敷地の中央にぽつんとある物置のような馬場温泉共同浴場(混浴)。

皆さん、ここの施設名を馬場温泉共同浴場と称しているが、架けられている看板には「馬場乃湯壱號」とあった。源泉名だろうか?

東鳴子温泉 馬場温泉 (宮城県)
所在地 : 大崎市鳴子(なるこ)温泉

2mx2m50位の浴槽は脚を折って4人がやっと。温泉好きが誰もが褒める温泉で、泉質はナトリウムー炭酸水素塩泉、いわゆる重曹泉。コーラ色で少し油臭、ヌルスベ感が強い。ここを訪れた方の共通の感想が今一つ、誰がいつ入ってもとにかく熱いことで、軽く45℃を超えて、47〜48℃はあるだろう。

コーラ色の温泉。高温なのに体に泡もつく。浴槽全体に泡が漂う写真を見かけたが、この日は湯口の周辺のみに見かけた。

今回宿泊した川渡(かわたび)温泉の小さな温泉街。

鬼首温泉郷の吹上温泉 峯雲閣の滝の温泉、仙人風呂でも入浴した。

鳴子・川渡・東鳴子・中山平・鬼首温泉から成る鳴子温泉郷は、東北のみならず日本を代表する名湯だ。
その中にあって、小さな宿が10軒ほどの東鳴子温泉は、いまなお自炊湯治を受け入れる宿が多い昔ながらの温泉だ。
馬場温泉も湯治客が多い素朴な宿だが、敷地内にある馬場温泉共同浴場は、泉質に拘る温泉通に熱く支持される湯小屋だ。

鳴子温泉郷とは、陸羽本線・国道47号沿いに点在する鳴子温泉川渡温泉東鳴子温泉中山平温泉、それに山間部に入った鬼首温泉郷(鬼首温泉、吹上温泉、轟温泉、宮沢温泉)の5つの温泉の総称である。最寄駅で言うと、川渡温泉駅・鳴子御殿駅・鳴子温泉駅・中山平駅の4駅周辺に湯煙を上げている(鬼首は除く)。

奥州三名泉の一つ、鳴子温泉郷(他に秋保温泉、飯坂温泉)は、湯量・泉質の多さを誇る。
特に泉質分類11種類の内、9種類の温泉を湧出、さらに源泉370本を有する湯量の豊富さ、規模・料金なででバラエテイに富む60軒の旅館・ホテルがあり、草津・別府などと肩を並べる・・・は少し大げさだが、日本有数の温泉地であることは間違いない。

東鳴子温泉は、鳴子温泉と川渡温泉の中間に位置し、最寄り駅は「鳴子御殿駅」。
この名前は、ここに伊達藩主などの御殿湯があったことに由来する。

隣駅の大きな旅館・土産物・飲食店・外湯等が立ち並ぶ鳴子温泉とは対照的に、東鳴子温泉は、いまも自炊湯治が出来る小さな旅館が10軒ほどの素朴な温泉地だ。


東鳴子温泉で最も知名度が高い旅館大沼に泊ったのは、もう10年以上前の雪の日だった。写真は少し離れた所にある露天風呂・母里の湯。

今回立ち寄った同じ東鳴子温泉の高友旅館。温泉好きなら誰もが感動する内湯(泉質が異なる浴槽2ヶ所)。

大崎市は宮城県北西部に位置し、平成18年3月、古川市を核に松山町・鳴子町等の1市6町が合併し誕生した。

県内においては、人口で仙台市・石巻市に次ぐ3番目、面積では栗原市に次ぐ2番目である。

南は松島町に接し北は秋田県、西は山形県と境を接する。平野部おいて農業や工業が盛んなほか、市内最北西部の鳴子地区は温泉観光地である。

この鳴子地区(旧鳴子町)は仙台市より寒く、氷点下15度まで冷えることもある。県境・山間部に属する町の一部は豪雪地帯である。

またこの地区は、 泉質・湯量ともに豊富な温泉と、紅葉が美しい鳴子峡、日本一の強酸性湖・潟沼、本州最大・鬼首のカルデラ地形など自然にも恵まれている。

さらに特産品として、有名な鳴子こけしや鳴子漆器などの工芸品もあり、年間200万人の観光客が訪れる東北の大温泉地だ。

温泉評論家・郡司勇さんの記事を付記する。
「ここの湯はいつ来ても熱い。今回は夏なので、48度くらいの熱い湯になっていた。入浴すると泡付きがあり新鮮な良い湯である。匂いも良い。しかしなんせ熱すぎて長湯が出来ないのが残念である。ここは冬向けである。黒褐色(コーラ色)、刺激味、少油臭であった。つるつるの感触もあり、色、味、匂いの個性もはっきりとある名湯である。東鳴子の宝である。」

