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2011.10.20
乳頭温泉郷 蟹場温泉 (秋田県)
第3回 北東北温泉巡り 6泊7日の旅 (後編)
★国道13号線を15kmほど南下、岩手県一関市に連絡する国道342号線に乗り換えて、宮城・岩手・秋田三県に跨る栗駒山(1627m)に向かって約50km、はじめ東行、後に南下する。
上記の通り、国道342号線が全通したばかりでなので当初はかなり緊張したが、須川温泉までは修復・改修が終わって快適な道路になっていた。★
2009年度B-1グランプリでチャンピオンとなった横手やきそばを食べるべく、予めリストアップしていた3店から、一番最初に見つけた食い道楽横手駅前支店に入った。
ここは、2007年度横手やきそばグランプリ受賞、4回の四天王受賞をした店だ。
乳頭温泉郷 大釜温泉(秋田県)
★県道の途切れる一番奥にある蟹場というユニークな温泉の名前は、付近の先達沢に蟹が生息していたことによるらしい。★
★ほんの少し先の乳頭温泉郷を前にして引き返し、先ほど通過した水沢温泉郷に戻り、本日宿泊す元湯 水沢山荘にチェックイン。
先ずはここが経営する隣の露天風呂水沢温泉の深い風呂に浸かりに行った。★
2010年6月6日〜13日 走行距離2320km(東京から)
★★ 写真をクリックすると当該温泉の記事へ ★★
★2008年6月14日、マグニチュード7.2の岩手・宮城内陸地震によって栗駒山(1627m)の南北を走る国道2本が寸断され、南麓の駒ノ湯温泉が土砂崩れに埋もれて死者が7人の大惨事となり、その他周辺の温泉旅館も被害を被って休業を余儀なくされた。
今般、ようやく国道342号線が全通するとのニュースを知り、早速2回目の須川温泉宿泊を決めたが、この度は湯元の岩手県側・須川高原温泉でなく、秋田県側の人気の宿・栗駒山荘に予約を入れた。
妙乃湯にチェックアウト後、隣の大釜温泉に立ち寄り、角館を2回目の観光、昼はB級グルメのグランプリ・横手市の焼そば、その後、秋田側から須川高原温泉に向かう★
●横手やきそばの条件
(1)名前は「横手焼そば」は不可で、「横手やきそば」と平仮名で書く。
(2)太くて真っ直ぐな角麺(ゆで麺)を使用。麺は横手やきそば暖簾会に加入している製麺会社に限定。
(3)具は一般的にキャベツ・豚挽肉を使用、麺の上に半熟目玉焼きをのせて福神漬を添える。
(4)ソースはウースターソースに各店のオリジナルソースを加える。
ふけの湯温泉 源泉・秘湯の宿 ふけの湯)(秋田県)
乳頭温泉郷 鶴の湯 (秋田県)
★乳頭温泉郷の中で最も秘湯度が高い黒湯温泉★
★今日は、記事を更新するために乳頭温泉郷の幾つかの温泉に立ち寄り、再び田沢湖に出てから鶴の湯が経営する蕎麦屋で昼食。
その後、国道341号線を北上、玉川温泉も後生掛温泉も通過し、アスピーテラインに乗ってまだ入浴していないふけの湯温泉に立ち寄る。
そこで折り返して再び乳頭温泉郷に戻り妙乃湯にチェックイン、前回同様、秋田県内の南北を行ったり来たりの慌ただしく非効率な行程になってしまった。★
元湯水沢山荘のルームキーを見せて無料で入浴。
県内の廃校になった小学校古材を利用して建てた黒塗りの建物。ヒバ造りの内湯、ブナやナラの林で囲まれた露天風呂のどちらも風情があり、天候によって色が変わる明礬泉がかけ流しで注がれている。
6日目
乳頭温泉郷 妙乃湯温泉 (秋田県)
