夕食は食事処で、朝食はレストランでのバイキングとなる。
夕食は自分で火を点ける鍋類が3種もある(過去に記憶なし)。これは大型旅館で熱いものは熱くして食べさせるのが難しいための工夫だろうが、やや手抜きの感が否めない。山梨名物のほうとう(うどん)でローカル色を演出していたが、料理に手のこんだものが見かけられず、宿のHPでもパンフレットでも料理を目玉にしている気配は感じられない。
施設名 : 華やぎの章 慶山 (宿泊日:2008.11.9)(宿泊料:平日2人1室@15,900円/税込み)
データ (変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
石和温泉の歴史は新しい。
東京オリンピック開催3年前の昭和36年1月、ブドウ畑の中から突然高温の温泉が湧出し、川に流れ出した。
石和温泉の始まりだ。
青空温泉から始まった石和温泉は、日本の高度成長と首都圏から100kmという交通の便にも恵まれて、短期間で大温泉地に成長した。
バブル崩壊後、団体客の比率が高かかった石和温泉は大きな影響を受けたが、今でも大小40軒ほどの温泉旅館・ホテルが、石和温泉駅周辺や笛吹川沿いに建ち並んでいる。
温泉街は甲府盆地の平坦地にあり、周囲は住宅や果実園が混在していて、深山幽谷の趣とは程遠い。しかし、近郊に富士五湖・身延山・昇仙峡・清里など、地元に武田信玄縁の仏閣や日本一の桃・ブドウ等の観光資源に恵まれ、いまでも山梨県最大の温泉地としての地位を保っている。
有名な政治家後援会の団体旅行も。
甲府盆地周辺の主な掛け流しの温泉宿で一通り宿泊したので、今回は石和温泉で泊まることにした。
郷に入れば郷に従え、大型旅館を避ける日ごろのポリシーとは異なるが、石和温泉のイメージに相応しい大型の宿を、との前提で挙がった幾つかの候補から、「掛け流し」が決め手となって予約を入れたのがここ慶山だった。
和室:95室 洋室:20室 和洋室:7室 、合計122室最大人員は500名、石和温泉で3指に入る大型旅館だ。
宿泊料金は1万円で泊まれるプランもあるが、2人1室の場合15,000円程度からが標準だ(予約に際しては下記HP参照)。
大型だけに団体客との遭遇も覚悟していたが、予感はズバリ、彼の田中角栄元首相以来の後援会・越山会のバスを4台仕立てた団体旅行と遭遇した。(写真上)
館内はロビー・ラウンジの天井が低く、築後数十年経過しているのが分かるが、それなりに化粧直しをしており、あまり古さや寂れた感じは窺わせていない。
石和温泉でも3指に入る大型旅館だが、掛け流しが売り物。チェックアウトの混雑を避けるためだろうか、宿泊料金が前払いという初めての体験をした。
客室が100を超えるだけに、それを収容する大浴場も大きい。床は黄色とオレンジ色が混ざったカラフルな自然石が敷き詰められ、大きな湯船が2つ設けられている。
宿では一度に200人が入浴出来ると謳っているが、100人同時でも問題ないだろう。
余りに大きいので、どこで浸かるか迷ってしまい、逆に身の置き所に苦労する。
これに岩石を配置した中規模の露天風呂がセットになっている。
もう一組の大浴場と露天風呂があるが、夜間に男女が交代するので、宿泊すれば4種類の風呂に入れる。
温泉は湯量豊富で1日270万リットルの湧出があるそうで、これによって全ての風呂が掛け流し(加温)になっている。
泉質は刺激が少ないアルカリ性単純温泉、無色透明で皮膚に優しい感触だ。
鮮やかな色調の大きな大浴場・花野
これまで入浴した内湯の中で、間違いなく3指に入る巨大な風呂だったが、これは大きな旅館に泊まることが滅多にないせいもあるだろう。
しかし、この日は200人以上の団体客が宿泊したのに、風呂はいつもがらがら、とても不思議だった。
立ち寄り入浴が可能で、11時から15時の間、料金は1575円と少々高い。
大きな樽風呂が付く露天風呂・花桧
岩石を配した露天風呂・六花仙
もう一方の大浴場・花桐
湯が惜しみなく溢れ出ている
周囲に洗い場が50ヶ所ほどあっただろうか
落ち着いた雰囲気の10畳の和室(広縁+BT)
琴の演奏で歓迎、食後に従業員による太鼓ショーも行われる。
携帯電話の受話器がずらっと置かれたロビー
(多分)創業者夫婦の銅像が置かれたラウンジ
これも往時の石和温泉のイメージか?
やや古さを感じさせるロビー
昭和36年、ブドウ畑から温泉が湧出して始まった石和温泉は、山梨県最大の温泉地に発展した。
ここの大型温泉旅館で源泉掛け流しの「華やぎの章 慶山」に宿泊した。
ブドウの収穫時期:
7月中旬〜11月上旬
(品種によって異なる)
桃の季節
開花時期:4月上旬(年によって異なる)
収穫時期:
7月上旬〜8月下旬
(品種によって異なる)
現地価格はそれほど安くないが、大型で新鮮な桃やブドウを買い求めることが出来る。これが甲府盆地に泊まる大きな楽しみだ。
甲府盆地を南北に流れる笛吹川に由来する笛吹市は、甲府盆地の中央部やや東寄りに位置し、山裾から平坦地にかけて果樹を主体とする農地が広がり、その背後には甲府盆地を構成する御坂山塊が控えている。。
笛吹市は、2005年10月に「桃・ぶどう日本一の郷」を宣言したが、年間収穫量が桃が23,000トン、ブドウが14,400トンで、両方とも日本一である(平成18年度)。
春になると桃の花が一斉に開花し、4月1日から中旬にかけて桃の花祭りが盛大に開催される。
ハイライトの「川中島合戦戦国絵巻」では、武田信玄と上杉謙信の一騎打ちが、笛吹川河川敷に再現される。
毎年、奈良と東京を頻繁に往復しているが、桃・ブドウの季節になると、かならず中央道の一宮御坂IC又は勝沼ICで下りて、笛吹農協で桃を、国道20号線(バイパス)沿いの直販所でブドウを買うことにしている。
デザート(ゴマプリン)
茶碗蒸し
煮物(里芋饅頭)
鍋物(宝刀鍋)
お造り(5点盛)
中華皿(合鴨のスモーク 野菜添え)
焼物(和牛のトンドルミジョテ)
きのこのバター焼き
お通し・前菜
事前に頼んで椅子席にしてもらった。