脱衣所か一ヶ所のみ。時計が掛けてあるのは、貸切制限時間が30分なので、これを意識させるためだろう。

データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前に当該施設のHPなどでご確認ください。) 
施設名 : 馬場温泉 (入浴日:2015.7.9) 

東鳴子温泉は、国道47号から一筋南側、低層、地味な建物が続き、一見すると温泉街風情に欠ける。しかし、温泉好きにはたまらない風呂を持つ素朴な宿が点在する。右側の建物は、東鳴子温泉で最も知名度が高い旅館大沼

鳴子温泉郷には、いまも湯治客を受付け、温泉好きが随喜の涙を流す温泉・風呂を持つ素朴な宿が数多くある。
東鳴子温泉の多くの旅館が自炊湯治が可能、「馬場温泉」もその一つで、未だに自分のHPを持たない希有な宿でもある。


陸羽東線の鳴子御殿駅から徒歩で15分ほどの距離にあり、部屋は10室、宿泊料金は、2食付で8,000円〜9,500円、自炊湯治は4,200円〜からとなっている。

日帰り入浴は大人500円で、入浴時間は11時〜20時までとなっているが、これは館内の風呂に入る場合の料金だ。

これとは別に、馬場温泉の広い敷地中央には、通称、「馬場温泉共同浴場」と呼ばれ、一見すると物置に思えてしまう混浴の湯小屋があ
る。
入浴には別料金(300円 30分)が必要だが、館内の内湯よりこちらの方が温泉好きには知られており、
「まっとうな温泉東日本版」出版でご一緒した「しおりさん」と「まぐぞーさん」もここを高く評価されている(しおりさん)(まぐぞーさん

広い駐車場の正面右側が本館、ここに入って、共同浴場300円 本館内湯500円を支払う。自炊湯治が出来る宿のイメージと違って、館内は真新しく清潔感があった。

温泉名 : 鳴子温泉郷 東鳴子温泉 

鳴子温泉郷の中心、鳴子温泉には大小の旅館・ホテルが建ち並ぶ。

住 所 宮城県大崎市鳴子温泉字馬場102
電 話 0229−83−3378
交通機関 東北自動車道古川ICより国道47号線を鳴子方面に約40分
JR陸羽本線鳴子御殿湯駅より徒歩15分。
宿 泊 10室 8,000円〜9,500円
自炊湯治 4,200円〜
泉 質 ナトリウムー炭酸水素塩泉(重曹泉 48℃ pH6.9)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
日帰り入浴時間 本館 11時〜20時
共同浴場:9時〜17時(30分以内)
定休日 不定休
入浴料金 本館 大人500円 
共同浴場 大人300円
入浴施設 内風呂男女各1
共同浴場(外風呂:馬場の湯1号ー混浴)
浴室備品 本館浴場にシャンプー類有り
観光スポット 鳴子峡、潟沼、日本こけし館、吹上高原(間欠泉他)、鳴子熱帯植物園、鳴子温泉ブルワリー、リゾートパークオニコウベ、ブルーベリー観光農園
お土産・食事 食事処は鳴子駅周辺と国道沿いに多数。土産は鳴子こけし、鳴子漆器
近くの温泉 鳴子温泉川渡温泉東鳴子温泉中山平温泉吹上温泉、鬼首温泉、轟温泉、宮沢温泉
大崎市
観光協会HP
東鳴子温泉HP
http://www.city.osaki.miyagi.jp/index.cfm/1,html
http://www.naruko.gr.jp/
http://higasinaruko.michikusa.jp/index.html

馬場温泉は国道47号線沿いにあるので見落とすことはない。

本館のいたってシンプルな内湯。近年になってリフォームされたのだろう。他に宿泊者専用の浴室があるか確認したが、どうやら無いようだ。