草津町は人口約7,600人、群馬県の北西部に位置し、東西9km・南北8km、北と西には三国山脈の2,000m級の山々がそびえ、東と南は海抜約1,200mの高原となって開けている。
町は日本列島のほぼ中央に位置しており、上信越高原国立公園に含まれる草津白根山周辺は、太平洋と日本海の分水嶺となっている。

それを縫うようにして、町の北西には志賀草津道路の別名を持ち、国道として最も高い峠・渋峠を通過し、大パノラマを楽しみながら志賀高原に抜ける国道292号が走っている。
沿線沿いにはコバルトブルーの神秘的な湯釜を持つ活火山の白根山、複数の宿がある温泉地としては、もっとも標高が高い万座温泉が湯煙を上げ、やや離れて南には日本一の避暑地・軽井沢そして鬼押し出しで有名な浅間山がある。

この二つの活火山に挟まれた草津温泉は、日本で一、二を争う実力派の大温泉地である。

国道で最も高い峠・渋峠(2172m)を通過する志賀草津道路(国道292号線)。冬季は閉鎖される。

大阪屋では、時間帯は短いものの(PM1:00~PM3:00)立ち寄り湯を積極的に受け入れている。
「和風村」の通行手形を利用しての入浴だったが、丁寧に応対してくれ、浴室の場所も丁寧に案内してくれた。
料金は大人1000円。

和風村は、古き良き時代の草津温泉を再現しようと集まった14軒の格式ある老舗宿の組織だ。

山本館
松村屋・大阪屋・益成屋・湯元館・ての字屋・奈良屋草津ホテル・旅館たむら・群龍館・つつじ亭・ひのき亭牧水・日新館・望雲の14館。

この14宿のいずれかに宿泊した場合、(湯巡り)通行手形を1000円で購入出来る(1冊3名まで2年間有効)。

この手形を持参し、最初に湯畑近くの「草津山光泉寺・薬師堂」にお参りし、寺務所に用意された御朱印を通行手形に押してから、目的の宿の内湯に向かう。
この場合、入浴料金・大人一律700円を各宿に支払って入浴できる。
日帰り入浴を受け付けていない高級旅館に入浴出来るのもメリットだ(受け付け時間は概して短い)。

草津のシンボル 湯畑。

草津温泉 大阪屋 (群馬県

「熱の湯」の湯揉みショー。

草津温泉の和風旅館14館が参加する「和風村」発行の手形を利用して、奈良屋山本館に続き、草津独特のせがい出し梁造りの宿・大阪屋に立ち寄って、湯畑源泉の強酸性の湯に浸かった。

意外と知られていないが、草津温泉は標高約1200mの高所にある。
その草津だが、温泉力という視点では日本一の温泉地と言っていいだろう。その理由として次のようなものが挙げられる。

●万代・湯畑・西の河原・白旗など、周辺を除く温泉地内だけで日本一の自噴湧出量があり、しかもすべて加温不要の高温泉である。
(草津が約23,300リットル/分、続く別府は15,200リットル、3位の奥飛騨温泉郷が13,900リットル・・・因みに別府は動力湧出79,900リットルを合算するとダントツの日本一)

●湯畑・西の河原等の豪快な自噴源泉を間近に見られる。
●温泉街内のすべての旅館の風呂が源泉掛け流し。
●1円玉が1週間で消滅するというpH2前後の強酸性温泉とその効能。
●さまざまな形態の宿が150軒もあり、予算・好みに応じて幅広い宿選びが可能。
●すべて掛け流しで無料の共同浴場が18ヶ所もある。
●時間湯・湯もみといった温泉文化が継承されている。

因みに、草津温泉は、草津白根山から東へ流れる地下水に火山ガスが出会って生じていると考えられている。
降ってから数ヶ月から数年の比較的新しい地下水が主体となっており、湧出量は直前の降水量の影響を強く受けている。
また、白根山の山頂に近いほどpHが低く、含有成分が多いという特徴がある。