★アスピーテラインから再び国道341号線に乗って南下、今夜の宿泊地・乳頭温泉郷の妙乃湯に向かう。
諸事情があって東北6泊7日の旅の旅館予約を入れ始めたのが1週間前、はじめから超人気の鶴の湯は諦め、家内のための快適性を優先させて、2回目の宿泊となる妙乃湯を予約した。★
★ここから孫六温泉までは僅か徒歩5,6分の距離だが、これを諦めて車に戻り蟹場温泉に向かう。★
★日本一深い湖 田沢湖★
そして幻のクニマス
後 篇
大日岩の頭部が崩れた露天風呂
壊れた内湯は、依然と全く違う完全な新築だ。
八幡平を巡るアスピーテライン。
日本一有名な露天風呂とと言って過言でない混浴の「鶴の湯」
★角 館★
★山を下って再び田沢湖へ。ここを一周してから昼食★
田沢湖高原温泉郷 アルパこまくさ (秋田県)
★最終日の今日は温泉にも立ち寄らず一路東京へ。唯一、国の名勝及び天然記念物に指定されている厳美渓に立ち寄った。★
7日目
須川温泉 須川高原温泉 (岩手県)
男が好む濃い味のやきそば。
元気のいいお兄さんと楽しく横手やきそば談義。
鶴の湯が経営するそば処。
JR田沢湖駅前(広場を挟んで向かい側 徒歩1分)の物産館内にある。
写真は、プリプリした比内地鶏と長ネギを直前に焼いた温かい汁の地鶏そば(1000円)。とても美味しかった。
明治・大正を通り越えて江戸時代にタイムスリップしたような温泉宿。。左側は江戸時代の姿そのままの「本陣」。
5日目
アイリスは、イ・ビョンホン主演のテレビドラマ(韓国ドラマ)。韓国では平均視聴率はが30%を超え、最終回視聴率の最高瞬間視聴率50.2%を記録した。2010年、日本でも地上波で放映されたらしい。
パスタ・サラダ・デザートの「蜂蜜だけで作ったふんわりアイス」が美味だった。
隣の席がたまたま韓国テレビドラマ「アイリス(IRIS)]の主人公2人が食事を取ったシーンのテーブルだった。
★今朝から既に家内を待たせて入浴2ヶ所。どこか観光しなければ・・と温泉でなくて観光ガイドブックを広げて周辺をチェックしたところ、渋谷駅前のシンボル、忠犬ハチ公の出身地がすぐ近くの大館市、そこにある秋田犬会館を観光することにした。
再び国道7号線(羽州街道)に戻って南下すること30km、今度はナビが無事に会館まで連れて行ってくれた。★
4日目
ふけの湯は秋田県側の八幡平の最奥、標高1100mの高所、噴煙舞いあがる荒々しい台地にある一軒宿で、ワイルドな露天風呂が素晴らしい。
乳頭温泉郷 黒湯温泉 (秋田県)
水沢温泉郷 露天風呂水沢温泉 (秋田県)
古遠部温泉 (青森県)
★大鰐温泉から三度国道7号線に乗って20km南下、国道282線に乗り換えて3km、案内板に従って左折、東北自動車道の高架下を通って林道を2kmほど進む。
途中、ナビが到着を告げているにも関わらず周囲は原生林の中。不安になって引き返す寸前に、秘湯・古遠部温泉の赤いトタン屋根が見えてきた。★
これぞ空飛ぶだんご。厳美渓を渡ってやって来る。
これにて北東北6泊7日の旅は終了、宿泊・入浴した温泉宿・温泉施設は21ヶ所、これを成果に一路東京に向かった。
走行距離は東京からで2320km、奈良・東京往復1100kmを加えると軽く3000kmを超える長距離走行となった。
あんこ・胡麻・みたらしの3種類が白玉の様な団子にからまってとても美味しい。物珍しさだけではない実力派団子だ。
★空飛ぶ「郭公だんご」★
厳美渓の豪快な渓谷。
