシンボルである五台橋から文殊堂に通ずる細い路地・湯端通りを進むと、昔から続く小さな旅館が5、6軒立ち並んでいる。
その一番奥左手に、ふぢや旅館がひっそりと佇んでいる。

本館は昔ながらの湯治宿の外観だが、背後に鉄筋5階建ての堂々たる別館が立っている。
部屋数14室で、6畳のこじんまりした部屋が一番多く一人旅を歓迎している。

宿泊料金もいたって手ごろで、1人宿泊朝食付きで6,000円前後、2食付で10,000円前後である(最新・詳細情報は宿のHP参照)


ここのHPを見ると、温泉教授松田忠則氏が日本経済新聞社の「新・日本百名湯」の取材でここに来た写真が掲載されている。
当誌にここが掲載されているのかもしれないが、この本が手元に無いため定かではない。

・ザブザブとあふれるかけ流し。
・湯口はもちろん、シャワーからも飲める温泉。
・静かな環境で渓谷を眺めながら浸れる。
・床に座っていても溢れる温泉で温かい。
・立ち寄り入浴大歓迎。

温泉地名に相応しく、鹿の頭から湯が落とされている。
単純泉とはいえ、カルシウムを含んでいるのだろうか、口の部分に白い析出物が分厚く付着していた。

かっては温泉街の中心であったと思われる小さな宿が並ぶ湯端通り。

地元の人が中心の町・高梨共同浴場は、温泉街の外れにある。

大理石とも見える石板を敷いた床、これも石造りの5mx2m位の浴槽、おおきな2面のガラス窓の外には渓谷と紅葉。失礼ながら宿のイメージからかけ離れた立派な浴室・浴槽だ。浴槽の縁からは、豪快に温泉があふれ出していて、上記の通り「床に座っていても溢れる温泉で温かい。」

大きい浴槽の横に、1人用の浴槽があり、小さい浴槽なのにかなりの湯が落とされている。当然のことながら溢れ出て、半分は大きな浴槽に流れ込むが、半分は床に流れ出る。その量はメダカが泳げる位に思えた。

ふじや旅館のHPを開けると、こんな謳い文句が飛び出してくる。

五台橋への路地左手にあるふぢや旅館。背後に5階建ての宿泊棟が立つ。

別所温泉内にある北向観音。長野市善光寺と向かい合うように本堂が北を向いている事から北向観音と呼ばれる。善光寺と合せてお参りするとさらにご利益があるといわれている。

施設名 : ふぢや旅館 (入浴日:2012.11.8)

溪谷を跨ぐ鹿教湯温泉のシンボル「五台橋」。

鹿教湯温泉 ふぢや旅館 (長野県)

旅館で「共同大浴場」とは奇妙だったが、あとでここが混浴と分かって「男女共用」の意味と分かった。

女性用の小さな内湯は、大きい方の4分の1位の小さなもの。

横にある小さな浴槽。大きな風呂と同量の温泉が注がれるので、当然熱めで新鮮だった。