今どき珍しい生卵と牛乳瓶が並ぶ朝食。
この煮物は滋味に富んで美味しかった。
地味な食材を使った鍋物。
一度に並べられる夕食。でも料金からして満足。
夕食は部屋食、朝食は大広間で頂く。

宿泊料金からして、当然、高級食材は使用されていない。
と言って、山菜や川魚等、ローカル色が豊かなわけではない。
しかし、いかにも東北らしい濃い目の味付けの焼き魚や煮物など、滋味に富んでとても美味しかった。

限られた食材で一生懸命に料理を作っている、という気がして好感がもてた。

私たちの年代には量もちょうど良く、夫婦して不満は全く残らなかった。


大広間で食べる朝食は、生卵や牛乳(瓶)が出て、なんだかとても懐かしく微笑ましい。
濃い目の味噌汁とともに、朝食を美味しく頂いた。

部屋は8畳(T)、広縁には縁が迫る。
ロビー、渓谷が眼前に。
フロント周辺
宿の近くまで緑豊かな山が迫り、眼前に白石川の渓谷、渓流の瀬音が聞こえてくる。

ホテルいづみやの建物は昭和39年築(平成4年改装)、外観・館内とも少々くたびれていて野暮ったい。
ロビーも例の赤絨毯、家具もオールドファッションでなんとなく雑然としている。
しかし、これは小原温泉のイメージ、宿泊料金からして予め織り込み済み、なんの不満も無く、かえって懐かしく気楽な雰囲気で寛げる。


部屋は全部で29室、この内27室がBT又はT付だ。

2人1室の料金は、10,000円〜15,000円程度(2008年1月現在)で、部屋・曜日・時期・人数などによって異なるので、詳しくは宿の下記ホームページを参照されたい。
外観・館内とも一昔前の温泉観光旅館の雰囲気。
施設名 : ホテルいづみや (宿泊日:2007.5.13)
所在地 : 宮城県白石(しろいし)市
温泉名 : 小原(おばら)温泉
小原温泉 ホテルいづみや (宮城県)  
住 所 宮城県白石市小原湯元9
電 話 0224−29−2221
交通機関 東北自動車道白石ICから15km
JR東北新幹線白石蔵王駅から宮城交通バス・関行きで26分 小原温泉下車すぐ
施 設(日帰り) ロビー、売店、駐車場(100台)
宿 泊 29室 1室2人で10,000円〜15,000円程度(BT又はTが27室)
詳細は下記HP参照
泉 質 単純温泉 (64℃)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
日帰り入浴時間 10時〜18時 予約不要
定休日 無休
入浴料金 大人 500円
入浴施設 内湯男女各1 露天風呂男女各1
浴室備品 シャンプー類、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 地元:長老湖・白石城・小原渓谷・七ヶ宿ダム・材木岩公園
周辺:蔵王・松島
お土産・食事 周囲に(多分)無し
近くの温泉 鎌先温泉・遠刈田温泉・蔵王温泉青根温泉峩々温泉
白石市HP
白石市観光協会HP

いづみやHP
http://www.city.shiroishi.miyagi.jp/
http://www.shiroishi.ne.jp/htm/
http://www.hotelizumiya.com/
雑記帳 税・サ別で9,100円、低料金の宿に泊まるときは、施設・料理は予め期待していないが(料理は元々うるさくない)、温泉・風呂が良いと得した気持ちになる。
共同浴場のかつらの湯を含めて、ここがその例だった。
宿泊を迷った遠刈田温泉では共同浴場(神の湯)で入浴、鎌先温泉は次回遠征の宿泊候補地とした。
データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。
白石市は宮城県最南端に位置して福島県と境を接し、市域の西南から北東に向けて阿武隈川の支流、白石川が流れる。