栗駒山を源に流れる磐井川が巨岩を浸食し、甌穴・滝・深淵と表情を変え2キロメートルにわたり渓谷美を見せる。
★厳美渓★
須川温泉 栗駒山荘(岩手県)
1分あたり6000リットル、強酸性の明礬・緑礬泉が目の前で噴き出し、そのまま温泉の川となって流れ下り、その流れの中に足を入れて足湯を出来る、こんな贅沢な風景が見られるのは、全国広しといえども須川温泉ぐらいだけだろう。
前回宿泊し、上記の地震で大きな被害を受けた須川温泉高原に立ち寄り、新しい大浴場と岩が崩壊した豪快な露天風呂で入浴した。
★県道11号線(角館街道)・国道13号線(羽州街道)を南下、横手市に入り、あらかじめ調べていた店で昼食を取った。★
すべて木造の男性用内湯が素晴らしい。
床も壁も浴槽もすべて木造の重厚な内湯。
言うまでも無く超人気、日本で予約が取りにくい宿としてトップクラスの温泉宿。ここの写真をパソコンのHD損壊で失っているので特に撮影したかった。
名物の露天風呂「唐子の湯」は混浴。
白濁した温泉が多い乳頭温泉郷の中で珍しい透明度の高い内湯にホッとする。底に湯の華が沈殿している。
温泉名の通り、どこの建物も黒ずんでいる。
敷地内にある源泉は70℃前後らしい。
温泉玉子は一個50円。
★昨日通過してしまった大鰐温泉に引き返し共同浴場で入浴し後日の悔いを一つ潰してから、温泉仲間から教えてもらった秘湯・古遠部温泉に立ち寄った。
入浴後、どこか観光できる所はないかと北東北の観光ガイドブックを調べて、同じ国道7号線上、忠犬ハチ公の故郷・大館に向かって南下し秋田犬会館を訪問した。
その後、国道285号線・105号線を一路南下、田沢湖で昼食してから比較的馴染みが薄い田沢湖高原温泉郷で入浴、3時過ぎにこれまた知名度が低い水沢温泉郷の宿にチェックインした。★
須川温泉から一関に向かう下りの国道342号線はこの先からヘアピンカーブが続き、途中、交互通行の場所からは崩落した橋が見えた。
★昨日、後ろ髪を引かれる思いで通過した大鰐温泉。温泉好きや若い人にもそれほど注目されない温泉地だが、ノスタルジックな温泉街と数多い共同浴場に魅かれて昨日来た道を引き返し、また青森県に入った。★
夕食の一部だが、山の中の公共の宿とは思えない手の込んだ料理に感心した。
雰囲気がいい妙乃湯の食事処での朝食が素敵だ。
★前回と同じパターンで、妙乃湯チェックアウト後に朝9時から入浴出来るすぐ近くの大釜温泉に立ち寄り。★
中皿(川海老サラダ仕立て・焼大根・みず菜・玉葱だれ)
油物(コシアブラ・あいこ・みずの葉・山葡萄の葉)
鍋物(蕗・ぜんまい・舞茸・油揚げ・あいこ・ごぼう・比内地鶏)
ガイドブックには右の露天風呂が掲載されることが多いが、内湯も同様に巨大だ。
須川高原を眺望する大きな露天風呂は爽快。
11月初旬(または10月下旬)〜5月初旬は、幹線道路冬期通行止めのため休業となる。
同じ源泉を利用するが、こちらは秋田県、村の第3セクターが管理する温泉宿だ。
栗駒山荘のホームページのアクセスカウンターが100万回を超えてることから分かるように、とても評判の良い宿で、時期・曜日によっては予約が難しいこともある。
毎分6000リットル、雪解け時は毎20000リットルが自噴する。
源泉温度が50℃前後なので下流では足を浸すことが出来る。日本一贅沢な足湯だ。
先達川を眼前に見る混浴露天風呂は2種類の源泉を使用。
乳頭温泉郷の中で鶴の湯の次にたびたび掲載される混浴露天風呂。
廃校になった小学校の木材を利用した建物。
