秋の宮温泉郷 鷹の湯温泉 (秋田県)

秋田県南部、湯沢市を走る国道108号に平行して流れる役内川に沿って小さな温泉が点在する秋の宮温泉郷。その中にあって、秋田県最古の旅館とも言われ、日本秘湯を守る会の宿である鷹の湯温泉(温泉名が旅館名)に立ち寄った。
杉材の湯船が3槽並ぶ大浴場、役内川の渓流を見下ろす露天風呂とその先にあるワイルドな混浴露天風呂、いずれも温泉好きを喜ばせる素晴らしい風呂だった。

施設名 : 鷹の湯温泉(入浴日:2015年7月8日)

秋田県南部の湯沢市には、市名に相応しく、多くの個性ある温泉が点在している。

秋の宮温泉郷、小安峡温泉、大湯温泉、泥湯温泉の他、北海道のカムイワッカ湯の滝と双璧の滝の温泉・川原毛大滝湯などの温泉群だ。
この他にも木仙山高原温泉、湯の原温泉、湯ノ沢温泉、横堀温泉などもある。
何れも宮城県と通ずる国道108号や398号あるいは両国道の中間地点の山間部にある。

秋の宮温泉郷は、秋田県の最南端に位置する湯沢市と宮城県の鳴子町を繋ぐ国道108号沿いにある。

役内川の渓流沿いに、鷹の湯温泉、湯ノ又温泉、宝寿温泉などがあり、静養や湯治向きの小さな点在しているが、温泉街は形成していない。

近年、温泉郷の有力旅館で、かっては皇族も宿泊された稲住温泉が廃業するなど、温泉郷の現状は厳しいものがある。

住 所 秋田県湯沢市秋ノ宮殿上1番地
電 話

0183−56ー2141

交通機関 東北自動車道 古川ICより国道47号および108号、鳴子・鬼首経由で約70分
JR奥羽本線 横堀駅より送迎バス(18km 30分)
宿 泊 20室 12,000円前後
泉 質 弱食塩泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
日帰り入浴時間 午前11時〜午後2時
定休日(日帰り) 不定休
入浴料金 大人650円
入浴施設 内湯::男女別各1 露天風呂:男女別各1 混浴露天風呂1
観光スポット 院内銀山異人館、小安峡大噴湯、宇宙大橋、河原毛地獄稲庭城、稲庭うどん
近くの温泉 小安峡温泉川原毛大湯滝大湯温泉泥湯温泉秋の宮温泉郷、湯ノ沢温泉、須川温泉、花山温泉、鬼首温泉、鳴子温泉郷
湯沢市HP
観光協会HP
鷹の湯温泉HP
http://www.city-yuzawa.jp/
http://akitayuzawa.jp/
http://takanoyuonsen.web.fc2.com/
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。)。

上記「野天風呂」への道。本館から100m位あるだろう。右は簡便な脱衣棚。

旅館の一番奥にある野趣豊かな露天風呂(宿では野天風呂と称す)は混浴。

2ヶ所の浴槽がある男性用露天風呂は眺望がすばらしい。

あふれ出た温泉が床を流れて温泉好きにはたまらない風景だ。

大浴場は、杉材を使った3ヶ所の浴槽と岩風呂がある。

この吊り橋近くに源泉が湧くようだ。

途中にある足湯。

フロント付近。

男性用露天風呂から見た役内川の美しい清流。

横にはお馴染みの日本秘湯を守る会の提灯。

所在地 : 湯沢市秋の宮

湯沢市は、人口56,000人余り、秋田県南部に位置し、山形県と宮城県に隣接しており、市の南部を山地が占めている。
両県とは、国道13号、108号及び398号で結ばれていて、秋田県南部の玄関口となっている。

東方の奥羽山脈、西方の出羽丘陵に囲まれた横手盆地を流れる雄物川とその支流である皆瀬川・役内川沿いには、水田地帯が広がっている。

平安時代前期の女流歌人であり、絶世の美女と言われた小野小町は、湯沢市小野が生誕地とする伝承が残っている。
しかし生誕地とされる場所は全国各地に点在してるので真偽は定かでないが、秋田新幹線の「こまち」はこの伝承に由来している。

食に関しては、日本三大うどんの一つ、「稲庭うどん」が名物だ(他に讃岐うどん・水沢うどん、但し異説あり)。市域の稲庭町にある20軒前後の店で食したり、土産として持ち帰れる。

県境付近の西栗駒一帯には、温泉好きを喜ばせる名湯・秘湯が多数点在する。
アクセスが不便だが、日本三大霊地の河原毛地獄も観光スポットとして外せない。

鷹の湯温泉は日本秘湯を守る会の宿だ。
鷹が湯浴みしているのが目撃されて源泉が発見されたという伝承が残り、秋田県で最も古い温泉と言われる。
旅館の方は、初代・小山田 秀が道無き道を切り開き、明治18年に開業、現在の館主は4代目となる。

鷹の湯の外観・館内とも時の経過を感じさせるかなりの年代物で、年配者にはほっとする雰囲気を漂わせているが、若い人には「古い」という印象が残るかもしれない。

和室(8畳〜10畳)が20室の小規模旅館だが、宿泊料金は12,000円程度とリ手頃だ。ここのじゃらんの口コミ評価は必ずしも高くないが(総合3.5)、内湯(男女別各1)、露天風呂(男女別各1混浴1)から構成される掛け流しの風呂は、4.2と満足度が高い。この風呂の評価は、立ち寄り湯でも十分納得出来る。


源泉は川沿いにあり、泉質は79℃の弱食塩泉(昭和41年の分析表)で、高温のため加水している。
日帰り入浴は11時〜14時まで、料金は650円だ。

温泉名 : 秋の宮温泉郷

浴室の一角にある岩風呂は目立たない。

女性用内湯は、浴槽が2つあるもののシンプルな造り。午後4時〜午後6時は男性用。

大浴場は、午後4時〜6時の時間は女性専用。確認を忘れたが、それ以外の時間帯は混浴か?左の浴槽は深さが1m30cmあり立ち湯として使える。加水されているが、右の浴槽は高温だった。

日本三大霊地の河原毛地獄。すぐ近くには、温泉マニアに知られた河原毛大湯滝が流れ落ちてる。

役内川の渓流沿いに湯煙をあげる鷹の湯温泉。