白石川は国道113号線(羽州街道)に沿って流れ、いったん七ヶ宿湖に堰きとめられてからその後、景勝・小原渓谷を造形してやがて阿武隈川に合流する。
その小原渓谷に湧く湯が小原温泉だ。
市域内には、名湯として知られる鎌先温泉や白石湯沢温泉などもある。

市街区は元々仙台藩伊達家の支城があった城下町であり、復元された白石城や武家屋敷が現存する。
江戸幕府では、本来、一国一城制であるが、肥後八代藩などと並んで対象外とされ、明治維新まで存続した。

因みに、戊辰戦争当時、31藩により締結された奥羽越列藩同盟はこの城で成された。
景勝・小原渓谷
白石川沿い、小原温泉の共同浴場「かつらの湯(追って掲載)」
白石市の市街から西へ10km弱、急に道が上り坂となり、一挙に深山幽谷の気配が濃くなってきた先に小原温泉が現れる。

宿はわずかに3軒のみ、温泉街は形成されておらず、白石川の渓谷沿いひっそりと佇んでいる。
800年以上前に発見されたそうだが、3軒の宿の創業は何れも江戸時代に遡り、その歴史を物語っている。

小さな温泉地だが、ここには市営の共同浴場がある。
「かつらの湯」がそれで、昔から岩風呂して利用されてきたが、長年の土砂堆積で閉鎖されていたものを、白石市が整備し平成16年9月にオープンさせた。

また、温泉神社の下の吊り橋を渡ると、渓流沿いに2kmの遊歩道が整備されていて素晴らしい渓谷美を堪能できる(途中まで歩いた)。
日曜日2人1室(T) 1人10、650円(税・サ込み)
第2回の東北長期旅行の最後の2日間は宿を予約せずオープンにしておいた。
7日目、陸中海岸国立公園観光のために宿泊した休暇村陸中宮古で、翌日の宿泊温泉地をガイドブックで検討。

先ず最終日を栃木県の板室温泉(大黒屋)に決め、その中間地で温泉を探したところ、宮城県の遠刈田温泉、鎌先温泉、小原温泉が候補に上がった。

遠刈田・鎌先それぞれに泊まりたい宿があったが、「一番鄙びている(と思われる)」、「3旅館がすべて掛け流し」、「料金が安い」、「共同浴場がある」などの理由で、ここ小原温泉ホテルいづみやに予約を入れた。
海のアルプス・北山崎の景観
風 呂
料 理
宿泊棟に比べ、浴舎と風呂は新しく見える。平成7年の改装はこの部分をリフォームしたのだろうか。
宿泊料金からは想像がつかない立派なものだ。

タイルと石材を使った浴室は、清掃が行き届き清潔感がある。風呂はかなり大きな楕円形、15人程度が一度に入れる規模で、浴室も風呂も清掃が行き届き清潔感が感じられる。

チェックイン直後の入浴の際は、地元の人と思える5,6人の方が浸かっていて、ローカルな話題で会話が弾んでいた。
私もこれに参加、楽しい入浴になった。


露天風呂はそれほど大きくないが、岩石を配した凹凸のある端正な姿、凹部分に自分を置いてゆったりと入浴できる。

温泉はかすかに硫黄臭がする(家内の弁)単純泉で、pH8.5の弱アルカリ性、源泉が64℃なので若干の加水をして掛け流しにしているようだ。
かなり大きく端正な内湯。湯はサラリとしていて適温だった。
とても端正な造りで、凹部分に身を置いて、ゆったり浸かった。
宿から徒歩5分、渓谷に面した岩風呂「かつらの湯」(追って掲載)には是非浸かりたい。入浴料は宿で割引券を貰うと200円が100円になる。
小原温泉は宮城県の最南端、阿武隈川の支流・白石川が造る景勝・小原渓谷に旅館3軒と岩窟風呂の共同浴場がひっそりと湯煙を上げている。
近くの遠刈田温泉・鎌先温泉を捨てての宿泊だったが、充分な満足を得られた。