床・壁・浴槽全てが木製の内湯は良い雰囲気。
大小2つの露天風呂。
貸切露天風呂
田沢湖のシンボル、伝説上の辰子像が湖上に浮かぶ。
東北の遅い春、黒湯温泉への道、照葉樹の美しい森は前回の記憶のままだった。
朝食後にコーヒーが飲めるのがうれしい。
高原の一角にあり眺望も開けており、同じ山の温泉でも乳頭温泉郷とは雰囲気が全然違う。館内同様、部屋もいたってシンプルな8畳だが、トイレが家内の条件であるシャワー付きが予約の決め手。料金はすき焼きプランで、11,500円(スタンダードは10,000円)。
水沢温泉郷 元湯 水沢山荘 (秋田県)
ガンジイさんが教えて下さった日帰り温泉施設。180度展望が開け、田沢湖も見渡せる絶景露天風呂だ。
田沢湖高原は、十和田八幡平国立公園の南端に位置する秋田駒ケ岳の北西山麓に広がる。途中は快適な道路だ。
田沢湖は、最大深度が423.4mで日本第一位の深さ。
第二次世界大戦中、発電所の建設と農業振興のために、玉川温泉からpH1.1に達する強酸性の水を引き入れた結果、田沢湖は急速に酸性化し固有種のクニマスが絶滅した。
しかし、2010年12月になって、タレントの「さかなくん」の功績により、クニマスの卵が放流されていた山梨県の西湖での生存が確認され、大きく報道されたのが記憶に新しい。
平川の両岸に旅館10数軒の大鰐温泉が湯煙を上げている。開湯以来800年、東北有数の古湯だ。
九つある共同浴場の内、大湯と並んで代表格の若松会館で入浴。
9つの共同浴場の中で最も大きい風呂で、一度に10人が入れるだろう。青く見えるのはタイルのため。
ナトリウム・カルシウムー塩化物・硫酸塩温泉で、口に含むと出汁味と塩味。
大鰐温泉 若松会館 (青森県)
温泉の滝・川となって流れくだる。
標高1100m、ようやく須川温泉に到着する。
比内地鶏の焼き鳥(ありきたりの料理だが肉は抜群の美味しさ。
すぐそばで噴煙が舞いあがる男性用露天風呂
2槽ある混浴露天風呂
★前回同様、国道341号線を逆行して北上、玉川温泉・後生掛温泉も通過してアスピーテラインに乗り、前回・前々回に逃した「ふけの湯」へ。
ふけの湯の電話番号をナビに入れて進んだが、アスピーテラインを通り越して更に国道を北上、往復30分のロスをして大いに焦った。安くないホンダの純正HDDナビのなんたる欠陥!
遅れを取り戻すため散策を予定していた2度目の大沼散策を中止。★
深い露天風呂、湯を張り替えたばかりなので白濁しておらず、新鮮で透明な水色。
★乳頭温泉郷があまりにも有名なので影が薄いが、逆にここに泊まって水沢温泉郷を紹介しようという天邪鬼の心が働き、玉川温泉や後生掛温泉を捨ててマイナーな水沢温泉郷の掛け流し・低料金の宿を探した結果、水沢山荘にぶつかった。★
大きくて深い露天風呂。水沢温泉郷の多くの風呂が乳頭温泉郷からの引き湯だが、ここは独自源泉を持っている。
水色乳濁の温泉が加水加温無しで掛け流しだ。
ここは日帰りが中心だが、湯治や自炊も出来る。
秋田犬会館前のハチ公は四足で立っていた。ハチ公は東京帝国大学農学部上野英三郎教授の飼い犬で、教授が亡くなってからも渋谷駅で帰りを待っていた。因みに家内の父が渋谷駅で待つハチ公を目撃していた。
温泉マニアが随喜の涙を流す極上の風呂。風呂場と風呂と温泉の絶妙なハーモニー。温泉が静かに流れ出ていた。
日景温泉の朝食は簡素だが、これで十分、逆にほっとする。
武家屋敷、枝垂れ桜は新緑の時期だった。