浴槽が縁も底もすべて木造なのが良い。10年ほど前の写真では、床も木造でさらに風情があった。
「竹の湯」の名の由来は、その昔、地獄谷温泉から引き湯に成功したとき、これを祝賀して松竹梅の松(五番湯)と竹を当てたそうだが、一説には竹を使って引き湯したところに由来するという記事もあり、判然としない。
現在は3本の源泉の混合泉だが、これに地獄谷温泉の源泉が含まれているか定かではない。
泉質は、ナトリウム・カルシウムー塩化物・硫酸塩温泉、気のせいかほんの少し、青白濁して見えた。
たしかに高温だったが44℃くらい、長居は出来なかったが、肩まで浸かることは出来た。
湯田中・渋温泉郷は、志賀高原から流れ出る横湯川・角間川とそれらが合流して流れる夜間瀬川流域に 沿って湯煙をあげる湯田中・新湯田中・星川・安代・渋・穂波・角間・上林・地獄谷の9つの温泉の総称である。
それぞれに特色があり、規模も異なるが、温泉郷の中心は湯田中と渋の2ヶ所の温泉だ。
渋温泉は、志賀高原を源とする横湯川に沿って、30軒を超える旅館が軒を連ねている。
1300年前に僧行基によって発見されたと言う伝承があり、石畳の細い道に沿って小規模・木造の温泉宿と9つの共同浴場が建ち並び、いかにも長い歴史を感じさせる温泉地だ。
徒歩で楽に行ける地域に点在する一番湯・初湯から九番湯・大湯まで、浴衣姿で宿の下駄を履いて、石畳をカランコロンと響かせて湯巡りする姿はなんとも風情がある。
渋温泉が誇る9ヵ所の共同浴場、四番湯・竹の湯は五番湯・松の湯とともに温泉街の東外れにあり、湯船全体が木造なので温もりが感じられて心地よい。しかし、湯を絞っているとはいえ、90℃の源泉が注がれるので、入浴の際は熱さへの事前の覚悟が必要だ。
山ノ内町は長野県の北東部に位置し、上信越高原国立公園の中心にある。
西は高社山(1,351m)を境に中野市に、北は木島平村に接し、南は笠ケ岳(2,076m)を境として上高井郡高山村に接し、東は志賀高原を挟んで群馬県と県境をなしている。
町域の93%が山林原野であり、その内、志賀高原が7割余りを占めている。
上信越高原国立公園の中心部を占める志賀高原は、21ヶ所のスキー場を有し、日本を代表するウインターリゾート地である。
また、昔の火山活動によって出来た数多くの湖沼や湿原を巡り、高山植物を愛でる23のトレッキングコースを持つ高原リゾート地であり、さらに標高が1000m以上と高いために、熱帯夜になる事がまず無い避暑地でもある。
河川流域には火山活動の影響により温泉地が広がり、長野県を代表する温泉地の一つ湯田中・渋温泉郷が湯煙を上げている。
施設名 : 四番湯 竹の湯(入浴日2012.9.12)
志賀高原。右はいつも喫茶するレストラン・グリーン。
住 所 | 長野県下高井郡山ノ内町渋温泉 |
電 話 | 0269-33-2921(渋温泉旅館組合事務所) |
交通機関 | 上信越自動車道信州中野ICから約13km 長野電鉄湯田中駅からバス5分、和合橋下車。 |
施 設(日帰り) | 特に無し 駐車場も無いので、川向こうの有料駐車場利用 |
宿 泊 | 不可 |
泉 質 | ナトリウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物温泉(三本の源泉の混合泉) |
適応症 | 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間 | am6時〜pm10時 但し九番湯・大湯を除き、宿泊者のみ入浴可能。 |
定休日 | 清掃日・時間は入浴出来ない。 |
入浴料金 | 宿泊者のみ入浴可能で無料だが、地元の方の維持管理に感謝して、賽銭箱に1コイン入れたいものだ。 |
入浴施設 | 男女別内湯 |
浴室備品 | 特に無し |
観光スポット | 志賀高原・奥志賀高原・小布施(北斎館・岩松院、中山晋平記念館など)・白根山(お釜) 善光寺、妙高高原、黒姫高原、戸隠高原 |
お土産・食事 | 温泉街、道の駅(北信州やまのうち)、中野ICすぐのJA中野市農産物産館オランチェの野菜・果物・花は豊富で安い。 |
近くの温泉 | 湯田中・新湯田中・上林・安代・角間・穂波・星川・地獄谷温泉 信州高山温泉郷、志賀高原の温泉、仙仁温泉、須坂温泉 |
山ノ内町HP 渋温泉HP 観光HP |
http://www.town.yamanouchi.nagano.jp http://www.shibuonsen.net/ http://www.info-yamanouchi.net/ |
渋温泉には、昔から地元の人が利用・維持管理してきた一番湯(初湯)から九番湯(大湯)まで、9ヶ所の共同浴場がある。
これらを厄除け祈願の九湯巡りとして宿泊者にも開放している。
九ヶ所巡って、九=苦を流せると言う語呂合わせだが、温泉好きにはなんとも嬉しい湯巡りが楽しめる。
各共同浴場にはスタンプが置いてあるので、旅館で買った祈願手ぬぐいにこれを押しながら外湯巡りをする。
9ヶ所を終えたら温泉街を見下ろす小高い丘にある渋高薬師に参詣し、印受すれば晴れて満願成就となる。
温泉街の中心に向かい合って建つ老舗宿「金具屋」と「古久屋」の前の道を西に向かってゆるやかな坂道を下ってゆくと、右側に一番湯「初湯」、二番湯「笹の湯」,次いで三番湯「綿の湯」が出てくる。
四番湯竹の湯は、メインストリートの東側に位置する六番湯・目洗いの湯)と七番湯・七繰の湯の間の路地浦を通って一筋南側に入った所にあり、5番湯・松の湯と指呼の距離にある。
四番湯・竹の湯。五番湯・松の湯が写真の右手奥にある。
渋温泉のシンボル的存在の木造4階建「金具屋」