所在地 : 吾妻郡草津町 

和風村

大阪屋は明治5年創業の老舗で、草津のシンボル・湯畑にほど近い滝下通りに面している(隣が共同浴場の千代の湯)。

白壁とそこから突き出た黒い梁を組み合わせた、草津独特の「せがい出し梁造り」が温泉街に一段の情緒を加えている。

「和風村(下記)」の湯巡り通行手形を利用して、奈良屋・山本館の風呂に浸かって、3番目にやって来たのがここ大阪屋。

ここ3館はほぼ同じ水準の宿泊料金だが、大阪屋のロビー・ラウンジが一番広く豪華、スタッフや仲居さんの数も多く、手形を持っていないと立ち寄り湯のために館内に入るのが少々気が引ける。


客室が31室と比較的大きく、宿泊料金は概ね17,000円~27,000円(2010年10月現在)、詳細・最新情報は大阪屋のHPを参照下さい。

5ヶ所で入浴して、手形のスタンプが5個が集まったら、これを泊まった宿で見せると感謝状と記念品が贈呈される。私は下駄の代わりにこの草履を貰った。

男性用の君子の湯は、中規模の大きさ、黒御影石(女性用は赤御影石)で造られている。注がれる温泉は湯畑源泉、泉質は含硫黄―アルミニウムー硫酸塩・塩化物泉、pH2の強酸性で肌がピリピリする。口に含むとレモン味。

内湯と繋がる露天風呂は檜造り。開放感は無く露天風呂と言うより内湯感覚に近い半露天風呂。宿泊者専用として、山肌をくり抜いた男女交代の屋外岩風呂「岩戸の湯」がある。

温泉名 : 草津温泉
住  所 群馬県吾妻郡草津町草津356
電  話 0279-88-2411
交通機関 関越道渋谷伊香保ICから国道353・145.292号線で60km
上信越道碓井軽井沢ICから県道43・国道146・292号線で55km
(道路状況・景色などから、軽井沢経由がお勧め)
JR長野原草津口からJRバス(25分)
JR軽井沢から草軽バス(80分)
施  設(日帰り用) 湯上がり処、駐車場(25台)
宿  泊 和室(31室 すべてBT付き)
宿泊料金:17,000円~27,000円程度(2010年10月現在)

予約の際は、必ず下記の大阪屋HPを参照ください。
入浴時間 日帰り入浴は午後1時~午後3時(予約不要)
宿泊者は清掃時間を除いて24時間
定休日 無休
泉 質 酸性・含硫黄―アルミニウムー硫酸塩・塩化物温泉(53.6℃ 無色・硫化水素臭 pH2.0)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴料金(日帰り) 大人 1000円(和風村利用で700円)
入浴施設 内風呂:男女各1 宿泊者専用の男女交代制岩風呂1 
浴室備品(日帰り) シャンプー、ボディソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 湯畑、西の河原、熱の湯(湯もみショー)、ベルツ記念館、片岡鶴太郎美術館
軽井沢、浅間山(鬼押し出し)、白根山(湯釜)
お土産・食事 温泉街に食事処・土産物屋多数
近くの温泉 草津温泉の数多い外湯・共同浴場巡り(西の河原、大滝乃湯、白旗の湯、千代の湯、煮川の湯等)
万座温泉尻焼温泉、花敷温泉、湯の平温泉沢渡温泉、川中温泉(日本三美人湯の一つ)など多数
草津町HP
観光協会HP
旅館協同組合HP

和風村HP
大阪屋HP
http://www.town.kusatsu.gunma.jp/
http://www.kusatsu-onsen.ne.jp/
http://www.yumomi.net/
http://www.kusatsu.info/wahu/top.html
http://www.osakaya.in/ (現在トラブル中で繋がらない 2010..4.17現在)
雑記帳 草津には2泊し3回ほど立ち寄ったが、入浴施設数は伸びず、奥行きの深い草津温泉の表面をほんのわずか触れただけだった。
今回、温泉仲間との身軽な滞在であり、旅館5ヶ所・共同浴場2ヶ所で入浴、それに熱の湯の湯揉みショー観光と充実したものとなった。
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

施設名 : 大阪屋 (入浴日:2009.10.20)